浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
美咲宅。
既に裕太は帰宅し、美咲は夕食を食べてから休もうとしていた。
「うわあッ!」
「な、なんだこいつは!」
一階から両親の声。
「また誰か来ましたの?」
少し不満げに呟いてから、美咲はボマードライバーを装着。
『BOMER DRIVE READY?』
端末を閉じてから、顔の左側で構える。
「変身ですわ!」
『COMPLETE』
窓から外へ着地。
門の前で待つサック怪人に、ボマーは言う。
「また私とやりに来たんですの? さっきは油断しましたけれど、もうやられたりしませんわよ」
バットの先を向ける。
「対象を確認……任務を遂行する」
サック怪人は拳を構えた。
※※※
ボマーが地を蹴って、サック怪人へと攻撃を叩き込む。
「はあッ!」
サック怪人はすんでの所で回避。
『SMASH WAVE DRIVE』
端末を操作し、拳から光を放つ。
ボマー目掛けてまっすぐに飛んでいく。
「ていッ!」
ボマーは掌で受け止めて握り潰す。
「この程度ですの?」
「……ッ!」
ハイドロフォームでないならあるいは、そう思っていたが、ボマーの実力はサック怪人を上回っていた。
やはりあの時、ムラマサに目をくれず殺すべきだったかも知れない。
「……ッ!」
少し後悔するが、ボマーが一人でいる今しか倒せるチャンスはない。
サック怪人は拳を握り、地を蹴った。
「ここでお前を殺してやる……」
拳をボマーに向かって振るい、当てようとする。
しかし。
「……ッ!」
痛みと共に、頭の中にイメージが浮かぶ。
これは記憶……だろうか。
どこかで眠っていた凄い量の情報が、起き上がったかのようにサック怪人の脳を支配する。
どの記憶にも、何故か美咲の顔がある。
「馬鹿な、こんな事があり得るわけが……」
もう『あいつ』は自分の中にいない筈。
なのに、拳が動かない。
「動け……動けよ」
菫の為に戦う。
それが黒フードの生まれた意味。
なのに今の黒フードはもういない筈の奴の記憶に、動きを止められている。
「どうしましたの? 私は受け止める気でいますのよ?」
まるで友達を手に掛けようとしているかのように、拳が動かない。
こいつは知らない。死のうが構わない。
そう言い聞かせているのに、サック怪人の拳は止まったまま。
「くそ……ッ!」
そう呟いて、黒フードは変身を解く。
「黒フードさん……?」
ボマーが近付こうとする。
それに黒フードは見切りをつけてから、煙幕弾を投げて撤退する。
「やはり今のままでは……!」
折角のチャンスだが、それを逃すしか方法はなかった。
今回も無しで
初「シリアスシーンだからよしなんていうとでも思ったのか」