受かったから入った黒森峰   作:猫又提督

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一年生

黒森峰を選んだのはたまたまだった。せっかく中学に戦車道をしていたし、そこでまあまあ好成績だったので戦車道が有名な学校に入りなさいと言われた。だからちょっと頑張った。ぎりぎりだったけど何とか入れた

 

入学してから最初の授業。今日は、さっそくテストをしてどこの役に付くかを決めるらしい。正直言ってちょっと自信があった。自分の結果を見た。思っていたよりもかなり点数が低かった。ショックだった。こんなにも自分のレベルは低かったのかと。

 

その後教官からの言葉で、皆は大学でプロチームになるためにこの学校に入ったのだからこれから頑張りなさい、といわれた。まさか、ここがそんなところだったなんて思いもしなかった。私は大学のことなんかまったく考えていなかったのでとても困った。そんなこんなで最初の授業は終わってしまった。

 

次の授業からは早速チームに分かれての練習だった。私を含むチームが載ることになったのはⅢ号戦車。どうやら成績によって乗れる戦車が違うらしい。同じ一年でもティーガーやパンターに乗っているチームもいた。ちらっと聞いた話だとそれぞれ成績の層が近いもの同士が集まっているらしい。つまり、私は低い部類に入るので他の四人もそれぞれ低い層にいた人ということだ。とはいえども、これからチームの成績が上がれば乗る戦車を変えることもできるらしい。

 

チームは基本的に三年間一緒。チームの仲間は大切にしていきたいと思う。

 

 

 

 

 

学校に入ってから数か月たった。相変わらず成績は低い。さすが大学を目指すような人たちが入るような学校といったところか、常行の内容も生徒の質も高い。成績が低い人でも、それでも私よりは高いものだ。そんな中、全国大会の案内が隊長から出た。全国大会はほぼニ、三年生が出るもの。しかし、成績を鑑みて一年からも数チームだすらしい。だとしたら当然私たちが呼ばれるはずもなく。

 

 

 

 

 

全国大会が始まった。私たちの学校が出場する日はみんなで応援に行くらしい。学校に行かなくてもいいと聞くと少しうれしい。試合が始まってしばらくは応援していたがだんだん飽きてきた。とりあえず、さっさと家に帰りたかった。一回戦で、さらに対戦相手があまり強くなかったのもあって試合はすぐに終わった。これで帰れるかと思ったが、この後教官から話があるらしく、面倒だと思いながらも話を聞かないわけにもいかないので渋々と話を聞きに行った。

 

話と言っても、ほぼ出場した人向けの言葉で自分たちは正直言って聞く意味がないように思えた。そのせいで途中で眠くなって眠気をこらえるので必死だった。

 

二回戦、準決勝ともに私たちの学校は勝ち進んでいった。試合があるたびに応援に行き長い試合をみて、意味がない話を延々と聞かされ、私にとっては学校に行かなくてもいいという嬉しさが消えてしまうほど苦痛だった。

 

この頃から、私はこの学校に入ったのは間違いだったと思い始めた。まさか、この学校が大学志望を前提とする学校だったとは知らなかったし、そもそも大学に行こうなんて考えていなかったのでたまにあった進路を決める授業では本当に苦労した。しかし、もはや学校をやめることなんてできるはずもなくただただ苦痛に耐えて学校生活を営んできた。

 

準決勝を勝ち進んだわが校は決勝戦で見事勝利、優勝した。その時はさすがに興奮したし、頑張ろうという気にもなって、次の日から熱心に練習を始めた。が、直後に自分の力の現状を見せつけられすぐに冷めてしまった。

 

その後もずっとそれは続いた。だから成績は全く変わらなかった。唯一の救いはチームのみんなが低い層だったので思考が似たりよったりなところだったことだ。車長だけは頑張っていたがなかなか伸びていなかった。そんなこんなで、テスト。実技がほとんどだが、座学も多少ある。実技はそこまで…と言ってもマシ程度だが座学に関しては本当にからっきしで2桁がやっとというところだ。なぜ戦車道に座学が必要なのかよくわからない。言い訳をそう作ってテスト週間を過ごした。

 

学年一位に興味は元々なかった。でも、ある日の授業の小休憩中チームの中で話題が出た。学年一年のやつは西住流の人らしいが私はその西住流というものをよく知らない。名前は多分聞いたことがある。近くにいるということで車長とともにハッチから顔を出して覗いた。場所を教えてもらい見ると、確かに雰囲気の違う人が一人。例に漏れず全国大会にも出場したらしい。しかも副隊長として。一年生で副隊長をすることがあるのかと思ったが、それは彼女が異様なだけらしい。学年一位なだけあって彼女が車長をしているのはティーガーだった。

 

 

誰かが愚痴っているのを聞いた。装填手の腕が悪いらしい。思わずドキッとする。まさか自分もおんなじことを思われてないだろうかと。そう思われないように頑張って勉強しようと、思って席についたが座った時点でやっぱり面倒になった。

 

 

 

 

気づけば一年生を終えようとしている。結局私達はこの一年間何も成果がなかった。なんの賞も取っていなければなんの大会にも出なかった。来年は何かに出たほうがいいなと思いつつ終業式に出た。

 

 

 

 

 

 

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