浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
まだ落ち込んでいる様子の美咲。
「……」
「いや、あれは俺も変だと思うぞ」
「つい出てしまうんですの」
「てかお前ん家って別にお嬢様とかそういうの無さそうなのに、喋り方そうなの?」
前から気になってたけど。
「私はいずれ頂点に立つ者ですわ。高貴な振る舞いや言葉遣いを身に付けていて当然ですわ」
高貴ってのはとてもお前に似合わない言葉だな。
「聞こえてますわよ」
「あれ俺口に出してた?」
心読まれたか。
「次はどうするんだ?」
「ゲーセンにでも行きますわ」
次はまさかのゲーセンか。
「浅井家にプロゲーマーがいますから、その人に勝つ為に修行してますのよ」
「また浅井家か」
「今はライダーとして強くなる修行も大事ですが、浅井家に勝つ事は私のライフワークですのよ」
「ライフワークねえ」
考えてみれば俺にはないなあ。
「貴方のライフワークは私のお供でいる事ですのよね?」
「だから何でそうなる!」
それだけは嫌だと何度言ったら。
「まずはウォーミングアップにガンバライジングでもやりますわ」
「聞けよ俺の話!」
そのままゲーセンに入っていく。
※※※
数分後。
「負けましたわ……」
「お前スロット弱くね?」
二回くらいしていたが、見てた感じスロットで外れ引いてる感が凄すぎた。
「これでは早い攻撃で隙が出てしまいますわね。もっと訓練しなくては」
「得意の遊びながら修行か?」
「そんな所ですわ。相手がどんなチートを使おうとも、それを見抜ければ勝機はあります。そして答えは意外な所にありますのよ」
「なるほどな。んで……次は太鼓ゲー?」
「あの人の得意分野の一つですわ。貴方もやります?」
「俺も? じゃあまあ良いけど」
正直言って俺の実力は下手の横好きレベルだ。
普通すらフルコン取れないし。
人に自慢出きるようなものではない。
「そろそろ曲始まるぞ」
「待ちなさいな」
何故か美咲が服のポケットから音叉を取り出す。
どうやら玩具のようだが。
「何してんの?」
「勝つ為のおまじないみたいなものですわ」
太鼓が置かれた台に、音叉の先をちょんと付けてから、自分のおでこに先を向ける。
そして目を閉じた。
「……」
眼を開け、音叉を持っていた手を軽く払う。
「はあッ!」
「それがおまじないか? 美咲」
「違いますわ」
「え?」
「今の私は美咲じゃないですわ。美咲鬼(みさき)さんとお呼びなさいな。明日夢」
「誰だよ」
なんかのスイッチが入ったみたいだな。
「私、鍛えてますから……負けませんわよ」
独特なポーズをとって、太鼓バチを握る。
次回予告
初「最後のネタなんだ?」
美咲「響鬼ですわ響鬼!」
初「ひびき……?」
美咲「これですの」
響鬼視聴後。
初「これ仮面ライダーなのか?」
美咲「大体一般人はそういいますわね……」
初「まあ面白そうではあるけど」
美咲「素直に褒めるなんて珍しいですわね」
初「お前を褒めたくないだけだ」
美咲「なぁんですっt
割愛