浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
「会長やっぱ面白ぉい……でもぉ、そんな身体でぇ……どうする気ぃ?」
「例え身体がボロボロだろうと……俺は蘇我高校の生徒会長に登り詰めた男だ。ハンデがある程度で勝ちを譲るわけにはいかないな」
何とか立ち続ける明人。
「何をしているんです、足利さん!」
「お前は逃げろ。こいつは俺が止める」
「でも逃げるわけには!」
「忘れるな!! お前は俺が倒す……そしてお前の学校を貰う。だから、お前の根性とやらを俺に見せてみろ。俺にビビらなかった他校生は、お前が初めてなんだ……そんなお前を、こんなふざけた奴に倒させてたまるか!」
『SWORD DRIVE READY?』
端末を操作し、明人がベルトに取り付ける。
『COMPLETE』
空から降ってくる剣の柄を掴み、そこから怪人の身体へと変化していく。
「行け、六角美咲。強くなったお前を倒すのを、楽しみにしている」
「……分かりましたわ」
美咲は拳を震わせる。
「行きますわよ、山内さん」
「ええ」
『ACCELERATE DRIVE』
「……」
ボマーと火炎放射器怪人は、高速で移動し、姿を消す。
「あの時は逃がしたが、もうそうはいかんぞ」
「私もかぁなぁり強いから、会長じゃ勝てないかもよぉ?」
※※※
スタートから二時間後。
「裕太っち~!」
「?」
「見つけた系~!」
遠くから石を持って走ってくる優香の姿。
「お、とってきたか。二人は?」
「二人は森の奥行ったっきり見てない系」
「そうか……まあすぐ戻ってくるだろ」
石を取り敢えず確認。
「確かにこれだな。この勝負、優香の勝ち!」
「やった系!」
と話をしていると……その奥から、必死に逃げて来たと思しき二人の姿が。
「遅いぞ二人とも。お前達二人とも負けたぞ」
「……何の話ですの?」
「いや、石探しの修行してただろ」
「「……あ」」
あ、じゃねえよ。
「とにかく、二人とも飯抜きだぞ」
「「しまったああああああああああああ!!」」
「夜は焼肉……」
「焼きマシュマロ……」
ガシッ。
「なんだ? 俺の脚なんか掴んで」
「「うるうる……うるうる……」」
ガチ泣きかよ……。
「まーいいじゃん。焼肉は皆で食べる系で!」
「まあ優香が今回勝者だし、それなら文句ないな……。良いよ、皆で食べようぜ」
「「!」」
二人は一緒に飛び跳ねる。
「でも石探しの事を忘れる程の事態ってなんなんだ……?」
「あ、野生児の股の棒が
「多分違うから話さなくてよろしい」
この黒ギャル……。
「あ、実はこういう事があったんですの」
かくかくしかじか。
「なんだって!」