浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
「なんで一日に三回も死なないといけないんですの……?」
「それより、あの怪人達蘇我高校の奴らだよな。理性が無くなっても、蘇我高校には今見張りがいるから簡単には出られない筈なんだけどな」
簡易的だけどバリケードも張ってたみたいだし。
それでも見張る側からしたらたまったもんじゃないだろうが。
「つーか、この家にまで襲ってこないよな?」
流石に美咲の家族にまで迷惑は……。
ピンポーン♪
「……おい」
今の話してる途中に来られたら、俺がフラグ立てたみたいになっちゃうだろ。
「私が行ってきますわ」
「おう頼む」
美咲が一応ベルトを装着して、玄関まで向かう。
『BOMER DRIVE READY?』
「変身ですわ!」
仮面ライダーボマーへと姿を変え、扉を開ける。
「また来ましたわね! 私の家だけは破壊させませんわ!」
「……何してんの?」
「ミサキ、オバカ?」
「変身までしてノリノリ系じゃん?」
「み、皆さんお揃いでどうしましたの?」
ボマーは変身解除。
「取り敢えず集まるならここじゃないの? もう裕太いるっぽいし」
「今一応仕事中ですの」
「生徒会の? なんで裕太にもやらせてるわけ?」
「裕太さんは私の一部ですわ」
「ユウタ、ドレイ……カワイソウ」
ヴィーダは俺の気持ちを分かってくれるみたいだな。
何故か俺の事は嫌いみたいだけど。
「あたしもやるわ。だから裕太を解放してあげなよ」
「分かりましたわ」
成音が多少呆れ顔で、美咲宅へ上がる。
※※※
「流石に溜まりすぎね」
疲れてぐったりする成音。
「他のメンバーがいないんですから、仕方ないですの。まあ蒲生さんが少しやっていたみたいですが……」
「アンタ努力は惜しまないけど、人望はないに等しいからね」
「うるさいですわ」
「事実を言ったまでよ。もうちょっと誠意を見せないと、多分皆帰ってこないわよ」
「成音さんはどうする気ですの?」
「あたしは仕方ないからこれを機に書記に戻るわよ。元々やりたかったわけじゃないけど」
「? 生徒会って立候補したり志願制だったりじゃないのか?」
少なくとも蘇我高校はそのシステムだった筈。
まあうちの生徒会は、腕っぷしが強くないとなれないけれど。
「私達の高校では、志願する事も出来ますが、中学で生徒会長だった者は強制的に生徒会配属ですの。有無を言わさずに」
「まじかよ」
「私は志願しましたわ」
「でしょうね」
動機が純粋かはさておき。
「ムズカシソウ……」
成音の隣で、じーっと書類を見ているヴィーダ。
「ヴィーダ、成音は今ちょっと忙しいから俺と遊ぶか」
「……イヤダ」
「だから何で!」
俺何もしてないよ!
「じゃあウチと遊ぶ系」
「ユウカ、ビッチ!」
「さ……流石にそれは傷付く系。まあ良いや」
優香と共に、部屋の外へ出るヴィーダ。
「変な遊び教えるなよ!」
それが心配だ。
「大丈夫系、まずナンパの仕方から!」
「大丈夫じゃない問題だ!」
俺からも優香ビッチと言わせてくれ。
次回予告
初「優香、ビッチ!」美咲「優香さん、ビッチですわ!」
初&美咲「……」
美咲「被りましたわね」
初「最悪だ」
美咲「というより生徒会の仕事が終わりませんわ……」
初「可哀想と言ってやりたいが、お前なら仕方ない」
美咲「うるさいですの」
初「悔しかったら全うな人間になれ」
美咲「貴女にそのままお返ししますわ」
初「いや意味分かんねえし」