真弓兄弟の暗殺教室   作:Ncwe?

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ストック無くなりました☆


第82話 ライブの時間

《新 side》

 

RainBow7の…椚ヶ丘でのコンサートライブ。

 

メジャーデビュー前とは思えないほど観客がいる。

 

本当に…俺らで出来るんだろうか。

 

顔が良いとはいえ…兄貴、磯貝、前原、カルマはダンス初心者だ。

 

渚なんてもはや女子だ。

 

渚「ちょっと!?」

 

岡島「おー…衣装カッコいいじゃん!」

 

原が作ってくれた衣装…。

元々用意されていたメンバー6人の衣装に寄せたそうだが…かなり完成度が高い。

 

三村や中村達が決めたセットリストに…。

 

菅谷が造ってくれた仮面。

 

カルマ「ふ〜ん。いいじゃん」

 

友「まぁ…顔はバレなくて済むな」

 

 

不破「殺せんせー、理事長先生なんて?」

 

殺「許可は出ました。大方、それで学園祭や期末の成績に影響が出れば良い等と言う考えでしょう。あとね新君、君には…悩みを背負ってくれる仲間がいる。そう思い詰める必要はありません。仲間と思う存分力を発揮して来てください」

 

新「……はい!」

 

友「まずは…新の挨拶からだけど…」

 

狭間「……事務所から公式に発表されてから…妙にザワついてるわね」

 

寺坂「無理もねぇ。昨日週刊誌に撮られたばっかの奴が出るんだからな…」

 

竹林「それに…もし撮られるアクシデントが無くても、活動休止中のメンバーが出るとなれば観客は充分ザワつくだろうね」

 

新「………じゃあ、行ってくるよ」

 

友「…ああ」

 

そう言って俺は…ステージの上へと上がった。

 

ブーイングばかり飛んできたらどうしようかと思ったけれど…幸い、喜びの歓声ばかりだった。

 

新「……皆さん。お久しぶりです。活動休止中の…真弓新です。昨日は…本当に申し訳ございません。アイドルとしての意識が欠けていたと深く反省しています。ですが安心してください。彼女達はただの友人です。というか1人男子です。女っぽいけど」

 

渚(それ別に言う必要ないよ!?)

 

新「……他のメンバーの代役に選ばれて…初めはどうしていいかわかりませんでした。本当に代わりが務まるのか……ステージに立つ資格があるのか……1人でどうにか出来るのか……。でも、僕の兄や、クラスメイト達は…優しく手を差し伸べてくれました。この衣装も…セットリストも…僕の友人達が用意してくれました。そして…これから歌を披露する訳ですが…僕の友人もこのステージに上がってくれます。皆の推しに比べたら…歌もダンスも素人かもしれません…。でも大丈夫。うちのクラスは顔面(ルックス)偏差値高いし、殺る気は誰よりもありますから…!

それでは…僕の兄と、友人達の登場です」

 

友「…行こっか」

 

前原「おう!」

 

磯貝「緊張するな…」

 

カルマ「渚君似合ってるね〜」

 

渚「僕だけ方向性違くない!?」

 

ステージの舞台袖から、5人が出てくる。

 

何故か渚だけ可愛らしい衣装だ。

 

やっぱ女子じゃん…。

 

観客はザワついている。でも…批判の声じゃない。

『あれ?仮面越しだけど想像してたよりもイケメンじゃない?』と言った声が聞こえてくる。

 

友「……あー…どうも。隣のインテリアイドルの兄の『ユウ』でーす。可愛い弟のために来たはいいけどダンスも歌も初心者なんで多めに見てくださーい」

 

前原「どうもー!『ヒロト』でーす!お、思ったより可愛い子多いじゃん!」

 

友「おい女たらしクソ野郎」

 

前原「大丈夫だって!手出さないから!」

 

友「当たり前だろ。手出したら大問題だからな?」

 

磯貝「あはは…。どうも『ユウマ』です。まぁ…変わったヤツが多いけど、皆優しいんで。俺たちじゃ力不足かもしれないけど…代役務められるように頑張ります!」

 

観客一同(イケメンだ!!!)

