小説を書きあげた私は校正の最中に眠ってしまっていたらしい。
私は思い切り背伸びをした。
私の名前はヤングコーン。人生詰んでる系のパンピだ。
今日は店にもやしを買いにく所だったんだ。
PRRR…。
電話だ。誰からだろう。
「はっ…!」
なんだ、夢か。
顔を上げるとパソコン画面が光っている。
ネット小説を読んでいる最中に眠っていたらしい。
俺は思いっきり背伸びをした。
俺の名前は三太郎。今を生きる男子学生だ。
今日は店に豆腐を買いに行く予定だったんだ。
PRRRR…。
電話だ。誰だろう。誰からの連絡かも見ずに電話に出た。
「あ、もしもし。私メリーさん。今から家を出るの」
プツッ。つー、つー…。
なんだよ。都市伝説を真似たいたずら電話か。
全くつまらない事をする人もいるものだ。
時計を見ると既に10時30分だ。そろそろ出かけよう。
服を着替え家を出た。財布も持ったし、スマホも持った。
歩行者信号のある横断歩道でスイッチを押して信号が変わるのを待つ。
今日は車の通りが多いな。
前の信号が青になった。俺はスマホでsnsを確認しながら歩いた。
…キキーッ!ドンッ!
視界がぐるりと回った。えっと、何が起きたんだろう。
「大丈夫ですか!?」
遠くから声が聞こえる。何だろう。
俺の靴が離れた所にある。そうか。たぶん俺は撥ねられたんだ。
信号が青だからって、ちゃんと車が止まってる確認しないで歩きスマホをしたから…。
意識が遠のいていく。どうやら俺はここまでらしい。
次に生まれる時は、きっともっと注意深く確認する様にしたいな……。
「はっ…!」
なんだ、夢か。
顔を上げると、パソコンがついたままになっている。
そうだ、ネット小説を読んでる最中だったんだ。
私は思い切り背伸びをする。
私の名前は伊織。今を生きる女学生だ。
今日は店に味噌を買いにく所だったんだ。
PRRRRR…。
電話だ。一体誰だろう。
「あ、もしもし。私メリーさん。今駅にいるの」
プツッ。つー、つー。
メリーさん?あの都市伝説の??
何だか怖いなあ。何だったんだろう。
時計を見ると既に11時だった。そろそろ出かけよう。
服を着替え家を出た。財布も持ったし、スマホも持った。
歩行者信号のある横断歩道でスイッチを押して信号が変わるのを待つ。
今日は車の通りが多いな。
前の信号が青になった。
交通ルールを守るのは人だ。私は念のために左右を確認してから横断歩道を渡った。
店までもうすぐだ。
店前が何だか騒がしい。黒ずくめの男が走って来る。
「そこをどけっ!」
店員が追いかけている。
私はどかない。
私がどいてやるのは、道に犬の糞が落ちてた時だけだ。
どくのはお前の方だ。
グサッ…。
「うぐっ」
黒ずくめの男に刺された。刃渡り14cmほどの包丁だった。
しまった、こんな事なら素直にどいておけばよかった。
近くの歩行者が倒れた私に呼び掛けている。
ああ、もう駄目だ。分かる。私はここで死んでしまう。
意識が遠のく。
次に生まれ変わったら、黒ずくめの男は避けようと思う。
「はっ…!」
なんだ、夢か。
顔を上げると、パソコンに小説サイトが表示されている。
そうだ、確か読んでる最中に眠ってしまったんだ。
僕は思い切り背伸びをする。
僕の名前は三平田。今を生きる男子学生だ。
今日は店に醤油を買いにく所だったんだ。
PRRRRRR…。
電話だ。まだ誰にも電話番号を教えてないはずだけど。
「あ、もしもし。私メリーさん。数駅、乗り過ごしちゃった…」
プツッ。つー、つー。
メリーさん?あの都市伝説の??
ドジなメリーさんだ。瞬間移動じゃないんだろうか。
時計を見ると既に11時30分だった。昼から出かけようか悩んだけど、特にやる事もないので今出かける事にした。
服を着替え家を出た。財布も持ったし、スマホも持った。
歩行者信号のある横断歩道でスイッチを押して信号が変わるのを待つ。
田舎だというのに交通量が多い。地域が賑わってるのだろうか。
前の信号が青になった。
僕は左右を確認してから横断歩道を渡った。
店までもうすぐだ。
店前が何だか騒がしい。黒ずくめの男が走って来る。
「そこをどけっ!」
店員が追いかけている。
よく見ると包丁を持っている。
人間は肉と骨のついた血の革袋だ。刃物で切られたり刺されては命が危険だ。
僕はどいた。黒ずくめの男は僕のそばを通り過ぎていく。
「そこをどけっ!」
店員だった。回避した直後で、次の回避が間に合わない。
猛進する店員の強靭な肉体に撥ねられた。
意識が遠のく。
轢かれる危険が最も多いのは、ちょうど一つの車を避けた時である。
ニーチェの言葉だ。僕は1つ難を免れ油断をしていた。
次に生まれ変わる時は、自宅から外は全てが危険だと思って過ごす事にした。
「はっ…!」
なんだ、夢か。
顔を上げると、スマホに小説サイトが表示されている。
そうだ、確か書いてる最中に眠ってしまったんだ。
私は思い切り背伸びをする。
私の名前はメリー。最近はネット民の影響ですっかりネタキャラ化されつつある何か。
今日は納豆を買うために店に出かけるつもりだ。
PRR…。
電話だ。
『僕、さとる君!』
「おひさ!私メリーさん!」
『最近、君の名前を騙ってイタ電する人がいるらしいよ』
「マジで!?」
『実はそいつの電話番号はゲットしておいたからメールしとくね』
「おk」
プツッ。つー、つー。
電話が切れた。
さとる君はなんでも教えてくれる優しい子だ。
さとる君とはズッ友だょ…!!
時計を見ると既に正午を過ぎていた。
身だしなみを整え、ハンカチとスマホを持った。
それから私を名乗る奴に今から家を出ると伝え元気よく部屋を出た。
そして階段を下り…。
ズルッ。
「あっ、えっ!?うわあああああああああ!!!」
すってんころりん。
私は二階から一階にかけて階段を転げ落ちてしまった。
体の至る所を強く打ち付け、もう起き上がれそうにない。
そうだ…最も身近に潜む危険な場所は…自宅なのだ。
事故と言えば交通事故を思い浮かべる人が多いだろうが、家庭内事故の数も決して少なくない。
遠のく意識の中、生まれ変わったら自宅であっても足元に気を付けようと心から誓うのだった…。