浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二百二十四話

 あっという間に一日目が終わり、体育館に合宿所の如く敷いた布団の上に殆どの者が泥のように眠る。

 

「ヴィーダ、ツカレタ……」

「俺もだー……」

「流石の私もですわ……」

『ライダー全員がこの様子では大丈夫なのか?』

「課題が中々厳しいんですわよ」

「美咲の課題なんだっけか」

「オールウェポンを完璧に使いこなす事……ですわね。でも、完璧に使いこなそうとすると身体への負荷も大きい上に、何というか卑怯にも思えるんですわ。ですから自分のやり方で倒したいんですのよ」

 

 課題に真っ向から反抗してて草。

 

「というかその……聞いても良いか?」

「なんですの?」

「お前って自爆した時どんな感じなんだ? やっぱり痛いのか?」

「あの……一応ツッコませてくださいな?」

「はい?」

「貴方私がどうなってると思ってますの?」

「どうなってる……とは?」

「私死んでますのよ? 痛いに決まってるじゃないですのよ」

「確かにそうだな……」

 

 忘れてた。だってこいつすぐ復活するんだもん。

 

『確かにそうだな。重さを感じない』

 

 同感だ。

 

「確かにっていうことは今までそれ忘れてましたの?」

「はい忘れてました……てかおい爆弾投げるなよ? そういうとこだぞ軽く見られる原因は」

「どういうとこだから説明しないと投げますわ」

「もう見飽きたからやめろ。てか自分の命を大事にしろ。まずそこから始めるんだ」

「フウフゲンカ、メッ」

「「夫婦じゃねえよ(じゃないですわ)!!」」

「……」

「おい原因、目を逸らすんじゃない」

「あ、あたしが悪いとか言う気?」

「お前と住んでるんだから当たり前だ」

「なっ、何よ! ヴィーダが寝てる時に見てたら起きちゃったりするのよ!」

「ナリネノミテルモノオモシロイヨ! デモ、ハダカニナルシーントカハチョットハズカシイカモ……」

「やっちまったな」

「あたしヴィーダが大きくなるまでラブドラマ見られないじゃないの……」

「想像も良いけどちゃんと恋愛すべきですわよ」

「女子高通ってる人に無茶言うわねアンタ。てかそういうアンタは恋愛した事あんの?」

「秘密ですわ」

「ないわね。アンタみたいな女がモテるわけないし」

「おい何だとお前!」

 

 爆弾使わず素手で殴ろうとする美咲さん。

 成音さんが流石にひらりと躱してから、何故か落っことした爆弾に倒れる。

 

「あっ……うわあああッ!!」

「ねえ何なのこの人……」

  

 しかも、さっき口調変わんなかったか?

 

「今すぐその発言を取り消しなさいな!」

 

 だからそういう所なんだよな……。


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