浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二百五十七話

 成音とヴィーダ、そして裕太と健斗……明人に優香。

 他の戦士達も、戦いに向けて各々の課題を乗り越えていく。

 

「ヴィーダ!」

 

 変身解除した成音がグングニルに向かって、フレイムシャワードライバーを投げる。

 グングニルは阻止しようとする生徒達にタックルしてからバックルを受け取り、ベルトに装着。

 

「ダイヘンシン!」

『CHANGE FLAME SHOWER』

 

 フレイムシャワースタイルへと変化してから、グングニルは成音に近付こうとする生徒達の前へと現れ、成音も別のベルトを取り出して斧の怪人へ。

 成音も別のベルトを使う練習をしているところだ。

 あまり時間は取れなかったが、何とか実戦で使えるレベルまでは上がった。

 

『GUNGNIR FINAL DRIVE』

『FINAL DRIVE!』

 

 成音は斧を何度か回してから、反対側に叩きつけ、そのまま振りかぶって生徒達へと振り下ろす。

 地面が割れ、その時生まれた衝撃波で吹き飛ばされた彼らへ、グングニルが炎の槍を魔法陣から数発放つ。

 貫かれた生徒達の変身が解かれ、地面へと叩きつけられる。

 

「よっし!」

「ヤッタネ!」

 

 成音とヴィーダが変身解除してからハイタッチ。

 

※※※

 

 俺はところどころ健斗にアシストしてもらいながら、仮面ライダームラマサとして戦っていた。

 

「はあッ!」

『もう少し早く振るんだ裕太!』

 

 ――ああ!

 

『『FINAL DRIVE!』』

 

 相手をしていた生徒二人がベルトを操作してから、それぞれ武器を向ける。

 

『こっちも行くぞ』

「おう!」

『最終撃!』

 

 俺は刀を構え、紫の光を纏ったそれと共に駆けながら叫ぶ。

 

「ライダースラッシュ!」

 

 生徒二人に近付いた所で、姿を消しながら何度も斬りつける。

 最後の十撃目は、激しい光と共に振り下ろす唐竹割。

 生徒二人が紫の炎のような光に吹き飛ばされ、一人が変身解除。

 もう一人の強面が変身している方が残り、俺に隙が出来てしまう。

 

『交代だ』

 

 健斗が俺の中から現れ、俺の身体を操作。

 振り下ろされた斧を防ぎつつ、脚で腹を蹴り飛ばす。

 

「もう一度だ」

『FINAL DRIVE!』

 

 斧の怪人がもう一度ファイナルドライブ。

 健斗は敢えてその場で構え、振り下ろされた斧を寸での所で回避。

 隙が出来た彼に向かって、抜刀術で斬りつける。

 

「ぬおあっ!」

 

 強面の生徒の変身を強制解除。

 

「ふん……」

 

 健斗は呟きながら、変身を解いた。

 

※※※

 

 優香と前田は何とか二人掛かりで、明人の動きに少しずつついていく。

 最初は一太刀入れる事すら敵わなかったが、今では防がせることなら出来る。

 

「来い」

『『FINAL DRIVE!』』

 

 優香と前田は馬に乗りながら剣を構え、突進していく。

 

『ARC FINAL DRIVE!』

 

 明人も剣を構える。

 優香と前田は突進しながら、素早く動く明人の剣を何とか防いでいく。

 最後の一撃こそ防げなかったが、何とか変身解除まではせずに持ちこたえた。

 

「……中々やれるようになったな」

 

 明人が二人を見て呟く。

 優香は前田が差し出した手にタッチして、成長を喜ぶ。

 

 そして……最後の特訓の日が終わった。


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