浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二百三十六話

「なんで……」

「あいつら、どうやら馬鹿にされたことを気にしたみてえでよ。あいつらだけが行って、俺だけ行かねえわけにもいかねえだろ」

「あそこまで言われちゃ、何もしないでいるなんて出来るかよ」

「そうよ! 蘇我校生の強さ、見せるしかないよね!」

 

 それを見た遥が、ボロボロの身体で……頭を下げて生徒達に言う。

 

「お前達……すまない」

「お前の謝罪なんて要らねえんだよ!」

「……ッ!」

「勘違いしてんじゃねえ。俺らはお前がいくら謝ろうが、お前を許したりはしねえ。俺は俺達のプライドを傷付けたこいつに、蘇我高魂を見せる為に来ただけだ。お前を助ける為になんて、来るわけねえだろ!」

「ああ……」

 

 グングニルとも連携を取りながら、蘇我高校の生徒は何人かで束となって剣の怪人・改を倒していく。

 

「ミンナ……スゴイ」

 

 正直馬力で言うなら、グングニルに勝てる者はいない。

 ましてや量産型のドライバーだ。

 だが連携力や戦闘技術は、まさに一流と言っても良いくらいの完璧な戦いぶり。

 動きにも無駄がなく、本当に喧嘩のプロと言わんばかりの動き。

 蘇我高校の生徒達が、この街の学生に恐れられているというのにも頷けるレベルのものだ。

 

「おいヴィーダ、お前もだ! 俺はお前を認めない。明人さんだけじゃない。俺らだって強くなって、いつかお前を一人でも倒せるくらいになってやる!」

「ミンナ……ノゾムトコロ、ダヨ!」

 

 グングニルも元気に返事してから、蘇我高校の生徒達に続く。

 フレイムシャワーの火力でゴリ押しながら、一体ずつ倒していった。

 蘇我高校の生徒達の加入で、何とか残り二体まで追い込む。

 

「これでやっと……残り二体ってとこか」

「トドメハヴィーダガ……」

「待て待てヴィーダ。ここは俺達がやる。いや、やらせろ」

「これも特訓だと思って、よーく見とけよ」

「行くぞお前ら!」

 

 剣の怪人に変身している生徒が掛け声を上げて、他の量産怪人が手分けして二人の怪人を取り囲む。

 それぞれの武器の特徴を活かして、確実にダメージを与えていく。

 

「グギャアッ!」

 

 剣の怪人・改が声を上げる。

 動きが困難な程ダメージを受けた剣の怪人・改二体相手に、剣の怪人がトドメを刺しに行く。

 

「行くぜ」

『FINAL DRIVE!』

 

 剣の怪人が姿を消しながら、剣の怪人・改二体に向かって大ダメージを与えていく。

 トドメは抜刀術。

 ベルトを切り裂き、強制的に変身を解除させた。

 

「まあ、ざっとこんなもんよ」

 

 剣の怪人が剣を地面に挿してからそう告げる。


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