浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第六十九話

 あれから数分。

 遥は二人が病室から出てから、少しばかり考えていた。

 

「……」

「どうした系?」

 

 それを見ていた優香が問いかけてくる。

 

「いや、さっきの戦闘での裕太の姿に少し疑問があってな……」

 

 ライダー用、怪人用のベルト問わず、両方に備わっている特徴がある。

 それは怪人化ガスの副作用で脳が上手く作動しなくなる代わりに、ベルトが脳の肩代わりをするという機能だ。

 これのおかげで、怪人化した状態でも思考をコントロールする事が出来る。

 だがこの機能を使った時、一つの疑問が生まれてしまう。

 

「……」

 

 変身者が二重人格の場合、どのような事が起こるかである。

 勿論遥はそれを想定して作っている筈もないので、どうなるかなど分からなかったが、あの性格の変わりようはもう一つ人格があるとしか思えない。

 

「岸本優香、少し聞いても良いか?」 

「何系?」

「福沢裕太は、あんな性格になる時があるのか?」

 

 遥の問いかけに対し、優香が少し思い出しながら答える。

 

「分からない系かな。でもウチの前ではあんな喋り方今までしてなかった系」

「そうなのか……」

「あ、でも……そもそも裕太っちはちょっと謎が多い系」

「どういう所がだ?」

「急に記憶があいまいになったり、ある時なんて美咲っちに襲い掛かった系」

「……」

 

 遥は話から推測する。

 

「裕太と一緒にいる時、ヴィーダはどういう反応をしていた?」

「あー、なんかよく分からないけど嫌いとか言ってた系。初対面だったのによく分からない系」

「……」

「どうした系?」

「それが本当なら、少しまずいかも知れんな……」

 

※※※

 

 同時刻、蘇我高校。

 準備を整えた蒲生と明人が、怪人化した生徒達を連れてそれぞれの目的地に向かおうとしていた。

 蒲生は総員で病院内を襲撃。

 明人は六角美咲を真正面から倒す。

 

「そろそろお袋の願いが叶うんだな」

「……ちっ」

「おいおい、拗ねるなよ。六角美咲は俺が倒してやるからよ」

「うるさいっす。それが嫌だって言ってるっすよね?」

 

 美咲を取られ、少々へそを曲げている蒲生。

 美咲を賭けてじゃんけんで決めたのだが、負けてしまったのだ。

 だがまだ諦めていない。

 

「すぐに狩野遥を始末してそっちに行くっす。私が行くまで倒しちゃダメっすよ」

「無理だな。俺はお前より強いからな」

「……お前ホント嫌いっす」

 

 二人が会話をしている途中だったその時。

 

「そこまでだ」

 

 蒲生達の前から男の声が聞こえる。

 福沢裕太と、山内成音。

 二人がドライバーを手にした状態で、立ち塞がった。

 

 

 




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