浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
「私が紹介しますわ。彼女は同級生の岸本優香(きしもとゆうか)さんですわ」
「美咲っちの友達系ね! よろしこ!」
「貴女を友人にした覚えはありませんわ。このクソ〇ッチ」
「美咲っち冷たい~」
「大体今から私達は修行に行きますのよ! 遊びではないんですから、今からでも帰ってくださいな」
「嫌系」
「いい加減になさい!」
うるせえ……。
「裕太、私助手席座っても良い?」
「先輩を優先しなさい山内さん! 私はこの人の隣は嫌ですの!」
「あ、ズルい系! ウチが行く系!」
「「どうぞどうぞ」」
テメエらふざけんなよ!?
※※※
もう車を止めずに、黙って森の中まで移動。
車からキャンプ用の道具やらを取り出し、早速テントを設置した。
「よし、完成だ」
だが問題発生。
「俺一人だけ男なんだけど、どうしようか」
流石に女子高生と同じテントで寝るわけにもいかない……。
テントは一つしかないし……ここは。
「裕太、アンタレディーファーストという言葉知ってる?」
「俺の辞書にそんな言葉は存在しない」
「何て自分勝手な辞書なの!?」
「自分勝手という言葉もない」
なので。
「ここはそっち一人で代表者を出して、じゃんけんで決めないか?」
「男として恥ずかしくないの? アンタ」
知らんな。
※※※
というわけで、山内とじゃんけんをする事に。
「……」
「……言っとくけど負けないよ裕太」
「こっちこそ」
「任せましたわよ山内さん!」
「山内っち、頑張る系!」
「こんな男に負ける気ないから、大丈夫」
「もう話は済んだか? じゃあ行くぞ」
ドキドキ……ドキドキ……。
「「じゃ~んけ~ん!」」
「「ぽん!!」」
両方ともグー……。
次はチョキで……。
「「あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!」」
※※※
じゃんけんが始まり一時間……結局決着がつかずにいた。
「はあ……中々やるな」
「アンタもね……」
「早くしてくださいな……夕飯の準備とかもあるんですのよ」
「ウチ眠くなってきた……美咲っち膝枕させる系……」
「か、勝手に寝ましたわね……」
本当に何しに来たんだろ……あの人。
「こうなったら腕っぷしで決めない?」
「は? お前何言って
『FLAME THROWER DRIVE READY?』
「何変身しようとしてるんだ馬鹿! 俺が死ぬだろ!」
「もうこれしか方法ないでしょ」
はあ……まったくこいつらは……。
「もういい! 俺の負けで良いから殺すな!」
「やったあ!」
「やりましたわね!」
「ん? 勝った系?」
女がいっぱいいるのも良い事ばかりじゃないな……。