浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
午後五時前、丁度部活が終わりそうな時間帯の学校に到着。
部活に参加している生徒はまだ下校していない。
夏なのでまだ明るい。
そして怪物退治に挑む戦士五人が、校門前に立った。
「よーし、行くっすよ」
「そうね」
「行く系行く系!」
「学校なんて久しぶり~」
「イックヨー!」
そう呟いて入っていく。
気分は探検隊だ。
その近くで……。
「ここが例の学校……よね?」
ある者も、この学校に近付こうとしていた。
※※※
ひとまず何人かで別れて行動する事に。
ヴィーダと成音、蒲生と優香と和泉という形で別れ、前者は理科室に向かう。
「ネエナリネ……」
「どうしたの?」
「ナンカソノ、サイキンカラマワリシテゴメン。コノオテツダイハセイコウサセルカラ!」
ヴィーダは張り切ってそう告げる。
でも何というか、自信満々という感じではない。
「ヴィーダ、そんなに焦らなくても大丈夫だよ?」
「エ?」
「あたしに言ってたじゃない。無理はダメだって。今のヴィーダはそういう状態」
「ソ、ソンナコト……」
ヴィーダは動揺する。
でも落ち着かせた。
「良いじゃない。ゆっくり出来るようになれば」
「あたしもそう。ゆっくりでも良いから、ヴィーダもあの人も超える。それと同じように、ヴィーダもゆっくりと出来る事を増やしてく。それに……」
成音は笑みを浮かべた。
「得意な事ならあるでしょ? 今日はもしもの時は、それを役に立ててね」
「ナリネ……ウン!」
ヴィーダも満面の笑みだ。
「ン?」
だがすぐに歪む。
「どうしたの?」
「ナリネ、ナニカイル……」
ヴィーダは脳波を読み取ったのだろう。
その言葉通り、ヴィーダの背後から何者かに突進された。
間一髪で成音とヴィーダは回避、そして姿を捉える。
馬の怪人……のようだ。
だが優香の変身する騎兵ではない。
人のような二足歩行で歩く形態になってから、成音達に言う。
「バレちゃったみたいね。そこのおチビさんに……」
怪人にはベルトがついていない……という事は、あの蘇我高校との決戦のように変身用のガスを直接……?
いやそれにしては、まともな言語を話している。
「人攫いの怪物ってのはアンタ?」
「人攫い? 随分と人聞きの悪い言い方ね。アンタも私と同じ感じな癖に」
「はあ? どういう意味よ」
「分かんない? まあこの姿じゃ何が言いたいか分かんないか」
そう言って怪物は、人間態へと変わった。
地味だが別に特筆すべき事もない、むしろ可愛らしい容姿。
そしてスーツにプリーツスカートを履いた姿。
彼女は……。
「え? アンタ……舟生(ふにゅう)先生?」
「……」
舟生は口元を歪める。
「その名前の人は死んだわ」
そして。
「私はメガイラ……ファントムよ」
そう馬の姿に戻ってから告げた。
「ファントム? それがアンタなの?」
聞いた事のない名前だ。
なんかの種族……なのだろうか。
「そう。舟生って人間は絶望して、私を生み出して死んだ。昔あった日食の時にね」
どの日食の時を言うかは分からないし、何故それで絶望して生まれたのかは分からない。
だが分かる事は一つ。
「要するに、アンタは人じゃないって事で良い?」
「まあ……そういう事ね」
「何が目的なの?」
「あの姿を見ても、私がしたい事が分からないのね」
「分かんないわよ」
「そう。じゃあ教えてあげる」
もう一度人間態に。
そして彼女は自分の胸部に触れた。
「私はね……許せないのよ。自分より乳が大きい人が!!」
「……は?」