《友 side》
殺せんせーへの…俺たちからのプレゼント。
殺「ヌルフフフ、フランスの直売所でこっそり買ったフォアグラでバーベキュー。こればかりは生徒達には内緒ですねぇ」
バーベキューで浮かれている殺せんせー…。
そのバーベキューの台に…
中村がダーイブ!
殺「にゅやーーっ!?な、なんて場所から落ちてくるんです中村さん!?」
中村「すっげー…あの高さからバーベキュー台に落下しても痛くも熱くもない…」
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烏間「軍と企業が共同開発した強化繊維だ。衝撃耐性、引っ張り耐性、切断耐性、耐火性、あらゆる要素が世界最先端だ。丁度性能テストのモニターを探していたから、君ら用に作らせたというわけだ」
服を持ってみると、かなり軽い。
木村「すげぇ…ジャージより軽いぞ」
矢田「しかもこの靴すごい跳ねるよ」
矢田の言う通り、跳躍力が普通より上だ。
烏間「機能がそれだけだと思うなよ?特殊な揮発物質に服の染料が反応し、一時的に服の色を自在に変える。全5色の組み合わせで、どんな場所でも迷彩効果を発揮する!」
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創ちゃんに迷彩を施してもらい、千葉ちゃんと速水が狙撃に向かう。
殺せんせーは……
殺「まったく油断ならない生徒達です。フォアグラの匂いに誘われて来たんでしょうか…。ここなら問題ない。友君から中古で買ったジャンプの時間です」
俺から買ったジャンプ読んでた。
ま、いい小遣い稼ぎにはなった。
そして…千葉ちゃんがジャンプに向かって狙撃!
殺「にゅやーっ!?ち、千葉君ですか今のは!?ハンターとトリコの2大異世界編が両方読めない!!」
それは可哀想に。じゃ、次は優月から買ってくれ。
烏間先生は他にも機能を説明してくれた。
肩、背中、腰は衝撃吸収ポリマーが効果的に守ってくれる。
フードを被ってエアを入れれば頭と首まで完全装備。
つまり、危険な暗殺も無傷で実行できる!
殺「先生と言えども芸術には時間をかけます。特にこのロケットおっぱいの再現の難しさ!かれこれ1時間はかかってますね…」
教師が何を作ってるんだ。
俺たちは窓を突き破って侵入し、先生と丹精込めたであろう作品に向かって銃を乱射する。
殺「いやーっ!?愛情込めたロケットが!」
隣にいた茅野が物凄い殺気を出しながら作品に銃を撃っていた気がするが触れないでおこう。
殺「な、何なんですか今日は!?息つく暇もない!」
烏間「…折角の新装備。手の内を晒すのはやめとけと言ったんだがな。彼らがお前に見せたかったそうだ。新しい『
殺「……!」
寺坂「教えの答えは暗殺で返す。それが
不破「怒られた後だしね。真面目に殺しで答えなきゃ」
磯貝「約束するよ殺せんせー。俺たちのこの『力』は…」
前原「誰かを守る目的以外で使わないって…ね」
殺「…満点の答えです。明日からは通常授業に戻りますよ」
一同「はーい!」
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《殺せんせー side》
私がここに来た頃は
教室の所々に澱んだ殺意があるだけだった…。
暗殺の危険は少ないが、冷たい空間。
それが今は…
敷地のどこでも温かい殺意で溢れている。
???『いつかあなたも…そんな相手に巡り会えますよ…』
ええ。目の前に…沢山います。
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《友 side》
三村「すげぇプレゼント貰ったな!あーいうのはテンション上がるな男子としては!」
イリーナ「…女子のはね。私がデザインを出したのよ」
不破「ビッチ先生……」
イリーナ「カラスマの奴、男女同じ服にしようしてたから…こんな感じで『女子はもっと体のラインを出しなさい』って」
三村「明らかに防御力落ちてんな…」
友「ビッチ案ナメとんのか」
イリーナ「なんでよ!」
不破「恥ずかしくて来てらんないよこんなの!」
中村「でも友は喜ぶかもよ?」
不破「ちょっ…!?///」
友「本人の目の前でそれ言うの?……ビッチ先生の案採用されてたら流石に可哀想と思うぞ」
