浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二十二話

「私が紹介しますわ。彼女は同級生の岸本優香(きしもとゆうか)さんですわ」

「美咲っちの友達系ね! よろしこ!」

「貴女を友人にした覚えはありませんわ。このクソ〇ッチ」

「美咲っち冷たい~」

「大体今から私達は修行に行きますのよ! 遊びではないんですから、今からでも帰ってくださいな」

「嫌系」

「いい加減になさい!」

 

 うるせえ……。

 

「裕太、私助手席座っても良い?」

「先輩を優先しなさい山内さん! 私はこの人の隣は嫌ですの!」

「あ、ズルい系! ウチが行く系!」

 

「「どうぞどうぞ」」

 

 テメエらふざけんなよ!?

 

※※※

 

 もう車を止めずに、黙って森の中まで移動。

 車からキャンプ用の道具やらを取り出し、早速テントを設置した。

 

「よし、完成だ」

 

 だが問題発生。

 

「俺一人だけ男なんだけど、どうしようか」

 

 流石に女子高生と同じテントで寝るわけにもいかない……。

 テントは一つしかないし……ここは。

 

「裕太、アンタレディーファーストという言葉知ってる?」

「俺の辞書にそんな言葉は存在しない」

「何て自分勝手な辞書なの!?」

「自分勝手という言葉もない」

 

 なので。

 

「ここはそっち一人で代表者を出して、じゃんけんで決めないか?」

「男として恥ずかしくないの? アンタ」

 

 知らんな。

 

※※※

 

 というわけで、山内とじゃんけんをする事に。

 

「……」

「……言っとくけど負けないよ裕太」

「こっちこそ」

 

「任せましたわよ山内さん!」

「山内っち、頑張る系!」

「こんな男に負ける気ないから、大丈夫」

「もう話は済んだか? じゃあ行くぞ」

 

 ドキドキ……ドキドキ……。

 

「「じゃ~んけ~ん!」」

 

「「ぽん!!」」

 

 両方ともグー……。

 次はチョキで……。

 

「「あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!」」

 

※※※

 

 じゃんけんが始まり一時間……結局決着がつかずにいた。

 

「はあ……中々やるな」

「アンタもね……」

 

「早くしてくださいな……夕飯の準備とかもあるんですのよ」

「ウチ眠くなってきた……美咲っち膝枕させる系……」

「か、勝手に寝ましたわね……」

 

 本当に何しに来たんだろ……あの人。

 

「こうなったら腕っぷしで決めない?」

「は? お前何言って

 

『FLAME THROWER DRIVE READY?』

 

「何変身しようとしてるんだ馬鹿! 俺が死ぬだろ!」

「もうこれしか方法ないでしょ」

 

 はあ……まったくこいつらは……。

 

「もういい! 俺の負けで良いから殺すな!」

「やったあ!」

「やりましたわね!」

「ん? 勝った系?」

 

 女がいっぱいいるのも良い事ばかりじゃないな……。

 

 


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