浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第四十六話

 

 同日夜中……蘇我高校。

 未だに怪人の姿から人間に戻れず、理性を失って暴れ続ける生徒達が、警察の手によって交代で監視されている。

 

「何でこんな地獄のような役目を押し付けられなきゃいけないんだ……」

「誰がやったんだよこんな事」

 

 怪人達の動きが夜になり静まり始めた所で、愚痴りだす警察官。

 今のところ死人はいないが、終わりの見えない観察に気が狂いそうだ。

 

「お勤めご苦労っす」

 

 女の声。

 警官二人の前に、〇×女子高副会長の蒲生が現れる。

 

「お嬢ちゃんこの学校の生徒じゃないよね? それにこんな遅い時間にどうしたの?」

「もう夜も遅いし、親も心配するから帰った方が……」

「私なら心配いらないっす。それより警官さん達こそ帰った方が良いっすよ」

「?」

 

 麻酔弾が込められた銃を放ち、警官二人を眠らせた。

 

「行くっすよ」

 

 ブレザーの中に隠していたベルトを取り出し、腰に装着。

 

『ガスドライバー!』

 

 マインドコントロールガスと書かれたガジェットを、ドライバーの横に差し込み、指を鳴らす。

 

「変身」

『ガスドライブ! マインドコントロール! アヤツール!!』

 

 全身黄色の、ガスの如くもやっとした外見の怪人へと姿を変える蒲生。

 そのまま歩いて、校舎内へ。

 

 

 

 暴れ続けるアーミー軍団や、他の有象無象の怪人の前に姿を現し、ガス怪人はマインドコントロール能力を使う。

 

「ウギャアアア!」

 

 人の言葉も話さず、完全な怪人と化した生徒達が叫ぶ。

 だが数秒後に突然叫ぶのをやめ、統率のとれた行動でガス怪人の所へ集う。

 

「これから私に従ってもらうっす。必ず会長……いや、六角美咲とその仲間を倒すっすよ」

「ミサキ……こンな姿ノままにしタあイつ……ゆるサなイ」

 

 怪人が片言で、恨みの言葉を吐き出す。

 

「なら、やれるっすよね?」

「とウぜンだ」

「いい返事っすね。アンタらには期待してるっすよ」

 

 ――六角美咲……これでアンタの時代も終わりっす。精々苦しんで消えてくだせえ。

 

 怪人の姿を解いた蒲生が、口元に笑みを浮かべた。

 

※※※

 

 次の日。

 俺と美咲はカフェで、生徒会の仕事を進めていた。

 

「今までやれなかった分がありますから、どんどん手を動かしますわよ」

「はいはい……」

 

 いくら書いても終わらない。

 流石に量が多すぎる。

 

「てか成音に頼めば良いじゃん」

「成音さんに任せるわけにはいきませんわ。私の仕事なんですから」

 

 ならお前だけでやれよ。

 

「貴方は私の一部みたいなもんですわ」

「勝手に俺をお前の一部扱いしないでくれ」

 

 お供設定解ける日はいつなんだろう。

 

「死ぬまで有効ですわよ」

「えー……」

 

 こいつが政治家とかになったら、その仕事も任されたりするんだろうか……。

 

「きゃあああッ!」

 

 外から悲鳴。

 それに気付いた俺と美咲が、素早く頼んだものを平らげて外に出る。

 あ、ちゃんとお金も置いていってね。

 

「出ましたわね……」

「ウウウ……」

 

 理性を失ったアーミーが、美咲を見て呻き、襲い掛かる。

 

「私に挑む気ですわね」

 

 美咲は生身の状態でアーミーを蹴り飛ばし、怯んだ所でベルトを取り出す。

 装着し、端末を操作。

 

『BOMER DRIVE READY?』

 

 端末を掴んだ右手を顔の左側で構えてから叫ぶ。

 

「変身ですわ!」

 

 端末をベルトに取り付ける。

 上空から紫色の爆弾が美咲の手元に吸い込まれるように降り、美咲はそれを握り潰す。

 爆風が巻き起こり、そこからボマーが現れる。

 

「貴方が、私の頂点への旅を終わらせる者ですの?」

 

 バットを向けると、アーミーが人間らしからぬ叫び声で答えた。

 

「ウギャアアア!」

「悪いですが、まだ終わらせませんわよ」

 

 ボマーはそう告げて駆け出す。

 

 




次回予告

初「……転校してえ」
美咲「どうしましたの?」
初「いや、もうここまでの話でお前が生徒会長として如何にダメかを存分に見せられた気がしてよ」
美咲「う、うるさいですの」
初「これ最終話までに全メンバー戻るのか?」
美咲「それは私に聞かれても知りませんの」
初「まあ、これだと私達三年生だから来年以降どうなろうが知ったこっちゃねえけどな」
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