 

 

 

【舞台袖】

片岡「磯貝君はさすがね…」

 

茅野「うーむ。イケメンだ」

 

不破「でも問題は…」

 

矢田「うん……変なこと言わないかな?」

 

 

 

カルマ「ども〜。『カルマ』でーす。まあよくわかんないけど…とりあえず笑顔振りまいて観客いい気にさせればいいの?」

 

友・前原「言い方考えろ!!」

 

カルマ「ごめんごめん。今回ばかりは自重するからさ」

 

友「して貰わないと困るんだけどな……!」

 

渚「………」

 

磯貝「ほら、次『ナギサ』だぞ」

 

渚「え…うん。そ…その…『ナギサ』です。こ…こんな格好させられてるけど…一応男ですから!」

 

観客から『嘘でしょ?』『可愛い〜』と言った声が聞こえてくる。

 

カルマ「……見せればみんな納得するんじゃない?」

 

渚「何を!?」

 

 

新「………ま…まあ変わり者だらけだけど……。皆顔はいいし、勉強もそこそこ出来る人らだから…。…じゃあ早速…1曲目行きますか!!」

 

一同「おう!」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《倉橋 side》

 

私は……華やかな衣装を見にまとい、ステージ上で輝く新君に見とれていた。

 

さっきダンスを覚えたばっかの磯貝君達も負けず劣らずに輝いているけれど…新君は別格だった。

 

普段…学校で話している新君は別人のようだった。

 

でも…どちらも新君らしいと思った。

 

思えば新君は……DVDで見た時は凄くアイドルっぽかったけれど、初めて会った時は凄く男子中学生っぽかった。

友人と共通の話題で盛り上がったり……。

一緒に目標に向かって取り組んだり……。

 

私は…遠目で新君の事を見ることが多かった。

 

たまに近くに行って話すことはあったけれど…席が遠いから遠くから見ている方が多かったと思う。

 

……正直、友ちゃんと不破ちゃんが羨ましかった。

 

 

私は新君の事が好きだ。

 

『アイドルとして』の新君ではなく、

 

『1人の男性として』の新君が……。

 

でも…言い出せない。

 

新君には……沢山のファンがいるから。

 

私は……新君と付き合うには不釣り合いだと思うから。

 

こうして…舞台袖から見ているのが丁度いいのかもしれない…。

 

茅野「凄いね…皆。渚達初めてのはずなのに…凄く頑張ってる」

 

殺「優れた殺し屋は万に通じる……。まさしくその通りですねぇ。出来ればイケメン代表として先生も出たかったですが」

 

菅谷「国家機密が何言ってんだ……」

 

三村「烏間先生に怒られるぞ…」

 

 

不破「…………」

 

倉橋「…不破ちゃん、友君ばっか見てるね」

 

不破「えっ……!?そ…そんなこと…///」

 

倉橋「隠さなくてもいーよ。不破ちゃんは…彼に思いを伝えられるんだから…ね」

 

不破「……倉橋さん…?」

 

殺「…さて。そろそろ…『彼ら』が到着した頃ですかね」

 

岡野「彼らって…?」

 

岡島「……!おいあれ…!」

 

岡ちんが指さした先には…RainBow7の他のメンバーがいた。

 

赤峰「……あんた達が新のクラスメイトか?」

 

坂田「可愛い子多いね〜」

 

林「止めとけ…。副社長に何言われても知らないぞ」

 

坂田「え〜それ困る〜!」

 

山中「…君たち、感謝してるよ。このライブの事だけじゃなくて…新の事も」

 

高橋「さっき…ライブがどんな感じかスタッフさんが映像送ってくれたんやけど…新のやつ、前よりも生き生きしてる感じがするな」

 

金杉「いい先生や、クラスメイトさん達に囲まれたおかげかな!」

 

赤峰「さて…ここからはバトンタッチだ。君たちが頑張ってくれた分の2倍は頑張らないとな」

 

坂田「派手に行っくよ〜!」

 

林「桃也…!はぁ…やれやれ…」

 

