真弓兄弟の暗殺教室   作:Ncwe?

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第26話 訓練の時間

《烏間 side》

 

─訓練の中間報告─

 

4ヶ月目に入るに当たり、

『可能性』がありそうな生徒が増えてきた。

 

『磯貝悠馬』と『前原陽斗』

運動神経が良く、仲もいい2人のコンビネーション。

2人がかりなら、俺にナイフを当てられるケースが増えてきた。

 

『赤羽業』

一見のらりくらりとしているが…その目には強い悪戯心が宿っている。どこかで俺に決定的な一撃を加え、赤っ恥をかかそうかなどと考えているが……

そう簡単にいくかな?

 

『真弓友』

1人だけ対先生ナイフを使わず、対先生日本刀を使っている。剣術道場に通っているため剣の扱いに長けている。模擬暗殺を行う度に新たな動きをしてくるため、裏でもかなり努力をしているのだろう。

 

『真弓新』

この中では1番暗殺の経験が少なく、まだナイフを当てるまでには至っていないが、アイドル活動をしているため体力があり、アクロバットの技を使って思わぬ動きを見せる。これからが楽しみな生徒だ。

 

女子は、体操部出身で意表を突いた動きができる『岡野ひなた』と、男子並みの体格(リーチ)と運動量を持つ『片岡メグ』。

 

このあたりが近接攻撃(アタッカー)として非常に優秀だ

 

殺『そして殺せんせー。彼こそ、俺の理想の教師像だ。あんな人格者を殺すなんてとんでもない!』

 

烏間「人の思考を捏造するな。失せろ標的(ターゲット)

 

『寺坂竜馬』『吉田大成』『村松拓哉』

こちらは未だに訓練に対して積極性を欠く。3人とも体格は良いだけに……彼らが本気を出せば大きな戦力になるのだが。

 

全体を見れば、生徒たちの暗殺能力は格段に向上している。この他には目立った生徒はいないものの……

 

ぬるり。

 

……!?後ろから強い殺気……!?

 

バシッ

 

渚「……うっ……いった…」

 

烏間「………!すまん。ちょっと強く防ぎすぎた。立てるか?」

 

渚「あ、平気です…」

 

杉野「ばっかでー。ちゃんと見てないからだ」

 

渚「う……見てたんだけどな」

 

 

『潮田渚』

小柄ゆえに多少はすばしっこいが、それ以外に特筆すべき身体能力は無い温和な生徒。

……気のせいか?

今感じた得体の知れない気配は……!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《新 side》

 

烏間「それまで!今日の体育は終了!」

 

はぁ…ようやく終わったか…。

ダンスの練習や舞台の稽古よりもキツイぞ……。

 

木村「いやーしかし当たらん!」

 

岡島「スキ無さすぎだぜ烏間先生!」

 

倉橋「烏間せんせ〜!放課後街で皆でお茶してこーよ!」

 

新「丁度最近新しいお店出来たんですよ〜」

 

俺は自他ともに認めるかなりのスイーツ好きだ。

この前も1人でスイーツ店に行った。

ちゃんと変装したのにバレたけど……。

 

烏間「……ああ。誘いは嬉しいが、この後は防衛省からの連絡待ちでな」

 

三村「私生活でもスキがねーな……」

 

矢田「っていうより……私達との間にカベっていうか…一定の距離を保ってるような……」

 

倉橋「厳しいけど優しくて……私たちのこと大切にしてくれてるけど、でもそれってやっぱり……ただの任務だからに過ぎないのかな……」

 

殺「そんなことありません。確かにあの人は…先生の暗殺のために送り込まれた工作員ですが、彼にもちゃんと素晴らしい教師の血が流れていますよ」

 

 

新「………ん?なぁ、あそこにいる男の人、誰だ?」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《友 side》

 

烏間先生と入れ替わるように俺らのグラウンドに、

大男が入ってきた。

 

鷹岡「やっ!俺の名前は鷹岡明!今日から烏間を補佐してここで働く!よろしくなE組の皆!これは、お土産だ!」

 

彼は持っていた袋を置き、中身を開いた

 

三村「な、なんだ?ケーキとか飲み物だ…!」

 

茅野「これ!『ラ・ヘルメス』のエクレアじゃん!」

 

不破「こっちは『モンチチ』のロールケーキ!」

 

 

友「不破もスイーツ好きなのか?」

 

不破「うん!1度食べてみたかったんだ!このロールケーキ!」

 

友「なんか意外だな。俺も同じやつ食べよっかな」

 

不破「うん!凄く美味しいって評判らしいから!」

 

中村(なんであんな距離近いのに付き合ってないの……。そもそも気付いてるのかどうかさえわかんないし!)

