浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第三十九話

 

 その戦力差は、圧倒的と言わざるを得なかった。

 グングニルの十八番である分身からの槍攻撃も全て妨害し、サック怪人はグングニルを追いつめる。

 

「……ドウシテ……ママノタメニマケチャイケナイノニ……」

 

 グングニルが、ボマーに倒された時の遥と同じように立ち上がる。

 

「負けちゃいけない……か。いやいや、ここで負ける方が賢明だと思うぜ? どの道あの傷じゃ無事で済まない。だから親子揃ってあの世で仲良くしな」

 

 サック怪人が端末を操作する。

 

『FINAL DRIVE!』

 

「これで決まりだな」

「ヴィーダ……アキラメナイ……」

 

 槍を構えなおすグングニル。

 だが満身創痍と言った所だ。

 もう見ていられくなった美咲が変身し、

 

「はあッ!」

「ぐっ……!」

 

 サック怪人が放った特大の気功弾を防ぐ。

 

「ボマー……」

「ヴィーダさんにこれ以上攻撃させませんわ。まだ私はヴィーダさんを超えられていませんもの」

「なんだ? お前も死にたいのか?」

「違いますわ。貴方を倒すつもりです」

 

 予告ホームランの構えをとるボマーを、サック怪人が笑う。

 

「くくく……俺を倒す? 冗談キツイな」

「冗談などではありませんわ」

「だとしたら……馬鹿なのか?」

「ムカッ……その一言で余計倒したくなりましたわね」

「馬鹿は馬鹿だろ? お馬鹿さん」

「馬鹿馬鹿うるさいですわね。今すぐ倒してあげますわ!」

 

 ボマーは勢いよく地を蹴った。

 

「ウェイ!」

「言葉の雰囲気通りの単細胞だな。その程度の攻撃が当たるとでも?」

『ACCELERATOR DRIVE』

 

 グングニルに対してやった攻撃と同じものを放つ。

 しかし避けられる。

 

「俺はあの小僧程甘くねえぞ」

「この……」

「む?」

 

 どこからともなく、銃弾が放たれる。

 グングニルだ。

 ボマーを殺しかけた、あの能力でエアガンを強化し、銃弾を放った。

 

「良い不意打ちだな。だが無意味だぜ?」

 

 サック怪人は言いながら、拳で銃弾を受け止めている。

 

「どうすれば良いんですの……」

 

 気合で勝ちたいのは山々だが、これでは勝機が見えない。

 攻撃を当てる以前の問題だ。

 

「これを……」

 

 遥の声。

 まだ微かに、意識を残していた。

 

「これを使えば、ボマーを強化出来る……」

 

 遥の手に握られていたのは、一枚のカード。

 紫と水色の配色のボマーがそこに描かれ、何かを読み取る用のバーコードが描かれている。

 

「これは……」

「頼むぞ……私の代わりに……」

 

 今度こそ意識を失う。

 

「遥さん……貴女を死なせはしませんわ。貴女にやる事があるのなら、生きてそれを果たしなさいな」

 

 ボマーがカードを受け取ろうとするのを、サック怪人が邪魔しに入る。

 

「サセナイ!」

 

 だがグングニルはサック怪人に弾丸を当てて阻止した。

 

「今ここで貴方を倒しますわ」

『SCAN DRIVE』

 

 端末を使い、そのカードを読み取る。

 

『COMPLETE HYDRO DRIVE READY?』

 

 両腕を腰の高さまで広げ、全身に力を込めて叫ぶ。

 

「超変身ですわ!」

 

 水色の光が包み、ボマーの姿がカードの中と同じに変形する。

 朱色の炎は青く変わり、身体のあちこちに水色の紋様。

 そして、首に水色のマフラーが出現する。

 

「これが……新しい力……」

 

 名付けるなら、仮面ライダーボマー……ハイドロフォームと言った所だろうか。

 

「遥、行くよ」

 

 まだその場にいた山内が遥を背負って退避しようとする。

 

「させるかよ」

 

 サック怪人の拳から気功弾が放たれるが、ハイドロボマーはそれに気付き、アクセルドライブ時と同等の速度で移動して防ぐ。

 

「こいつ……」

「目的を果たしたいなら、私を倒してから行きなさいな」

 

 もう一度バットを構え直す。

 

 




次回予告

初「なんかここら辺くらいからお前にしてはかっこよすぎる気がするな」
美咲「何ですの私がカッコよかったら悪いんですの?」
初「なんつーか二年の時のお前を知ってる私からしたら違和感しかねえ」
美咲「あれは貴女達が私のペースを乱すからですの!」
初「でもちょっとパクリてえ台詞はチラホラあるな」
美咲「どれですの?」
初「例えばそうだなあ『目的を果たしたいなら、私を倒してから行きなさいな』とか?」
美咲「……くすくす……ぷーくすくす」
初「おい何笑ってんだよ」
美咲「だって、私らしいカリスマ性が感じられませんもの……くすくす」
初「そもそもお前にカリスマ性なんてねえだろ。だから生徒会メンバーに見捨てられたんだろうが」
美咲「それを言うなですわ!」
初「もう時間か。次回もよろしく」
美咲「まだ話は終わってませんわよ!?」
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