高橋「相変わらず元気やな〜」

 

山中「君らも…是非最後まで見て行ってくれ。先生も良ければどうぞ」

 

殺「ヌルフフフ…。では遠慮なく見させて頂きましょう」

 

金杉(だいぶ奇妙な笑い方する先生だなぁ……)

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《新 side》

 

あれから4曲ほど歌い終わった。

 

皆…さっき覚えたとは思えない位歌もダンスも上達していたけれど、流石にそろそろ限界そうだ…。

 

赤峰「新!!」

 

その時…翔君の声が聞こえた。

 

後ろを振り向くと……メンバーの6人がいた。

 

観客も翔君達に気付いたようで、大きな歓声をあげた。

 

カルマ「……どうやら俺らはここまでみたいだね」

 

友「ああ。とっとと舞台袖に行きますか」

 

赤峰「……君たち。…本当にありがとう」

 

友「……当然ですよ。困ってる弟やクラスメイトを放っておけないのがうちのクラスなんでね」

 

そう言って…兄貴達は舞台袖へと行ってしまい、残ったのはRainBow7の7人だけだった。

 

 

新「…皆」

 

赤峰「……気にすんなよ新。お前には味方が沢山いるからな」

 

坂田「…真弓っちも入れて…久々に7人でパフォーマンスしようよ!」

 

林「それはいい考えだな」

 

金杉「よっしゃやろー!」

 

高橋「盛り上がってきたでー!」

 

山中「よし!RainBow7!行くぞ!!」

 

一同「おう!!」

 

久しぶりに…7人でステージに立った。

 

久しぶりに…7人で踊った。

 

久しぶりに…7人で歌った。

 

久しぶりに…7人で笑った。

 

凄く…楽しかった。

 

たった数ヶ月しか休んでないのに…まるで何年も前の事を思い出したような…。懐かしい感覚だった。

 

観客達もかなり盛り上がっている。

 

 

いつの間にか不安もどこかへ行ってしまった。

 

ただ…この瞬間を楽しんでいた。

 

そして…結果的にライブは大成功。

 

RainBow7の歴史に残る日になった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ライブ終了後……

 

赤峰「新。久々にお前と踊れて楽しかった」

 

坂田「全然ダンス劣って無かったね〜」

 

林「やっぱ俺たちは7人じゃないとな」

 

高橋「復帰するのは…3月やったっけ?」

 

新「…うん。来年3月…。この学校を卒業したら……。必ず戻るよ。今、俺たち3年E組は…とても大きな目標に皆で力を合わせて立ち向かってる。その目標をクリアして…無事卒業出来たら…正式に皆の元に帰るから!」

 

山中「おう!楽しみにしてるよ!」

 

金杉「僕らも頑張るからね!」

 

新「ああ!」

 

 

 

磯貝「良かったな。一件落着して」

 

友「ああ。新も…いつもの笑顔に戻ったしな」

 

前原「さて…とりあえず新の件は乗り切ったけど…」

 

友「次は……『学園祭』だな」

 

 

 

 

10月。

 

椚ヶ丘中学校の10月の行事と言えば……。

 

『学園祭』だ。

 

俺たちは知る由もなかった。

 

本校舎では……A組vsE組の話題で持ち切りだった事に。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜 真弓家 新の部屋

 

新「………はぁ」

 

今日は色々あって疲れた。

いやまぁいつも色々あるけど。

 

 

………今回は…目の前の出来事から逃げなかった。

 

……あぁ…またあの記憶が…。

 

 

 

 

新『母さん……父さん……?』

 

???『……俺はここに残る。お前は好きにしろ』

 

???『君には選択肢がある。ここから逃げ、普通の日常に戻るか……ここに残って…『殺し屋』としての訓練を受けるか……』

 

???『僕は……僕は………っ』

 

 

 

……思い出したくない記憶。

 

……でも忘れてはいけない記憶。

 

……まだ兄貴にも言ってない記憶。

 

……幼稚園の頃から、決して離れることは無い記憶。

 

……俺の数少ない…『家族』との記憶。

 

 

 

 

 

 

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