真弓兄弟の暗殺教室   作:Ncwe?

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第23話 球技大会の時間 & 番外編 仕返しの時間(後日談)

《新 side》

 

今日は渚、杉野、カルマと登校している。

友達と登校出来るって幸せ……。

 

渚「やっと梅雨明けだ〜!」

 

杉野「アウトドアの季節だな!どっか野外で遊ばねー?」

 

新「いいね。何しよっか?」

 

カルマ「じゃ、釣りとかどう?」

 

カルマから釣りって提案が来るとは思わなかった……。

 

カルマ「夏場はヤンキーが旬なんだ…。渚君を餌にカツアゲを釣って逆にお金を巻き上げよう」

 

渚「ヤンキーに旬とかあるんだ……」

 

新「暴力沙汰はちょっと……事務所にバレたらヤバいんで……」

 

渚「…確かに」

 

 

杉野「………!」

 

杉野が立ち止まり、何かを見ている。

 

「ナイスボール!キャプテン!」

 

どうやら本校舎の野球部が練習しているらしい。

 

進藤「…ん?なんだ、杉野じゃないか!久々だな!」

 

杉野「…おう!」

 

杉野が駆け寄ると、他の野球部員も野球コートの檻越しだが杉野に駆け寄り、話しかける。

 

野球部員「おお杉野!」

 

野球部員「んだよ!たまには顔出せよ!」

 

杉野「はは、ちょっとバツ悪りーよ」

 

野球部員「来週の球技大会、投げるんだろ?」

 

杉野「お?そういや決まってないけど投げたいな!」

 

野球部員「楽しみにしてるぜ!」

 

野球部員「しかし、いいよな杉野は!」

 

野球部員「E組だから毎日遊んでられるだろ?」

 

野球部員「俺ら勉強も部活もやんなきゃだからヘトヘトでさぁ」

 

進藤「よせ。傷つくだろ。進学校での部活との両立。選ばれた人間じゃないならしなくて良いことなんだ」

 

カルマ「へーえすごいね。まるで自分らが選ばれた人間みたいじゃん」

 

新「お、おいカルマ……!」

 

喧嘩沙汰は勘弁だ…止めないと、と思ったが、流石に俺もイラついてはいる。

 

進藤「…うん。そうだよ。気に入らないか?なら来週の球技大会で教えてやるよ。人の上に立つ選ばれた人間と、そうでない人間…。この歳で開いてしまった大きな差をな……」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《友 side》

 

殺「クラス対抗球技大会ですか……。健康な心身をスポーツで養う。大いに結構!……ただ、トーナメント表にE組が無いのはどうです?」

 

友「E組は本戦にはエントリー出来ないんだよ」

 

三村「1チーム余るって素敵な理由でな」

 

磯貝「その代わり、大会のシメのエキシビションに出なきゃ行けないんです」

 

殺「エキシビション?」

 

前原「よーするに見せ物さ。全校生徒が見てる前で、男子は野球部の、女子は女子バスケ部の選抜メンバーと戦わせられんだ」

 

木村「一般生徒のための大会だから部の連中も本戦には出れない。だからここで、皆に力を示す場を設けたわけ」

 

菅谷「トーナメントで負けたクラスもE組がボコボコに負けるのを見てスッキリ終われるし、E組に落ちたらこんな恥かきますよ〜って警告になる」

 

殺「なるほど。いつものやつですか」

 

片岡「そう。でも心配しないで殺せんせー。暗殺で基礎体力ついてるし。良い試合して全校生徒を盛り下げるよ!」

 

女子一同「おー!!」

 

殺(スポーツは勝つばかりが全てじゃない。負ける時は負け方も大事ですが……片岡さんは責任感があり、統率力(リーダーシップ)も抜群。女子チームはこの逆境もいい糧に出来るでしょう)

 

寺坂「……俺ら、晒し者とか勘弁だわ。お前らで適当にやっといてくれや」

 

吉田・村松「………」

 

寺坂、吉田、村松の悪ガキ三人衆はそのまま教室を出ていってしまった。

 

磯貝「寺坂!吉田!村松!……ったく」

 

前原「野球となりゃ頼れんのは杉野だけど……なんか勝つ秘策ねーの?」

 

前原が杉野に聞くと、杉野は俯いて答えた。

 

杉野「……無理だよ。最低でも3年間野球してきたあいつらと……ほとんどが野球未経験のE組(俺ら)。勝つどころか、勝負にもならねー。それに、かなり強いんだ。うちの野球部。特に今の主将『進藤』。豪速球で高校からも注目されてる。俺からエースの座を奪ったやつなんだけどさ。勉強もスポーツも一流とか、不公平だよな。人間って。……だけどさ、勝ちたいんだ殺せんせー!善戦じゃなくて勝ちたい!好きな野球で負けたくない!野球部追い出されてE組に来て、むしろその思いが強くなった!E組(こいつら)とチーム組んで勝ちた……」

