浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第百八十六話

 あの後戻って来た成音と共に三人で蘇我高校の部室へと生徒を送ってから、一旦美咲達は校舎の外へ出た。

 立ち去ろうとする前、美咲は蒲生に無言でガスドライバーを手渡される。

 

「ガスドライバー……これを私に?」

「……これで良いっすよね? じゃあ帰るっすよ」

 

 そう告げて、蒲生はそのまま去っていこうとする。

 

「あの、蒲生さん」

「何すか?」

「これから貴女はどうするつもりですの?」

「……悔しいすけど、まだ今の私じゃアンタに勝てそうもないっす。少なくとも戦いでは。戦いで勝つ前に、まずアンタには生徒会長としての器で勝ってみせるっす。戦いで勝つのはその後にするっすよ」

「……! 生徒会長に、なるつもりですの?」

「ここの生徒会長の就任方法は、年に一度の体育祭で他の候補とバトルロワイヤル……っすよね?」

「ええ。私もそれで勝ち取りましたわ」

「何の話……?」

「ここでの生徒会長就任の仕方の話ですわ」

「そうっすよ成音ちゃん」

「ちょっと何言ってるか分からない……」

 

※※※

 

「とにかくっす。私は後で絶対アンタを負けさせてやるっす。だからそれまで、絶対死ぬんじゃないっすよ。どんな奴が相手だろうと……」

「当然ですわ」

「まあ、アンタは脳波を破壊されても他の奴らの力で蘇るような奴っす。万が一なんて事はないと思ってるっす」

「……」

「んじゃあ、しばらくお別れっす。その首洗って、待ってるっすよ」

「貴女の首を逆に取るつもりで行きますわ」

「癇に障る奴っすね。まあそれもアンタらしい……それから成音ちゃん」

「何? 副会長」

「もし成音ちゃんがこいつを倒せたら、私に教えるっすよ。そしたら成音ちゃんを倒しに行くっす」

「な、何でそうなるのよ」

「冗談っすよ。私が気に入らないのは、そこのアホ眼鏡だけっすから」

「誰がアホ眼鏡ですって?」

「んじゃあ、もう行くっす」

「ちょっと待ちなさいな! そのまま逃げようったってそうはいきませんわよ!」

「やーいやーいアホ眼鏡」

「木っ端みじんにしますわ!」

「まあまあ落ち着きなさいよ」

「落ち着いてられませんわ! 退きなさい成音さん!」

 

 それも聞かず成音が背を向けた蒲生に叫ぶ。

 

「ちゃんと今度焼肉に連れていきなさいよ!」

「焼肉? 何の話ですの?」

「同盟に入ってないアンタには関係ないわ」

「何の同盟ですの!? 私は仲間外れですの?」

「なんでアンタを倒す同盟にアンタを入れるのよイミワカンナイ」

「どうでも良いから私も焼肉に誘いなさいな!」

「嫌よ!」

「それならこの爆弾で全て吹き飛ばしますわ!」

「あーもうめんどくさいわね!」




初「本編時も思ったけどバトロワで何で解決してるんや」
美咲「あら初さん、江代さんもあの群衆の中にいませんでしたけど何してたんですの?」
初「運良く家族全員風邪ひいたから休んでたわあの日」
美咲「そうですのね良かったですわ」
初「しかも和泉が家に来て暴れだしたからとっつかまえといたぜ」
美咲「どうもですわ」

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