イリーナ「あいつ本当女心分かってないから…結局私にはプレゼントもくれなかったし!あのタコでさえ分かってたのに!あー思い出したら腹立ってきた!」
菅谷「……え?烏間先生がビッチ先生にプレゼントする理由なんてあんのか?」
岡野「さぁ…?」
倉橋「…あっ!思い出した!4日前の10月10日、ビッチ先生の誕生日だ!」
新「そうだったのか……」
岡島「俺らが課外授業やってる間に過ぎてたのか…」
友「烏間先生がくれるのを期待したけど案の定何も無く、プライド高いビッチ先生からは言い出せず…ってとこかな」
杉野「相変わらずぶきっちょな人だな…」
中村「でも、私達が騒ぎ起こしたのにも一因あるかもね」
前原「よし…また俺らが背中押してやろうかね!」
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イリーナ(……仕事で利用させてもらった石油王からの誕生祝い。スポーツカーなんて他からいくらでも貰ってるし…第一今は、こいつ以外のプレゼントなんて欲しくもないし……ロヴロ
【ビッチ&烏間くっつけ計画第二弾!まずは2人を別の場所へ引き離すべし!】
まずはビッチ先生を俺や片岡達、引き付け班が烏間先生と引き離す。
片岡「ビッチ先生、また仏語会話教えてください!」
イリーナ「ああメグ…。アンタそーいや外国で仕事がしたいんだっけ?」
片岡「はい。漠然とだけどね」
イリーナ「しょーがないわね…そこ座んなさい」
片岡「あ、天気もいいし外でやろーよ外で!」
イリーナ「ちょ、な、何よ?」
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《新 side》
【その隙に買出し班!彼女へのプレゼントを買いに行くべし!】
新「て言ってもな…」
杉野「ビッチ先生、大概のプレゼント貰った事あるだろ?」
茅野「難しいね……」
渚「クラスのカンパは総額5000円。この額で…烏間先生からビッチ先生へ。大人から大人に相応しいようなプレゼントは……」
その時、近くの花屋の店員さんが話しかけてきた。
花屋「…!やっぱりそうだ!ねぇ君たち!あの後大丈夫だったのかい?ほら、おじいさんの足の怪我の…」
渚・杉野「あっ…!」
杉野「あの時、救急車呼んでくれた花屋さん…」
松方さんと事故を起こした時、たまたま近くにいて救急車を呼んでくださった人のようだ。
渚「まぁなんとか…お詫びしてタダ働きして許してもらいました」
花屋「そっか。大事にならず良かったね……。それと今、プレゼントが欲しいとか言ってたね。大人にあげるに相応しい……」
神崎「あ…はい」
花屋さんは神崎に一輪の花を手渡した。
花屋「こんなのどう?」
茅野「なるほど、花束かぁ!」
花屋「ものの1週間で枯れるものに数千〜数万円。ブランド物のバッグより実はずっと贅沢なんだ。人の心なんて色々なのに、プレゼントなんて選び放題の現代なのに、未だに花が第一線で通用するのは何故だと思う?
心じゃないんだ。色や形が、香りが、そして儚さが、人間の本能にピッタリとはまるからさ」
奥田「お~……説得力ありますね!」
カルマ「だねー。電卓持ってなきゃ名演説だけど」
花屋「うっ…一応商売なんで……。どうする?これも花の縁だ。安くしとくよ?」
もちろん答えは決まってる。
俺たちは5000円で買えるだけの花を買った。
かなり綺麗な花束だ。これなら喜ぶだろう。
それに、さっきの花屋さん…。
どことなく安心できる人だった。
ふわっとしてて…それこそ花のような。
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《友 side》
一方その頃──
矢田「ねぇそれでそれで?フランスの男はどういう殺し文句に弱かったの?」
イリーナ「なによ桃花…。今日はいつもに増して喰い付き良いわね」
矢田「だって知りたいんだもーん!」
とりあえず何でもいいからビッチ先生を引きつける!
それが俺たちの役目だ!
不破「ビッチ先生!」
友「それ終わったらこの前みたくピアノ弾いてくれないかな?」
岡島「ビッチ先生!」
菅谷「いつもの悩殺ポーズしてくれよ!絵描くからさ!」
岡野「ずるい!私が先だよ!」
イリーナ(な、なんなのよ…。今日の私大人気じゃない!)