 

殺「わくわく!」

 

杉野は熱心に話している中、殺せんせーの顔は野球ボールのようになっており、バットだとかグローブだとかボールだとか1人で野球が出来る某玩具だとかを持ってワクワクしていた。

 

杉野「お、おう……殺せんせーも野球したいのはよく伝わった」

 

殺「ヌルフフフ…!先生一度スポ根モノの熱血コーチをやりたかったんです!殴ったりは契約上出来ないのでちゃぶ台返しで代用します」

 

友・前原「用意良すぎだろ!!」

 

つーか殺せんせーのコーチ像古っ!!

明らかに昭和ですけどそれ!

この世界平成!現実令和!

 

殺「最近の君たちは目的意識をはっきりと口にするようになりました。殺りたい。勝ちたい。どんな困難な目標に対しても揺るがずに……!その心意気に応えて、殺監督が勝てる作戦とトレーニングを授けましょう!!」

 

このタコ……大丈夫か?

 

こいつの体育って…嫌な記憶しかないぞ?

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

球技大会当日──

 

荒木『それでは最後に……E組対野球部選抜の余興試合(エキシビション)を行います!』

 

俺らE組が入場すると、野球部も入ってくる。かなりやる気に満ちてんな……あいつら。

 

新「……で、野球部は何であんな気合い入ってるのさ」

 

杉野「野球部としちゃ、全校生徒にいいとこ見せる機会だしな。それに、俺ら相手じゃコールド勝ちで当たり前。最低でも圧勝が義務だから、あっちはあっちで情け容赦なく本気で来るぜ」

 

 

進藤「……学力と体力を兼ね備えたエリートだけが……選ばれた者として人の上に立てる。それが文武両道だ杉野。お前はどちらも無かった選ばれざる者だ。選ばれざる者が表舞台(グラウンド)に残っているのは許されない。E組共々、二度と表を歩けない試合にしてやるよ……」

 

 

菅谷「そーいや殺監督どこだ?指揮すんじゃねーのかよ」

 

渚「……あそこだよ。烏間先生に目立つなって言われてるから、遠近法でボールに紛れてる。顔色とかでサイン出すんだって」

 

友「顔色変えたらバレるだろ……」

 

①青緑 ②紫 ③黄土色

 

渚「今のはえっと……『殺す気で勝て』ってさ」

 

磯貝「確かに。俺らにはもっとデカい目標(ターゲット)がいるんだ。奴ら程度に勝てなきゃ、あの先生は殺せないな」

 

杉野「よっしゃ!殺るか!」

 

男子一同「おう!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

『E組の攻撃 1番 サード 木村君』

 

木村「やだやだ……。どアウェイで学校のスター相手に先頭打者かよ」

 

進藤(フン……まずは雑魚か)

 

殺「ヌルフフフ……さぁ味わわせてやりましょう……!殺意と触手に彩られた地獄野球を……!」

 

進藤が超高速の球を投げ、木村はバットを振れなかった。そしてボールがグローブに触れた途端、

ズドォォン…

凄まじい音が鳴った。

 

荒木『これは凄い!ピッチャー進藤君、流石の剛球!E組木村棒立ち!バットくらい振らないとかっこわるいぞ〜』

 

進藤(……雑魚は眼中に無い。警戒するのは杉野くらいだが、その杉野も野球部時代、練習試合で俺から全く打てていない。当然の話だ。格が違う。)

 

さて、そろそろ殺せんせーが木村に指示を出す番だな。

『例の作戦』、通じるのだろうか…

 

①赤 ②紫 ③ピンク

 

木村(りょーかい)

 

荒木『さぁ進藤、二球目!投げた!』

 

コォン……

 

進藤が投げた球は木村のバットに軽く当たり、転がった。『バント』だ…!

 

荒木『あーっと!バントだ!いい所に転がして…内野誰が捕るかで一瞬迷った!』

 

1番のバッターはE組一の瞬足の木村。

意表を突けば楽々セーフだろうという殺せんせーの読みは当たっていたようだ。

 

荒木『セーフ!これは意外!E組がノーアウト一塁だ!』

 

さて、次は新の番だが……。

 

新「………」

 

①黄色 ②緑 ③白

 

新「……」コンッ

 

木村に続き、新もバントでなんとか乗り切った。

作戦は成功だな……!

 

荒木『今度は三塁線に強いバント!前に出てきたサードが脇を抜かれた!』

 

殺(強豪とはいえ中学生。バントの処理もプロ並みとはいきませんねぇ……)

 

荒木『これでE組ノーアウトで一二塁!!』

 

進藤(な、何ィ~~~!?)

