浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
面会が終わり、遥と別れてから……成音はヴィーダを寝かしつけて、紅茶を飲みながら、和解の後の出来事を思い出していた。
※※※
少し成音と話がしたいと告げた遥の言葉に従い、ヴィーダが一度退出する。
成音が遥に近付くと、遥が少し笑みを浮かべてこう言った。
「お前が今まで、あの子の傍にいてくれたのか?」
「はい」
成音も少し照れながら答える。
「そうか」
遥が安心した顔で続けた。
「あの子は私の所にいた頃、飯と実験くらいしか与えられているものが無かったからな。私以外の所にいた方が、この子も幸せだと思ってた」
「……」
「どうした? 暗い顔をして」
「ヴィーダには話した事あるんですが、私は母親が嫌で家を出て行った事があって。ヴィーダに母親が好きかどうか聞いたら、道具扱いされてても、本当は優しいのを知ってるから好きだって言ってて、まだ生まれたばかりなのに、私よりもちゃんと母親の気持ちを理解しているのが凄いなって思ってて……」
自分はヴィーダと違って、一切歩み寄る気が無かった。
自分の気持ちばかりを優先して、母親から逃げる事を選んだ。
「それが正しい判断だろうな。普通はダメな親からは、そうして逃げた方が良い。ヴィーダは何故か、そうしなかった。それをした所で、私以外の誰かからは責められる事もないし、私が責めても気にしなければそれでいいのに」
「……」
「私は、ヴィーダに感謝しなければいけないな。こんな母親の為に、命を懸けて戦うあの子に」
遥はそう呟く。
「それに、今までお前達を利用していたというのもある。相応の償いはするべきだろうな」
「……」
「山内成音、頼みがある。お前達の仲間として、共に戦ってもよいか?」
成音に目を向けて、そう問いかける。
「虫がいい話なのは分かっている。だが、これ以外に私に出来る償いなどない。頼む……」
遥は頭を下げた。
成音は少し考えてから伝える。
「分かりました。ただ、会長に聞いてみないと分からないので……返答は少し待ってください」
「本当か……」
遥が答えに対して口を開く。
「私はヴィーダの友達ですし、ヴィーダが守りたいって言うなら……遥さんも守らなきゃいけないって思うんです」
「……」
「その代わり、私からも頼みがあります」
「なんだ?」
「ヴィーダと、これからも一緒にいたいんです。ヴィーダがもし遥さんと一緒にいたいなら、そうするべきかもですけど、もしヴィーダの意思が変わらなければ、まだ一緒にいたいんです」
成音もお願いする。返答はすぐに返って来た。
「問題ない。私も、そうしようと思っていた所だ」
「遥さん……」
「まだ今の私では、母親らしく出来る自信はないが、ヴィーダも見た所、お前をかなり信用しているらしいしな」
「そ、そんなことあるのかな……」
「うちの娘を頼んだぞ。山内成音」
「……はい!」
成音は遥の頼みに、そう答えた。
《第二章 完》
次回から第三章です!
美咲「いよいよここから動き出していく感じですわね。裕太さん、絶対に助けてみせますわ!」
初「流石にここは空気を読むか。取り敢えず、頑張れよ美咲」
美咲「あ、はいですわ」
初「仮面ライダーボマー第三章、明日から公開開始!」