浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二十四話

 

 取り敢えず到着し、まきがちゃんと集まっているのを確認。

 やらかしそうな三馬鹿でも、まきを集めるくらいは出来ていてほっとした。

 

「そこはかとなく馬鹿にされているように感じますわ」

「気のせいだよ多分」

 

 さっきから勘が良いなこいつ。

 美咲のような勘の良いガキは嫌いだよ。

 

「あたし頭は悪くないよ?」

「何? ウチの事馬鹿にしてる系?」

 

 訂正。

勘の良い奴しかいなかった。

 

 その後全員で協力してカレーを作り、何とか一日目が終了。

 テントの中で寝ている女子三人から少し離れた場所で、俺は横向きに寝ていた。

 

「石いてえ……」

 

 せめてレジャーシート持ってくるべきだったな……。

 

※※※

 

 次の日。

 いよいよ修行開始だ。

 

「全員起きたか?」

「まだ起きてない系じゃん……裕太っちの股の

「やめい!」

 

 なんか逆に意識しちまうじゃないか!

 

「美咲と山内は?」

「まだ起きてない系」

 

 ……じゃあ起きてんの優香だけなの?

 何でこいつだけ起きてんだよ。

 

「起きるまで遊ぶ?」

「遠慮しとく」

 

 何度でも言う。

 俺の好みは清楚系のお姉さんだ。

 

「じゃあウチが着替えても同じこと言える系?」

「馬鹿やめろ何着替えようとしてんだ!」

「? この下水着系」

 

 ゑ……?

 

「下着か何も着てないと思った系? それに遊ぶって何考えてた系?」

 

 あれ……もしかして。

 

「裕太っち……ウチよりドスケベ系?」

 

 断じてねえよ!

 

「たってる系」

「ゑ!?」

「嘘系」

「これ以上からかわないでくれ……」

「嫌系」

 

 ……もう嫌だこの人。

 

「……取り敢えず皆を起こしてくれ」

「りょ!」

 

※※※

 

「全員起きたか?」

「はーい……」

「朝キツい……」

「おっす!」

 

 一番どうでも良い奴が一番元気だな。

 

「今から修行を始めるぞ。取り敢えず……何からすればいいんだろ……」

 

 てか何でコーチ俺なんだろ……今考えても不思議だけど。

 

「あ、いいこと思いついた系」

「何?」

「ウチ、高二の頃……美咲っちと一緒にアイドル大会に参加した事あるんよ」

「アイドル大会?」

 

 そんなラブ〇イブみたいな大会あるのか……。

 

「その時やってた特訓やる系?」

「面白そうね。あたし賛成だよ優香」

「……」

「美咲さん?」

「あの特訓は……嫌ですわよ……」

「へ?」

「説明よりやる方が早い系。準備する系」

 

 優香がどこかに向かって歩こうとする。

 だがすぐ足を止めた。

 

「河原に鉄骨ってある系?」

「ねえよ!」

 

 てか何やる気だよ!

 

「困った系……鉄骨なきゃ鉄骨渡り出来ない系……」

「カイ〇かこいつらは!」

「もう二度と鉄骨渡りは嫌ですわ……」

「お前まさか……」

「落ちて怪我した事ありますわ……」

 

 怪我されても困るし却下だな。

 

 


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