浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第十七話

 

「山内さん、その攻撃受けますわ。貴女の全力を受けても立っていられないようなら、私は貴女の上である資格はない……だから全力で来なさい」

 

 ボマーが火炎放射器怪人に呼びかける。

 

「何言ってるんだ! あれを受けたらお前どころか俺達まで!」

「ジャンプして軌道をずらしますわ。それなら貴方達には当たらない……」

「けどそれじゃお前が!」

「私がやると言ったらやりますの!」

 

 ボマーは力強く宣言した。

 

「私を……信じなさいな」

「覚悟は決まったの?」

「ええ。受け止めてみせますわ」

 

 ボマーは高く飛ぶ。

 

「これで終わり! はあっ!」

 

 火炎放射器怪人が火炎弾を放つ。

 火炎弾は見事命中し、ボマーの全身を飲み込む。

 

「美咲!!」

 

※※※

 

 炎は止んだ……。

 死人はおろか、建物は一切損傷していない。

 あの火炎弾は、ボマーの宣言通り……全て彼女が受け止めた。

 

「……」

 

 火炎放射器怪人が笑う。

 

「やっぱり死んだか……まあ、分かっていた事だけど……」

「……まだ……ですわ……」

 

 あの炎の中に消えた、そう思うしかなかった筈の美咲の声。

 

「!」

 

 変身こそ解除されていたが、何とか体育館の屋根の上に立っていた。

 制服の一部が焦げ、肌の一部が露出している。

 だがボマードライバーは無事のようだ。

 

「どうして……」

「私は貴女より上に立つ人間……だから、あの攻撃くらい……受け止めて当たり前ですわ」

「ッ……」

「私は確かに、強引ですわ。勝つ為なら手段など選びませんし、受けた勝負は片っ端から受けて立ちますわ。ですが、誰にも認められずに勝っても……それはただの自己満足。私は貴女に負けを認めてもらうまで、何度だって攻撃を受け止めますわ」

 

 美咲はもう一度、ボマードライバーを操作する。

 

『BOMER DRIVE READY?』

「変身ですわ」

 

 構えてから、端末を取り付けた。

 

『COMPLETE』

 

 ゆっくりと降ってくる爆弾を、美咲は握り潰す。

 爆風の中から、再びボマーが現れる。

 

「ふざけるな……あたしは認めない! 絶対にアンタを認めない!」

 

 火炎弾を放つ怪人。

 しかし外してしまう。

 

「認められないのなら、もう一度撃ちなさい。今度は狙いなさい。そして貴女が私の上に立てばいい……でも、それを私が認めませんわ」

「くっ……ああああああああああああッ!」

 

 怪人がボマーと距離を詰め、得意の炎攻撃を何度も浴びせる。

 ボマーは避けない。

 次の攻撃からは、むしろ外れる筈のものすら当たりに行っているように見える。

 

「山内……さん……それで終わりですか?」

「ああああああああああッ!」

 

 炎攻撃から、拳に切り替える。

 ボマーの顔面に、重い一発が入った。

 だが彼女は怯まない。

 

「これで終わりですわ」

 

 顔面に拳が突き刺さった状態で、端末を操作する。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 今度はバットを構え、ボムビットがバットを囲うように出現した。

 

「ライダーインパクト……」

 

 怪人の脳天にバットを振り下ろしてから、今度は脇腹に向かって薙ぐ。

 当たった瞬間、ボマー自身を巻き込む大爆発。

 変身解除された怪人……山内がごろごろと転がってから気絶し、ボマーは多分あの爆発で死んだのだろう。

 爆風から少し遠い所で、何もない所から復活し……天を指さしていた。

 

 ――おーっ! カブトのポーズだ!

 

「えっ!」

 

 あれ自分は天国に行った的なポーズじゃないの!?

 

 

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