 

 

磯貝「いいんですか?こんな高いの…!」

 

新「大人気洋菓子店の限定品までありますよ!?」

 

鷹岡「おう食え食え!俺の財布を食うつもりで遠慮無くな!モノで釣ってるなんて思わないでくれよー?お前らと早く仲良くなりたいんだ!それには、皆で囲んでメシ食うのが1番だろ!」

 

この一言で、皆スイーツを食べだした。色んなスイーツがあるし、ちゃんと水まで用意してある。

 

矢田「でも、鷹岡先生よくこんな甘いものブランド知ってますね!」

 

鷹岡「ま、ぶっちゃけラブなんだ。砂糖がよ」

 

前原「デカい図体して可愛いな……」

 

新「ちょっ……!殺せんせーそれ俺のモンブランだぞ!!」

 

殺「にゅ……」

 

鷹岡「お〜殺せんせーも食え食え!!ま、いずれ殺すけどな!はっはっは!」

 

 

木村「同僚なのに烏間先生と随分違うスね」

 

原「なんか近所の父ちゃんみたいですよ?」

 

鷹岡「ははは!いいじゃねーか父ちゃんで!同じ教室にいるからには…俺たち、家族みたいなもんだろ?」

 

友「………」モグモグ

 

今の一言……。

なんだろう。少し気になる…。

 

不破「…?どうしたの友君?」

 

友「……ちょっといいか?不破」

 

不破「え?」

 

友「鷹岡先生、ちょっと教室に自分の水筒あるんで取ってきま〜す。不破も一緒に行こ」

 

不破「えっ、ちょ、ちょっと友君!」

 

鷹岡「…おう。早く戻ってこいよ」

 

 

 

 

 

 

友「…不破。ごめんな連れ出して。あの鷹岡先生って人……なんか違和感あるんだ」

 

不破「違和感……?」

 

友「ああ。皆には言ってなかったんだけど…俺は両親を亡くしてる」

 

不破「えっ……?」

 

友「悠馬と陽斗と航輝、あと多分殺せんせーは知ってるけど、他の奴らは知らない。新と二人暮ししてるのも、今の俺には新以外の家族がいないからだ」

 

不破「…………」

 

友「もし、俺が両親を亡くしているから、皆が持ってるものが欠けていて、それが原因で違和感を感じてるならいいんだけど、もし両親を亡くしているからこそ感じるものだとしたら…」

 

不破「…だとしたら……?」

 

友「あの人は……かなり危険だ」

 

不破「………!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

友「鷹岡先生戻りました〜」

 

鷹岡「おう!お前らが行ってる間に全部無くなっちまったぞ?だが安心してくれ。また買ってくるからよ!」

 

友「それはどうも…」

 

 

磯貝「明日から体育の授業は鷹岡先生が?」

 

鷹岡「ああ!烏間の負担を減らすための分業さ!あいつには事務作業に専念してもらう!大丈夫!さっきも言ったが俺達は家族だ!父親の俺を全部信じて任せてくれ!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

鷹岡「よーし。皆集まったな!赤羽は……サボり魔ってのは聞いてるから仕方ないな。では、今日から新しい体育を始めよう!ちょっと厳しくなると思うが、終わったらまたウマいモン食わしてやるからな!」

 

中村「そんな事言って、自分が食いたいだけじゃないの?」

 

鷹岡「まーな……お陰様でこの横幅だ」

 

上手く皆の心を掴んでる……やっぱり昨日感じた違和感は気のせいだったのか……?

 

鷹岡「さて!訓練内容の一新に伴ってE組の時間割も変更になった!これを皆に回してくれ!」

 

菅谷「……時間割?……ってえ…!?」

 

時間割の内容は非常におぞましいものだった。

 

 

月〜金曜日は4時間目から10時間目まで訓練…

土曜日は2時間目から6時間目……

 

夜9時まで訓練だなんて………こんなの狂ってる!!

 

皆も…かなり驚いてる…!

