浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第二百六十二話

 成音の近くにいたヴィーダ。

 もう夜も遅い時間だと言うのに、眠れずに外を見ていた。

 

「ヴィーダ、そろそろ寝よ?」

「……ネムレナイ」

 

 元気のない声で、成音にそう呟き返す。

 そんな彼女に、成音はゆっくりと近付いて……。

 

「へへっ、とりゃあああ!」

「ワッ! ナリネ!」

「こちょこちょこちょこちょ! 不安で眠れない子はこうだー!」

「アハハハハヤメテッタラアハハハハハ」

 

 ヴィーダが大笑いしながら成音に言う。

 そうして落ち着かせてから、成音はヴィーダをぎゅーっとする。

 

「ヴィーダ、不安なのはあたしもよ。あたしは二号の眼中にないみたいだけど、あたしは絶対ヴィーダが危ない時は戦う。いや、そうじゃなくたって守る。だって、ヴィーダに死んでほしくないし」

「だからヴィーダは、不安にならなくて良いのよ。いざとなれば、あたしが守るから」

「デモ、ナリネ……ソレジャ……」

「あたしはね、会長にいつか勝つ為に今まで戦ってきたのよ。ヴィーダを守れないなら、あたしはここまで戦ってきた意味なんてないのよ」

「……」

「無理なんてしてないわよ。あたしは、あたしが今出来る事を精一杯やるだけ。ヴィーダを守るくらいなら、今もあたしだって出来るはず。それくらい、自信を持ったって大丈夫な筈よ」

 

 最後にもう一押しする。

 

「大丈夫よ。ヴィーダもあたしも、みんなも絶対死なない。ヴィーダだって、生きているものをあんな風に扱うあいつや菫を許せないでしょ?」

「……! ウン」

  

 ヴィーダははっとした顔をしてから、思い出したように頷く。

 

「だったら、勝って思う存分許さないって言ってやろうよ。あたしも一緒に言いたい気分だし」

「ナリネモ?」

「そうよ。だってあたしも、あんなの見たらそう思うし」

「ナリネ……」

「だから今日はもう寝よ! 勝つ為にはきちんと寝なきゃだよ!」

「ウン!」

 

 ヴィーダが無邪気な笑顔で隣の布団へ。

 成音の言葉が効いたのか、それとも相当疲れていたのか。

 ヴィーダは布団に入ってすぐに半目になり、そのまま一瞬にして瞼を閉じ、可愛い寝息と共に就寝。

 成音はそれを笑顔で見てから、自分も目を閉じる。

 

「大丈夫、大丈夫」

 

 自分にもそう言い聞かせた。

 ヴィーダの不安を解いた自分が眠れなくては意味がない。

 何とか成音は一人でそう言い聞かせて、何とか眠りにつく。

 そして……決戦の日は、刻一刻と近付いてくる。

 

※※※

 

 二号……松永秀奈は一人で、何もない空き地に立っていた。

 決戦の時間が近付くのを、今か今かと待ちわびている。

 

「……」

 

 この力で、六角美咲を倒す。

 そして……消す。

 それが出来れば、もう自分を弱いと言える者など……いなくなる。

 早く、そんな世界が見たい。

 

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