 

野球部監督(こいつら、何故バントがこんなに出来る!?素人目には簡単そうに見えるだろうが、進藤級の速球を狙った場所に転がすのは至難の業だ…!あの遅球の杉野では、練習台にもなるまいに!!!)

 

前原「どーよ…。こちとら、アレ相手に練習してんだぜ」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

殺「殺投手(ピッチャー)は300㎞の球を投げ!!」

 

磯貝「うわぁっ…!?」

 

前原「打てるわけねぇだろ!!」

 

 

 

殺「殺内野手は分身で鉄壁の守備を敷き!」

 

殺A「間に合うかな〜?」

 

殺B「そちらがどうぞ」

 

殺C「いえいえ、どーぞそちらがお捕りになって」

 

木村「く、くそ…!」

 

千葉「完全に舐められてるな……」

 

 

 

殺「殺捕手(キャッチャー)はささやき戦術で集中を乱す!」

 

殺捕手「校舎裏でこっそりエアギターやってましたね……ノリノリでしたねぇ?三村君」

 

三村「なっ…!なんで…!?」

 

 

殺捕手「友君、修学旅行の時に不破さんと撮ったツーショット写真大切にしてますよね……。昨日嬉しそうに見てましたねぇ……」

 

友「てっ……テメェ何見てんだこのタコ!!」

 

 

確かにたまに見返して『可愛いなぁ…』って思ってるけど!!///

思春期男子なんだから当然だろ!!そりゃ!///

エロには興味無いけどやっぱり意識しちゃうんだよっ……///

このタコ!人のプライベートまで覗きやがって……!!

 

 

殺「先生のマッハ野球にも慣れた所で、次は対戦相手の研究です」

 

慣れてないが?

皆ボロボロなんだが?

目ついてんのか?

 

 

殺「この3日間、竹林君に偵察してきてもらいました」

 

竹林「面倒でした」

 

よし竹林。正直で宜しい。

 

竹林「進藤の急速はMAX140.5㎞。持ち球はストレートとカーブのみ。練習試合も9割方ストレートでした」

 

杉野「あの豪速球なら…中学レベルじゃストレート1本で勝てちゃうのよ」

 

恐ろしいやつだな……。俺球技なんて全然出来ないぞ。

 

殺「そう……。逆に言えばストレートさえ見極めればこっちのものです!というわけでここからの練習は、先生が進藤君と同じフォームと球種で、進藤君と同じにとびきり遅く投げましょう…。さっきまでの先生の球を見た後では、彼の球など止まって見える……!従って、バントだけなら充分なレベルで修得できます」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

荒木『ま、満塁だーー!!ちょ、調子でも悪いんでしょうか進藤君!?』

 

進藤「……!杉野ッ…!!」

 

①水色 ②緑 ③漆黒

 

殺せんせーの指示通り、杉野は獲物を狙うような目で進藤を見つめ、バントの構えを取る。

 

進藤は……確実にビビってる。

 

そして、ビビったまま進藤は投げた……

 

杉野(……。さっき文武両道って言ったよな。確かに……武力で俺はお前にかなわねー…。けど。例え弱者でも!狙いすました一刺しで、巨大な武力を仕留めることが出来る!)

 

杉野はバントの構えから打撃(ヒッティング)の構えに変え、そのまま進藤の球を打ち返した。

 

『打ったァー!!!深々と外野を抜ける!速者一掃スリーベース!!な、なんだよこれ…予定外だ…!E組3点先制!!』

 

杉野(俺はこいつらと…そういう勉強やってんだ!)

 

 

前原「いいぞ杉野!!」

 

菅谷「このままなら行けるんじゃね!?」

 

友「……いや。あれ見ろよ」

 

新「……!?り、理事長先生が…野球部の監督席に!?」

 

岡島「マジかよ……」

 

竹林「ラスボス登場……というわけか」

 

どうやらこの球技大会……俺らが思ってるより一筋縄では行かないようだな……。

 

 

 




番外編 仕返しの時間(後日談)

前原「はぁ…」

友「えっと……何があったんだ?皆……」

登校すると陽斗を初めとするE組数名が烏間先生に怒られていた。

前原「んー…『かくかくしかじか』でいいか?」

友「なるほど」

磯貝「それで納得するのか……」

友「そんなことなら呼んでくれればよかったのに。俺だって本校舎のヤツらに仕返ししたかったよ」

前原「いやー……人数足りてたし…。それに昨日、不破と剣術道場に行くって言ってたろ?邪魔するの悪いかなーって」

友「そ…それはどうも……。まぁ怒られずに済んだしな」

磯貝「あはは……確かにな」

友「ていうかこの回、この小説でもアニメでもカットされて…かなり不憫だな」

前原「その小説の主人公がそれを言うなよ……」

友「ちなみにこの後の片岡の回もアニメ同様カットされるよ」

片岡「!?」


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