浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二百三十四話

 成音は菫作の劣化量産型のドライバーをいくつかバッグに入れて、何とかそれを引きずりながら走っていく。

 一つ一つの重量は大した事はないが、やはり沢山あるとそこそこ重い。

 何とか耳を澄ませて、戦闘が起こっているであろう場所へと駆けていく。

 

「あそこね」

 

 成音がそう呟いてから、走る速度を上げる。

 ズルズル音が大きくなるのを耳で感じながらも、成音は気にせず行く。

 

※※※

 

「ママ……!」

 

 槍で剣の怪人・改を何とか薙ぎ払わんと戦う遥。

 しかしロードドライバーの性能ではまともなダメージを与える事は叶わず、ついに変身が解かれてしまう。

 

「ぐっ……」

 

 首を掴まれ、苦しそうにする遥。

 ヴィーダは立ち上がり、もう一度変身しようとする。

 

「ヴィーダ!」

 

 ヴィーダを呼ぶ声が背後から聞こえる。

 振り向くと……。

 

「ナリネ!」

 

 大きなバッグを引きずって走ってくる、山内成音の姿があった。

 

「あたしも戦う。ヴィーダも一緒にお願い!」

「ウン!」

 

 成音がまず適当に一つのドライバーを取り出す。

 剣の形。ソードドライバーだ。

 それを腰で装着してから端末を取り出し、操作する。

 

『SWORD DRIVE READY?』

「変身!」

『COMPLETE』

 

 剣のホログラム映像のようなものが宙から降り立ち、成音はそれを駆けながら掴む。

 剣の怪人・改達の集団に向かっていきながら、その姿を剣の怪人へと変えた。

 

「はあッ!」

 

 振り上げてから、成音は剣の怪人・改の一体を斬りつけようとし、寸での所で足を突き出す。

 ダメージはないが何とか怯ませ、すかさず必殺技。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 成音が姿を消しながら、剣の怪人・改を素早く何度も斬りつける。

 

「……ッ!」

 

 ダメージはやはりあまり通らず、剣の方がポッキリと。

 剣が折れた事が変身が解け、ドライバーを投げ捨てて時間を稼ぎながら、もう一度戻って違うベルトを使う。

 次は杖型の端末をしたロッドドライバー。

 

『ROD DRIVE READY?』

「変身!」

『COMPLETE』

 

 すかさず次も必殺技。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 杖の先端に魔力のようなものを溜めてから、勢いよく放出する。

 剣の怪人・改の前で大爆発を起こし、一体を変身解除へと追い込む。

 

「これで一体……!」

「ナリネ、スゴイ……」

「状況によってドライバーを使い分けるとは、見事だ」

 

 遥も成音の戦いぶりに感嘆を禁じえない。

 

「さあ、どんどん来なさい。あたしの家族は、あたしが絶対守る!」

 

 成音は杖を構えて、まだ残る剣の怪人・改達を睨む。

 




初「何というか、知らねえ奴まであるけど」
心夜「第一章終了後に考えた奴もあるし、何なら第四章前半でも呼称が出てないだけで出てる奴もあるからしゃーない」
初「要するに後付けだな」
心夜「ハイ」

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