 

鷹岡「このぐらいは当然さ……!この時間割(カリキュラム)についてこれればお前らの能力は飛躍的に上がる。では早速……」

 

前原「ちょっ……!待ってくれよ!」

 

明らかにおかしい時間割に陽斗が訴える……。

だが…こんな狂った時間割作るやつだ…!

抗議した所でどうにもならない……!

でも、こんなの許されてたまるかよ…!!

 

前原「勉強の時間これだけじゃ成績落ちるよ!遊ぶ時間もねーし…!出来るわけねーよこんなの!!」

 

『出来るわけない』と陽斗が言った瞬間…

 

鷹岡は陽斗の髪を掴み、腹に膝蹴りをした…。

 

前原「が……は…ッ」

 

鷹岡「出来ないじゃない…『やる』んだよ。言ったろ…?俺達は『家族』で、俺は『父親』だ。世の中に父親の命令を聞かない家族がどこにいる…?」

 

…………!!

 

鷹岡は狂った表情で話を続ける。

 

鷹岡「抜けたい奴は抜けてもいいぞ?その時は俺の権限で新しい生徒を補充する。けどな?俺はそういう事したくないんだ…。お前らは大事な家族なんだから。父親として家族皆で地球の危機を救おうぜ!なっ!」

 

そう言って、鷹岡は神崎の肩を掴む。

恐怖で支配するつもりかよ……!

 

鷹岡「な?お前は父ちゃんに着いてきてくれるよな…?」

 

神崎「は…はい……あの…。私……。私は嫌です。烏間先生の授業を希望します」

 

神崎……!

 

直後、バチッと凄まじい音が鳴った。

 

神崎が鷹岡に叩かれたのだ……!

 

 

杉野「神崎さんッ!!」

 

鷹岡「………お前らまだわかってないようだなぁ…『はい』以外は無いんだよ…。……なんだ?お前ら…その目は。そろそろ自分の立場を理解したらどうだ…?」

 

鷹岡が次に目をつけたのは……不破だ…!

 

不破「えっ………」

 

鷹岡「……なぁ。わかるよなぁ?」

 

鷹岡は拳を…不破に繰り出した。

 

ガッ……

 

無意識に体が動いた…。

 

鷹岡の拳が不破にあたる直前で止まった。

 

俺が鷹岡の背中に対先生日本刀を当てたからだ。

 

鷹岡「………何してんだ…?友……」

 

友「テメェこそ何してんだ……さっきから…俺の大切な人に……大切なE組(クラス)に……何やってんだァ!!!」

 

磯貝「……友!」

 

新(兄貴…!ブチギレてる……!)

 

 

鷹岡「どうやら…お仕置が必要だなァ!!」ドゴッ

 

友「ぐ……あっ…ッ!テメェだけはッ…許さねぇ……!!」

 

対先生日本刀を何度も振るうが、鷹岡の強靭な肉体には効いていないようだった。

 

鷹岡「そんだけかァ…?折角俺が…お前の親の代わりになろうとしたのになァ?『疫病神』クン!」

 

一同「…!?」

 

友「……!………許さねぇ…絶対にっ!!!」

 

そういって俺は精一杯の力を込め刀を振るった。

 

鷹岡「……ッ!!てめぇっ…!」

 

さっきよりも鷹岡は確実にダメージを受けた。

 

が、鷹岡は俺の事をいとも容易く蹴り飛ばした。

 

友「が…ぁ……ッ」

 

うずくまる俺に鷹岡が近付いてくる…!

 

鷹岡「てめぇ……父親に反抗しやがって……トドメの一撃を……」

 

まずい…このままじゃ…殺られ…

 

烏間「………そこまでだ。鷹岡。それ以上…生徒達に手荒くするな!暴れないなら…俺が相手を務めてやる…!」

 

友「烏間……先…生…。来るの…遅くないっすか…」

 

烏間「君達の担任が、友君の鷹岡に対する気持ちを尊重してやりたいと言ってな。だが結局助けるなら、忠告を聞かずにもっと早く助けるべきだった。すまない」

 

友「いい…っすよ…。むしろ…久々にあそこまで…キレたから…逆にストレス…発散出来たし…」

 

不破「友君ッ……!」

 

殺「友君…あまり喋らない方がいい。保健室へ運びます」ビュッ

 

不破「…………っ…」

 

 

 

 

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