今年は色々な事があった年だった。
先輩と会って、夢の為に走り出した。師匠には喜ばれて知り合いの武術家何か紹介して貰えた。後輩のヒーローも紹介して貰えたが、まさか全員が戦闘狂とは思わなかった。俺の”学習”能力がバレてから、「いい修行になる」として死にかけた。と言うより、マジで胸とか切り裂かれてあと一歩だった。必死に生き延びていたら”再生”能力が手に入った。”個性”としては弱いがお陰で修行が捗ったよ。
―――いくら怪我しても、疲れても戦い続けることができたからな!
問題は先生だった。初めて元ヴィランだったと聞かされ、個性研究をしていると知ったよ。相棒のドクターとなんかしてるらしいし、よく分からない改造手術を受けた。これは俺の”個性”による負担を減らす為、脳機能を少しずつ上げるものらしい。今までは靄が掛かっていた感じが、目の前がはっきりとした感じになったので問題ないのだろう。
先輩からは無理してないかと聞かれたが、先生からのアドバイス通り
「先輩と一緒に高校生活送りたいから。」
と言えば納得してくれた。ただ、雄英に落ちた未来だと、ハイライトが消えた先輩の姿が視える。
―――この事を相談すると全員が引きつっていた。
それから色々な事があったな。
先輩の誕生日には白いハンカチと文字入りマグカップ(飛竜乗雲:竜が雲に乗って来るような勢いで幸せが来る)を渡しておいた。来年の俺の誕生日にはネックレスをくれると言ってたな。
―――何故か恐怖を感じたのは気のせいだろう。
クリスマスは鍵掛けて学校を休んだ。当然だ。街ゆく人々を見ると、その後ベットの上で男女でいる姿が視えるのだ。最近は小学生でも男女複数人でいる未来が視える。夜遅くだと、俺の”レーダー”で実際の光景も見てしまうのだ。だから、睡眠薬飲んで1日寝て過ごすのが俺の定番だった。
その日の夕方、先輩は何故か俺の家に来て、クリスマスパーティを開始しやがった。母さんもグルで進めていた。追い出そうとしたら、クリスマスに閉じこもっている理由も聞かれたので、直ぐにパーティをした。流石に、「男女が夜のベットで過ごす未来を見たくないから」とは口が裂けても言えない。
新年も先輩が俺の首根っこ掴んで初詣に行かされた。俺は神社の関係者が巫女さんに「今年のノルマは〜」とお守りとかの販売目標数を言っているので行きたくない。賽銭箱の前にいる神主?が欲望のオーラを纏っているし、ご利益がある様に思えない。何なら「湿気てやがる。万札くらい出せよ」とか裏で言う姿が見える。
目の前で「今年も健やかに過ごせますように」と言っている男がこの後、交通事故に合う姿が視える。後ろで嫁の安産を願う男が病院で泣いている姿、恐らく流産か死産した未来も視える。最悪、母子ともにかな。前者は俺が叶えてやろう、後で階段から転ばせて捻挫でもすれば事故には合わない。
後者はどうしようもない。流石にそこに関わるのは難しいし、無事に産まれる未来も5%程ある。そこにかけよう。
俺は先輩の合格と後ろの男の子供が無事に産まれるように真剣に願った。後ろの男よりも、な。
その後のおみくじは酷かった。先輩は大吉、俺は大凶だった。大吉が出るまで引いたが、13回引いても全て大凶のため、先輩は青ざめているし、神社では大規模なお祓いが準備されていた。透視能力使っても、必ず中身が入れ替わっているように”大凶”とは。
神社の人間や先輩からは「必ずお祓いを受けよう!」と言われたが、こんなものは迷信だ。信じなければ救われる。
―――帰り際、事故に合う未来の男を階段の5段上から突き落とした。間違いなく捻挫をして、事故に合う未来は回避出来たようだ。これで注意深く運転することで、事故にならない。
あとは、今度の先輩の受験だけだな。
この時お祓いを受けておけばよかった。そうすればあんな未来にならなかったかもしれないのに。
ここで出てきた神社では、大凶は数十年に1度しか現れない。現れた場合、何かしらの厄災レベルの物です。
過去の1例。
・とあるヒーロー:呼吸器官半壊と胃の全摘出の重体となる。
・とある弟:その年に兄が”異能”集団のリーダーとなる。悪のカリスマとなった兄から屈服するようにと監禁生活が開始される。