浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第百七十六話

 オールウェポンの力そのものは、確かに圧倒的でアトミックを追いつめていっている。

 だがアトミックはそれだけではない。

 自分が持つ突然変異体としての能力を使い、ボマー相手に手数で対抗している。

 

『WEAPON DRIVE FLAME SHOWER』

 

 ボムビットを火炎放射器に変化させ、遠距離から放たれる気功弾に対抗していく。

 金のバットもスイッチで火炎放射器へと変形させ、二丁の火炎放射器で気功弾を相殺。

 アトミックを爆炎で吹き飛ばす。

 

「くっ……」

「うぇあっ!」

 

 怯んだアトミックへと飛び蹴りを放ち、至近距離ですぐさまボタンを押して武器を変える。

 ムラマサの刀へとチェンジしてから、何度かアトミックの身体を斬りつけた。

 

「やるな……! 流石最強の力……だがこれはどうだ!」

 

 アトミックの手から光が放たれる。

 一度見た事がある。

 脳波破壊の光。

 通常なら当たれば即死……だがこのフォームなら。

 

「……!」

 

 光はボマーへの衝突と同時に消え、アトミックが仮面の下で笑みを浮かべる。

 

「流石に効かない設計か……」

「この力は皆の私に対する思いの形。そう簡単に壊す事など出来ませんわ!」

「……ッ!」

 

 ボマーがアクセルドライブのボタンを押す。

 

『ACCELERATOR DRIVE』

 

 超加速したボマーがアトミックと距離を詰める。

 

「ふっ……」

『ACCELERATOR DRIVE』

 

 アトミックもアクセルドライブを使う。

 何のフォームチェンジもなしに、今のボマーと同等の加速を見せる。

 

「はっ!」

 

 誰の目でも追えない程加速してから、二人は何度も武器を交える。

 ボマーはバットを変化させた刀、アトミックは二本の光剣。

 

「はあっ!」

 

 アトミックは加速しながら、背中からボムビットを十二本。

 手から火炎と水流を放つ。

 

「!」

『WEAPON DRIVE ODIN LANCE』

 

 ボマーは咄嗟に刀をオーディンランスへと変えた。

 長い槍を円状に回して攻撃を防ぎつつ進み、爆風の中から槍を振るう。

 

「セイハ―ッ!」

 

 大きく槍を回してアトミックへ。

 アトミックは咄嗟に大きく飛び、端末を操作。

 

「これで終わりですわ!」

『SUMMON DRIVE SMASH』

 

 ボムビットがサック怪人へと姿を変える。

 ボマーの武器もサック怪人のメリケンサックとなり、二人で同じ行動を取る。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 アトミックも端末を操作。

 足にボムビットを纏わせ、そのまま大きく空中ジャンプ。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 ボマーもアトミック目掛けて大きな波動を作り……飛ばす。

 

「はあッ!」

「ライダーボムキック……なんてな!」

 

 アトミックがボマー目掛けて飛び蹴りを放つ。

 ボマーの放った波動はアトミックへと飛ぶ……筈だった。

 

「あっ……!」 

 

 しかしアトミックのボムビットがそれを防ぎ、アトミックが爆発に巻き込まれる。

 ボマーが気付いた時には、アトミックの姿は爆風の中へと消えていた。

 

 

 


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