不思議な記者―射命丸文が来てから数日。
俺は射命丸の取材を受けていた。
ここ数日間で彼女は何度も寺子屋、慧音の家へと足繁く通っていた。
そして、彼女が来るたびに俺は彼女の応対をし、質問をされていた。
そのためか・・・俺は毎日来る五月蝿くも優しい客人に対して追い返すという選択肢を無くしていた。
また、これは補足のような形にはなるが、彼女からの頼みで文を名前で呼ぶこととなった。
しかし、自分だけ名前で呼ぶのは不公平だと思い、彼女にも俺を名前で呼ぶようにさせた。
今でこそ、旧知の友のように自然な形で名前を呼びあえてはいるがこの計算高い鴉に自然な形で名前を呼ばせるのは苦労した。
最初のころなど・・・頬を染めてわざとらしく恥ずかしがりながら名前を呼ぶものだから生真面目な慧音の誤解を招き指導という名の頭突を食らっていた。
「吉直さ~ん!!」
「どうしたんだ、文。今日も取材か?」
ほら、噂をすれば今日も・・・嵐のように破天荒な少女がやってきた。
「いえ、今回はですね・・・」
やけに笑顔だが、嫌な予感がするな・・・。
「一緒に人里を歩いてもらいます♪」
・・・イマナンテイッタ。
一緒に人里を歩くだと?
人里の人とはあまり友好関係が築けてないのに文のような美少女である妖怪と歩いてみろ。
二重の意味で避けられてしまう・・・!!
「文・・・。」
「どうされましたか?」
「今回の件は・・・」
「今回の件は?」
「だ「ダメに決まっているだろうがーーー!!!!」
俺が断ろうとしたとき慧音が慌ててやってきて断った。
「慧音さんには聞いてませんよ?」
「そんなの関係ない!!」
「おや~、妬きもちですかな?」
「ちっ、違う!!あくまで彼の保護者として不純なことが許すことができないだけだ!!」
「おやおやぁ・・・それなら慧音さん、貴女には関係ありませんよね?」
文の言葉に慧音の顔が苦虫を潰したようになったり、怒りで赤くなったり、何かを考えるような顔になったりとまるで百面相のようになった。
慧音と少しの間だが過ごしてみてわかったことがある。
彼女は一度物事を考え出すと周りの声が聞こえてないのではないかと思えるくらい思考の海に入り浸ってしまう。
文はそのときを待っていたかと言わんばかりに
「ふふ、夕刻までには戻りますので・・・それまで借りさせてもらいますよ♪
そう言って文は、俺の腕を掴んで出て行った。
「あ、待てっ!!」
慧音は慌てて追いかけるが無駄であった。
幻想郷最速と謳われた鴉天狗相手にして人はあまりにも無力と言えた。
こうして俺は、文と半ば無理やりではあるが人里を散歩することとなった。
きっと帰れば慧音からお説教されて、翌日から里の男衆の嫉妬の視線を受けるのだろう。
無事に終わることを祈るのは無駄だと分かってはいるが祈らずにはいられない。
ああ、神様・・・無事に生きて帰れるようにしてください・・・。
こんばんは、八意です。
テストや実験、レポートが積み重なり時間を少しづつやりくりしながら書いていましたが、スランプに陥ってしまいました。
スランプで書いても書いても納得できず筆が進みません。
治るまで投稿できないかもしれませんがお許し下さい。