イリーナ「よーし上等よ!片っ端から片付けてやるわ!せいぜい発情しない事ねクソガキ共!」
一同「おーう!!」
殺(生徒たちを下の名前で呼ぶことも増え…今やすっかり姉のような友達のような…良い教師になりましたねぇ)
殺「さて、生徒達も何やら企んでいる様子。先生も参加しましょうかねぇ」
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《新 side》
さて…次は買ってきた花束を烏間先生に渡さなくてはならないんだが…。
烏間「イリーナに誕生日の花束?何故俺が?君らが渡した方が喜ぶだろう」
うーん…。この人やっぱり全然気付いてないのか?
茅野「どうする?」コソコソ
杉野「何でもいいから渡しとけ」コソコソ
新「そっからはなるようになれって感じでいこう」コソコソ
カルマ「あのビッチが必要な戦力だと思うならさぁ烏間先生。同僚の人心掌握も責任者の仕事じゃないの?あ、俺らが用意したのは内緒ね」
烏間「……一理あるな。わかった俺が渡す。気遣い感謝する」
烏間先生は花束を受け取った。
任務完了!
引き付け班に律を通して連絡してと……。
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《友 side》
片岡「あ、ビッチ先生ごめん!」
岡島「準備完りょ……」
友「おいバカ!い、いや!俺ら用事思い出してさ!」
中村「じゃーね!」
イリーナ「えっちょ…何でいきなり全員帰るのよ!何よ用事って……!…なんなのよ一体」
イリーナ(訳わかんない…!また寂しい一日に逆戻りよ…!)
イリーナ「あーカラスマ!聞いてよガキ共がね…!」
烏間「丁度いいイリーナ」
イリーナ「……カラスマ?」
烏間「誕生日おめでとう」
俺たちは2人の様子を窓からバレないように観察する。
どうやら、烏間先生はちゃんと花束を渡したようだ。
イリーナ「………!?……うそ、あんたが…?」
烏間「遅れてすまなかったな。色々と忙しかった」
イリーナ「やっば…超嬉しい。ありがと…」
やっぱり人間って本当に嬉しい時リアクションが少しだけ小さくなるんだね。
大分喜んでくれてるようで何よりだ…。
イリーナ「あんたのくせに上出来よ。なんか企んでるんじゃないでしょうね」
烏間「バカ言え。祝いたいのは本心だ。恐らくは最初で最後の誕生祝いだしな」
……え?
イリーナ「…何よ。最初で最後って」
烏間「当然だ。任務を終えるか、地球が終わるか、二つに一つ。どちらにせよ、後半年もせず終わるんだ」
ビッチ先生は窓を勢いよく開け、外にいた俺たちを睨みつけた。………見てたのがバレたようだ
イリーナ「…こんな事だろうと思ったわ。この堅物が、誕生日に花贈るなんて思いつくはずないもんね」バァン!
ビッチ先生は…俺らの後ろの木に『本物の銃』を撃った。
イリーナ「楽しんでくれた?プロの殺し屋が、ガキ共のシナリオに踊らされて舞い上がってる姿見て…」
殺「それは違いますよイリーナ先生。生徒達は純粋な好意から貴方を…」
イリーナ「説得力ないわタコラッチ!!」
イリーナ(……思い出したわ。こいつらとはただの業務提携関係。平和な世界のガキ共と…先生ごっこをしてただけ)
ビッチ先生は花束を烏間先生に突き返し、校舎を出ていってしまった。
イリーナ「お陰で目が覚めたわ。最高のプレゼント…ありがと」
磯貝「ちょ……!」
片岡「ビッチ先生…!」
呼びかけるが、ビッチ先生は振り向くことなく歩き続ける。
殺「そっとしておきましょう。明日になれば冷静に話も出来るでしょう」
友「……烏間先生。なんか冷たくないですか?さっきの一言」
岡野「まさか…まだ気づいてないんですか!?」
烏間「…そこまで俺が鈍くみえるか」
倉橋「……えっ…」
烏間「非情と思われても仕方ないが、あのまま冷静さを欠き続けるなら他の暗殺者を雇う。色恋で鈍るような刃なら、ここで仕事する資格はない。それだけの話だ」
あれから──
ビッチ先生は学校に来なくなった。