浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

175 / 311
第百七十四話

 騎兵怪人はその言葉に少し後ずさる。

 アトミックは構わず続けた。

 

「俺も、六角美咲も、ここにいる強い奴ってのは大体そうだ。強くなる為に、他を蹴落とし、いざって時には誰かを見限らなきゃいけねえ。全部を傷付けず守ろうなんて奴が、強さを手に入れられるわけがないだろ?」

「……」

 

 ボマーも少し俯く。

 

「美咲っちは違う系! 美咲っちは本気で生きてる人、手が届かない事を辛いと感じてる人の事を見捨てる事はしない系! けど二号っちは……自分の事しか考えてない系。美咲っちと二号っちは違う系!」

「ああ……そうさ。俺は自分が強くなる事に人生の全てをかけて来た。だからここで、お前の目の前にいる。否定したいなら倒してみろよ」

「……分かった系」

「やめろ優香! お前の勝てる相手じゃ」

 

 俺……仮面ライダームラマサが告げる前には、既に騎兵怪人は動き出していた。

 ぎこちない構えで、アトミック目掛けて突進する。

 

「ウチが止める。友達に手を出し続ける二号っちを絶対許さない!」

「優香さん!」

 

 騎兵怪人はそこで気付く。

 アトミックのボムビットが勢いよく迫っていたことに。

 

「……!」

「せやあっ!」

 

 ボマーは何とかアクセルドライブで騎兵怪人の前へ。

 深手を負ったが、何とか騎兵怪人を守りつつ生き残る。

 

「美咲っち……」

「大丈夫ですの? 優香さん」

「うん……」

「あの人は私が倒しますわ。だから少し下がっててくださいな」

「……ごめん」

 

 騎兵怪人はやるせない声でそう告げて、後ろへ。

 

「友達友達って……まさかそこまでうぜえ奴がお前の仲間にいるとはな」

「……」

 

 ボマーは何も返さず、そのまま地を蹴った。

 

「なんだよ無回答……つまんねえな」

 

 金のバットを振るい、アトミックの光剣に相対する。

 

「私は友を傷付けられた事そのものに怒ってるわけではありませんの。それが出来ない程弱い存在だから、私はそれが出来る程強くなりたい。それまでは、自分を許す事なんて出来ない。だから戦いますの」

「……へえ」

 

 互いを弾いてから、ボマーはバットを向けて告げる。

 

「まずは貴女を倒す。それから皆を救ってみせますわ!」

「そうだな……じゃあやってみろよ。皆を救ってみろよ。元生徒会長さんよ」

「ッ!」

 

 もう一度地を蹴って、ボマーはアトミックにバットを振り下ろす。

 アトミックは難なく回避してから、背中のボムビットを放出。

 ボマーを大きく吹き飛ばす。

 

「……!」

「さて、次はこっちから行くぜ」

 

 アトミックが二本の光剣を手に、ボマー目掛けて駆け出す。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。