真弓兄弟の暗殺教室   作:Ncwe?

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第46話 チャンスの時間

《友 side》

 

ま、眩しい…!

 

千葉(照明の逆光でステージが見づらいッ……!)

 

 

ガストロ「今日元気だ!銃が美味ぇ!!」

 

殺し屋は速水が隠れている座席に銃を放つ。

速水が隠れていたのはかなり上の座席だが、銃弾は狭い隙間を通して速水を横を通り過ぎる。

 

 

ガストロ「1度発砲した敵の位置は絶対忘れねぇ。もうお前はそこから1歩も動かさねぇぜ。俺は軍人上がりだ。この程度の1対多戦闘は何度もやってる。幾多の経験の中で、敵の位置を把握する術や、銃の調子を味で確認する感覚を身に付けた!……さて。お前らが奪った銃はあと一丁あるはずだが……」

 

こんなバケモノ……どうやって勝てって言うんだ…!

 

すると、殺せんせーの声が聞こえてくる。

 

殺「速水さんはそのまま待機!今撃たなかったのは賢明です千葉君!君はまだ敵に位置を知られていない!先生が敵を見ながら指揮するので、ここぞと言う時まで待つんです!」

 

ガストロ「なに…どこからしゃべって……」

 

殺せんせーは…最前列の座席に座っていた。

いや、あの球体の姿だから置いてあった?

まぁいいや。

 

ガストロ「テメー!何かぶりつきで見てやがんだ!!」

 

殺「ヌルフフフ。幾ら撃ち込んでも無駄ですねぇ。これこそ無敵形態の本領発揮。熟練の銃手に中学生が挑むんです。この位の視覚ハンデはいいでしょう」

 

ガストロ「チッ!その状態でどう指揮を執るつもりだ」

 

殺「では木村君!5列左へダッシュ!」

 

木村は言われた通り左へ5列進む。

 

殺「寺坂君と吉田君はそれぞれ左右に3列!死角ができた!この隙に茅野さんは2列前進!友君と不破さん同時に右8!磯貝君左に5!」

 

俺を含め、名前を呼ばれた人は殺せんせーの言う通りに移動する。

 

ガストロ(シャッフルだと…!だが、指示をするほど名前と位置を俺に知らせる事になる!たった十数人あっという間に覚えちまうぜ!)

 

殺「出席番号12番!右に1で準備しつつそのまま待機!」

 

殺せんせーは名前ではなく、出席番号で呼ぶ。

 

ガストロ「…へ?」

 

殺「4番と6番は椅子の間から標的(ターゲット)を撮影!律さんを通して舞台上の様子を千葉君に伝達!ポニーテールは左前列へ前進!バイク好きも左前に2列進めます!」

 

今度はその人の特徴で呼ぶ。いよいよ分からなくなってくる頃だろう。

 

殺「最近竹林君イチオシのメイド喫茶に興味本位で行ったらちょっとハマリそうで怖かった人!撹乱のため大きな音を立てる!」

 

誰だそれ…。こんな所でそんな暴露されるなんて可哀想に…。

 

寺坂「うるせー!何で行ったの知ってんだテメー!」

 

お前かい!!

 

 

殺「……さて。いよいよ狙撃です千葉君。次の先生の指示の後、君のタイミングで撃ちなさい。速水さんは状況に合わせて彼の後をフォロー。敵の行動を封じる事が目標です。

 

………がその前に。表情を表に出す事の少ない仕事人ふたりにアドバイスです。君たちは今、酷く緊張していますね。先生への狙撃を外した事で、自分達の腕に迷いを生じている。言い訳や弱音を吐かない君達は…『あいつだったら大丈夫だろう』と、勝手な信頼を押し付けられることもあったでしょう。苦悩していても、誰にも気付いて貰えない事もあったでしょう。

 

……でも大丈夫。君たちはプレッシャーを1人で抱える必要な無い。君達2人が外した時は人も銃もシャッフルして、クラス全員誰が撃つかもわからない戦術に切り替えます。ここにいる皆が訓練と失敗を経験しているから出来る戦術です。

 

…………君たちの横には、同じ経験を持つ仲間がいる。安心して引き金を引きなさい」

 

千葉「………!」

 

 

ガストロ(……フン。ありがとよ。ご高説の間にある程度目星がついたぜ…。出席番号12番って奴が待機から1人だけ動いてない。その癖呼吸は何かを企んでやたら荒い。他の場所も警戒するが、あの近辺は出た瞬間仕留める狙いをつけておく!)

 

殺「では、行きますよ…!出席番号12番!立って狙撃!」

 

 

出席番号12番は立ち上がり銃を構えた。だが、殺し屋は先に発砲し、頭に一撃……。

 

だが、それは出席番号12番の『菅谷が作った人形』だった。

 

律「分析の結果、狙うならあの一点です」

 

千葉「オーケー…!」バァァン

 

千葉ちゃんは銃を放った。

殺し屋には…当たっていない。

 

ガストロ「フ…フフ…外したな…これで2人目も場所が…ぁっ!!」

 

殺し屋の背後から釣り照明が落ちてくる。

 

千葉ちゃんは釣り照明の金具を狙ったのだ。

 

殺し屋はフラフラの状態で銃を構え撃とうとする。

 

が、速水がすかさず男の銃を撃ち、男の手から銃が飛んで行った。

 

速水「ふーっ…やっと当たった…」

 

 

寺坂「よし!ソッコー簀巻きだぜ!」

 

菅谷「はぁ…音立てないように作ったから疲れたぜ……」

 

烏間「……肝を冷やしたぞ。よくこんな危険な戦いをやらせたな」

 

殺「どんな人間にも、殻を破って大きく成長出来るチャンスが何度かあります。しかし、1人ではそのチャンスを活かし切れない。集中力を引き出すような強敵や、経験を分つ仲間達に恵まれないと。だから私は…用意出来る教師でありたい。生徒の成長の瞬間を見逃さず、高い壁を。いい仲間を。すぐに揃えてあげたいのです」

 

磯貝「凄いな千葉!」

 

友「千葉ちゃんカッコいい!」

 

千葉「はは…なんか恥ずかしいな…」

 

 

茅野「かっこよかった速水さん!」

 

矢田「凛香すごい!」

 

速水「う…うん。ありがと…」

 

烏間(……なんて教育だ。命懸けの撃ち合いをした後なのに…。表情はむしろ、戦う前より中学生だ)

 

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