学業の方が忙しくて中々続きが書けてないので……。
《友 side》
烏間「…ふぅ。大分体が動くようになってきた」
そう言いながら、烏間先生は警備をしていた敵の首を締める。
烏間「まだ力半分ってところだがな……」
友「力半分で既に俺らの倍強いんだけど……」
不破「あの人ひとりで入った方が良かったんじゃ…」
律「皆さん。最上階部屋のパソコンカメラに侵入しました。上の様子が確認できます」
一同「!!」
律「最上階エリアは一室貸し切り。確認する限り残るのは……この男ただひとりです」
友「こいつが…黒幕か」
吉田「TVに映ってんの…ウイルスに感染させられた皆じゃねーか……録られてたのか」
寺坂「楽しんで見てやがるのが伝わって来やがる……変態野郎が…」
殺「…あのボスについて、分かってきたことがあります」
友「分かってきたこと……?」
殺「黒幕の彼は殺し屋ではない。殺し屋の使い方を間違えています。恐らく、元々は先生を殺すために雇った殺し屋。ですが先生がこんな姿になり…警戒の必要が薄れたので見張りと防衛に回したのでしょう。……でもそれは殺し屋本来の仕事ではない。彼らの能力はフルに発揮すれば恐るべきものです」
千葉「確かに。さっきの銃撃戦…あいつ、狙った的は1cmたりとも外さなかった」
殺「カルマ君もそう。敵が廊下で見張るのではなく、日常で後ろから忍び寄られたら、あの握力に瞬殺されていたでしょう」
カルマ「そりゃね…」
殺「友君を狙った男は最初から先生には興味が無かった…。何かしらで利害が一致した…もしくは殺し屋側が黒幕を利用したのでしょう」
……『歳』とか言ったっけ。あの殺し屋…。
何となく俺の知っている『あの人』に似てた気がするけど…でも見た感じ大人っぽかったよな……。20代前半くらい…。
『あの人』は高校生だし…。
まさか……
いや…今考えるのは辞めておこう…。
烏間「………さあ。時間が無い。こいつは我々がエレベーターで来ると思ってるはずだが、交渉期限まで動きが無ければ、流石に警戒を強めるだろう。」
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烏間(最上階へもカードキーが必要だ。窓から侵入も考えていたが、カードは9階の見張りが持っていた。階段ルートの侵入者を…本気では警戒して無かった証拠だ。部屋の中はだだっ広いが遮蔽物が多い。最大限に気配を消せば、かなり近くまで忍び寄れる。やり方は体育の授業で教えたはずだ)
俺たちは烏間先生の指示通り、手足を一緒に前に出して歩いた。
『ナンバ』
忍者も使うと言われた歩法で、手と足を一緒に前に出すことで、銅を捻ったり軸がぶれる無駄がなくなり、衣擦れや靴の音を抑えられる。
体育の授業で習い、最近の暗殺で皆実践していた。
殺(…一刻を争う緊急時なのに…決して焦らず悲観せず…全員が自慢の生徒です。……だからこそ、決して目の前の敵に屈してはいけませんよ)
…いやがったな。黒幕が。
モニターの方をじっと見ている。俺らには気付いていないだろう。ウイルスに苦しんでる皆を見て楽しんでやがる…!
烏間(奴の近くの配線のついたスーツケース。あれが恐らくE組に盛られたウイルスの治療薬だ。配線の仕掛けはプラスチック爆弾の起爆装置。手元にあるのが起爆リモコンで間違いない。……なぜ言いきれるか?──同じ物を作ったことがあるからだ。
打ち合わせ通りだ皆。まずは可能な限り接近する。取り押さえる事が出来ればそれがベスト。もし遠い距離で気付かれたら、俺の責任で『本人』を撃つ。今の俺でも腕ぐらいは狙って当てれる。リモコンを取る手を遅らすことは出来るはずだ。それと同時に皆で一斉に襲いかかって拘束する!!)
俺たちは指示通りに近付いた。皆それぞれ武器を持って……。俺も木刀をいつでも振れるようにしてある。
焦った顔を見せてもらうぜ……!
苦しんでる皆の前で謝らせる……!
今…………!!
???「かゆい」
………え?何で…気付いて…。
???「思い出すとかゆくなる。でも、そのせいかな。いつも傷口に空気が触れるから……感覚が鋭敏になってるんだ」
黒幕の男は大量の起爆リモコンを放り投げた。
???「言ったろう?元々マッハ20の怪物を殺す準備で来てるんだ。リモコンだって、超スピードで奪われないように予備も作る。うっかり俺が倒れ込んでも押す位のな」
聞き覚えがある声だ……。
しかも、前よりずっと邪気を孕んで……!
烏間「……連絡がつかなくなったのは、3人の殺し屋の他に『身内』にもいる。……防衛省の機密費。暗殺に使うはずの金をごっそり抜いて……俺の同僚が姿を消した。……どういうつもりだ。
…鷹岡ァ!!!」
【第47話 鷹岡の時間】
……鷹岡明……!
あの時の…クソみたいな思い出が蘇る……!!
鷹岡「悪い子達だ…。恩師に会うのに裏口から来るなんて……。父ちゃんはそんな子に教えたつもりはないぞ?
