浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
成音の近くにいたヴィーダ。
もう夜も遅い時間だと言うのに、眠れずに外を見ていた。
「ヴィーダ、そろそろ寝よ?」
「……ネムレナイ」
元気のない声で、成音にそう呟き返す。
そんな彼女に、成音はゆっくりと近付いて……。
「へへっ、とりゃあああ!」
「ワッ! ナリネ!」
「こちょこちょこちょこちょ! 不安で眠れない子はこうだー!」
「アハハハハヤメテッタラアハハハハハ」
ヴィーダが大笑いしながら成音に言う。
そうして落ち着かせてから、成音はヴィーダをぎゅーっとする。
「ヴィーダ、不安なのはあたしもよ。あたしは二号の眼中にないみたいだけど、あたしは絶対ヴィーダが危ない時は戦う。いや、そうじゃなくたって守る。だって、ヴィーダに死んでほしくないし」
「だからヴィーダは、不安にならなくて良いのよ。いざとなれば、あたしが守るから」
「デモ、ナリネ……ソレジャ……」
「あたしはね、会長にいつか勝つ為に今まで戦ってきたのよ。ヴィーダを守れないなら、あたしはここまで戦ってきた意味なんてないのよ」
「……」
「無理なんてしてないわよ。あたしは、あたしが今出来る事を精一杯やるだけ。ヴィーダを守るくらいなら、今もあたしだって出来るはず。それくらい、自信を持ったって大丈夫な筈よ」
最後にもう一押しする。
「大丈夫よ。ヴィーダもあたしも、みんなも絶対死なない。ヴィーダだって、生きているものをあんな風に扱うあいつや菫を許せないでしょ?」
「……! ウン」
ヴィーダははっとした顔をしてから、思い出したように頷く。
「だったら、勝って思う存分許さないって言ってやろうよ。あたしも一緒に言いたい気分だし」
「ナリネモ?」
「そうよ。だってあたしも、あんなの見たらそう思うし」
「ナリネ……」
「だから今日はもう寝よ! 勝つ為にはきちんと寝なきゃだよ!」
「ウン!」
ヴィーダが無邪気な笑顔で隣の布団へ。
成音の言葉が効いたのか、それとも相当疲れていたのか。
ヴィーダは布団に入ってすぐに半目になり、そのまま一瞬にして瞼を閉じ、可愛い寝息と共に就寝。
成音はそれを笑顔で見てから、自分も目を閉じる。
「大丈夫、大丈夫」
自分にもそう言い聞かせた。
ヴィーダの不安を解いた自分が眠れなくては意味がない。
何とか成音は一人でそう言い聞かせて、何とか眠りにつく。
そして……決戦の日は、刻一刻と近付いてくる。
※※※
二号……松永秀奈は一人で、何もない空き地に立っていた。
決戦の時間が近付くのを、今か今かと待ちわびている。
「……」
この力で、六角美咲を倒す。
そして……消す。
それが出来れば、もう自分を弱いと言える者など……いなくなる。
早く、そんな世界が見たい。