仕方ない。夏休みの補習をしてやろう。屋上へ行こうか。愛する生徒に歓迎の用意がしてあるんだ。ついて来てくれるよなァ?おまえらのクラス…俺の慈悲で生かされているんだから…」
鷹岡はグシャリと笑った。
狂気と憎悪が刻み込まれた顔面で…。
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屋上 ヘリポート
烏間「気でも違ったか鷹岡。防衛省から盗んだ金で殺し屋を雇い、生徒達をウイルスで脅すこの凶行…!」
鷹岡「おいおい!俺は至極まともだぜ!これは地球が救える計画なんだ。大人しく3人にその賞金首を持って来させりゃ、俺の暗殺計画はスムーズに仕上がったのにな」
烏間「なに…?」
鷹岡「
生徒思いの殺せんせーはそんな酷いことしないだろ…?大人しく溶かされてくれると思ってな……!」
あ……悪魔……!!
鷹岡「全員で乗り込んで来たと気付いた瞬間は肝を冷やしたが…やる事は大して変わらない。お前らを何人生かすかは俺の機嫌次第だからなァ…」
殺「……許されると思いますか…?そんな真似が…」
鷹岡「これでも人道的な方さ…。おまえらが俺にした…非人道的な仕打ちに比べりゃな……!屈辱の目線と!騙し討ちで突きつけられたナイフが…!頭ン中チラつく度にかゆくなって……夜も眠れなくてよォ!!
落とした評価は結果で返す…!受けた屈辱はそれ以上の屈辱で返す…!特にィ…潮田渚ァ!!俺の未来を汚したお前は絶対に許さんッ!!」
渚「……!!」
友「背の低い生徒を要求したのは…渚を狙ってたのか!」
吉田「完璧な逆恨みじゃねーか!」
カルマ「へぇ…つまり渚君はあんたの恨み晴らすために呼ばれたわけ…。その体格差で本気で勝って嬉しいわけ?俺ならもーちょっと楽しませてあげるけど?」
寺坂「イカレやがって。テメーが作ったルールの中で渚に負けただけだろーが!言っとくけどな!あの時テメーが勝ってよーが負けてよーが…俺らテメーのこと大っ嫌いだからよ!!」
鷹岡「ジャリ共の意見なんて聞いてねェ!!親の指先でジャリが半分減るって事忘れんなァ!!!」
鷹岡はかなり興奮している。
それにしても…寺坂、少し様子がおかしいような……?
鷹岡「……チビ。お前1人で登ってこい。この上のヘリポートまで…」
茅野「渚…ダメ…行ったら……!」
渚「行きたくないけど…行くよ。あれだけ興奮してたら何するかわからない。話を合わせて冷静にさせて…治療薬を壊さないよう渡してもらうよ」
烏間「渚君…」
茅野「渚……」
カルマ「………」
…渚……!
渚はヘリポートまで登っていく。
鷹岡は登る用の梯子を倒した。
誰も登って来れないようにするつもりか…!
鷹岡「……足元のナイフで俺のやりたい事はわかるな?この前のリターンマッチだ」
渚「…待って下さい鷹岡先生。闘いに来たわけじゃないんです!」
鷹岡「だろうなァ。この前みたいな卑怯な手はもう通じねぇ。一瞬で俺にやられるのは目に見えてる」
それはそうだろう。渚には暗殺のスキルこそあるだろうが…戦闘のスキルはほとんどない…。勝つ確率はかなり低いだろう……。
鷹岡「だがな…。一瞬で終わっちゃ俺としても気が晴れない。だから闘う前に…やる事やってもらわなくちゃな…。謝罪しろ。土下座だ」
……こいつ…!!
鷹岡「実力が無いから卑怯な手で奇襲した。それについて誠心誠意な…!」
渚は言われるがまま膝をついた。
渚「……僕は…」
鷹岡「それが土下座かァ!?バカガキが!!頭こすりつけて謝んだよォ!!」
……このクソ野郎…!
渚「…僕は…実力が無いから卑怯な手で奇襲しました。……ごめんなさい」
鷹岡「おう。その後で偉そうな口も叩いたよな…『出ていけ』とか!!」
鷹岡は渚の頭を踏みつけた。
鷹岡「ガキの分際で!大人に向かって!生徒が教師に向かってだぞ!!」
渚「……ガキのくせに、生徒のくせに、先生に生意気な口を叩いてしまい、すみませんでした。本当に、ごめんなさい」
渚……!!
鷹岡「よーし。やっと本心を言ってくれたな…。父ちゃんは嬉しいぞ…。褒美にいい事を教えてやろう。あのウイルスで死んだ奴がどうなるか…『スモッグ』の奴に画像を見せてもらったんだが、笑えるぜェ…。全身デキモノだらけ。顔面が葡萄みたいに腫れあがってな…
見たいだろ…?渚君……」
鷹岡はスーツケースを宙へと放り投げた……!
ま、まさか……!!!
烏間「や、やめろーーーッ!!」
鷹岡は起爆リモコンを押した……。
スーツケースは…空中で爆散した。
抗ウイルス薬と思われる物が辺りに飛び散る。
菅谷・岡野「………!」
友・不破「…………!」
寺坂「…………!!」
渚「あ……あぁ……」
鷹岡「あは…あはは…アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!そうっ!その顔が見たかったァ!!夏休みの観察日記にしたらどうだぁ?お友達の顔面が葡萄みたいに化けていく様をよォ!ハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
屑がぁ……!!
渚「はーッ……はーッ……はーッ」
……!
渚……!?
渚「殺す…………殺…してやる……!」
鷹岡「ククク…そうだ。そうでなくちゃなァ……」