雄英高校入試
遂にここまで来た。今日は雄英入試当日だ。
あれから色々なことがあった。師匠に斬殺されかけ、先輩やリューキュウを鍛え、マキアさんに圧死されかけ、ヴィランを撃退し、師匠に撲殺されかけた。
―――週2で殺されかけた気がする。ヴィラン退治が休憩な気もする。先輩やリューキュウの修行なんて癒しだったよ。
ともあれ、最終的にマキアさんは倒すことに成功した。1週間斬り続けて倒したよ。その過程で、”壊刃”と”連撃”という必殺技、戦闘スタイル”朧”を習得した。
何故か「流石は主の後継」とか言われたが、先生は何かの宗教家だったのか?相変わらず謎な人だ。褒美とか言って、自分のヴィラン時代の名前「オールフォーワン」を教えてもらったが、軽く調べてもヒットしなかったし、小物だったのか?どうせなら大物だったほうが良かったのに。
師匠は最後まで倒せなかった。正確には相討ちとなって、生涯戦歴0勝∞敗1引き分けとなった。そのおかげで必殺技”一閃”を習得した。ついでに”スコーピオン”という武器を編み出せた。
それにしても、1週間ほど師匠と死合いをして今朝まで戦っていたから体が痛い。てか、シャワー浴びて寝ずに来たからふらついている。早めに雄英の教室に行って寝よ。
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試験5分前
「おい、お前何してる。」
「はい?」
目の前に浮浪者がいた。警察に通報しようとしたが、未来視で分かった。これが試験官のようだ。と言うか、先輩を泣かした奴だ。ついでに試験の問題と答えも分かった。
どうやら寝ている間に試験時間5分前になったらしい。あんまり寝た気がしない。というより、師匠と死合いしてすぐに来たのはやはり不味かった。ついでに先輩とリューキュウからメッセージと不在着信がとんでもないことになっている。とりあえず、試験には間に合ったこと、詳しいことは後で話すと連絡をそれぞれに入れて試験に挑んだ。受験勉強なんてした覚えはないが、まぁいけるだろ。
試験が始まったが、やはり簡単だな。これを60分で解くなんてだいぶ時間が余る。とりあえず10分で解けた。あとの50分は・・・2度寝してよ。先生に退出を求めても許可されなかったので、そのまま寝た。これを5教科分行ったことで疲れも取れたな。昼飯も食ったし、事前に申請しておいた武器を職員室に取りに行かないとな。
「ここかぁ~。あぁ~眠い。早く終わらせて寝よ。」
「失礼します。申請していた武器を取りに来ました。」
「ああ、名前を教えてくれるかな?」
「はい、福佐陽介です。」
「っ!はい、こちらの刀ですね。間違いないですか?」
「合ってます。それじゃ。」
さっさと説明会場に向かうが、こういう決まっていることは未来視で視える。
試験内容は得点付きロボの破壊。0~3点と点数があって、その合計得点で合否が決まる。後は、レスキューポイントか...丁度いいから試験会場でダメそうなやつらを助けてやるか。
未来を視ながらRTAの様にどう動けば得点が高いか計算して、実技試験の動きを今からシュミレーションしていく。後は・・・寝よ。これは休憩のためでなく、学習目的の睡眠だ。人間は寝ている間に学習するというが、俺はその機能が極端に高い。”強化睡眠能力”と言われる、俺の高い学習能力の理由だ。15分も寝れば今考えた動きを高いパフォーマンスで実践できる。
さて、よく寝た。今は0ポイントヴィランの説明かな?視た感じ、ビルよりも巨大だ。プレゼントマイクやさっきの試験官、職員室に居た人なんかを見た限り、あの0ポイントが出てきて正しい避難誘導やあれを倒すと高得点のようだ。
『さて、最後にリスナーへ我が校の『校訓』をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!Plus Ultra!!それでは良い受難を!』
いい言葉だと言いたいが、師匠が「限界を超えろ!」と言いながら斬りかかって来たことを思い出すから、個人的には恐怖を感じるな。
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そうしてここは試験会場H。俺の実技会場だ。どうでもいいんだが、ここにいる他の奴ら全員が入試に落ちる未来が視える。まぁ、それなら心置きなく戦える。
『はい、スタート!』
開始の合図が聞こえた瞬間に飛び出す。準備時間で仮想ヴィランの位置やどう動くのかは理解できた。後はシミュレーション通りに動くだけ。
最初にやるのは他の受験者を動かさないこと。下手に動かれてポイントの確保が難しくなるのは避けたい。そのため、スタート地点から近い仮想ヴィランの群れは残して、奥と手前の境界線上にいる仮想ヴィランを手早く片付けて他の受験者を奥に来させないことが重要だ。そして、境界線付近に数体の仮想ヴィランを残すことで「もしかしたらまだいるかもしれない」と思わせ、奥へ来ないように保険をかけておく。
手前の仮想ヴィランを倒し終わる前に他の位置にいるヴィランは無双する。戦闘スタイル“流”の最大の強みは「攻撃の受け流し」ではなく、「流れるような無駄のない動き」にある。力を無駄に使わず、ロスの少ない動きで仮想ヴィランを倒す。刀で撫でるように斬る。それだけでなく、離れたところにいるヴィランは“飛斬”で斬り倒す。ほとんどの敵は普通に斬るか“気”を具現化させた“スコーピオン”で切り捨てる。速すぎて常人では何が起きているかさえ分からないだろう。一瞬で「体から“スコーピオン“を出す→仮想ヴィランを斬る→体にしまう」を行っているからな。”スコーピオン“は耐久力がないから斬り合いには適さないが、体の好きなところから出せる変幻自在のブレードだ。刀で少し届かない位置にいる相手や囲まれたときに使える。体のどこからでも出せる以上、両手が塞がっている状態でも攻撃・防御ができるし、全方位が見えている俺と相性が良い。
さっさとザコを倒していく。俺“はレーダー”で仮想ヴィランの位置が常に分かっているので、索敵にかかる時間が存在しない。
おそらく、この試験は情報収集力・機動力・判断力・戦闘力=戦闘における基礎能力を主に見ている。これを数値化したものが「ポイント」だ。なら、ポイントを独占すれば機動力・判断力は関係ない。向こうから来る訳だし、目の前の敵を倒すだけで戦闘力をこれ以上なく見せられる。
『残り時間は後3分!』
十分だ。全体の約8割の仮想ヴィランを撃破したから、今の獲得ポイントは250を優に超える。間違いなく合格だ。
誤解がないように言っとくが、俺がこの作戦をしたのは別に合格したり他の奴らを蹴落とすためじゃない。俺以外の奴ら、その
それを防ぐにはこうして「1人当たりの対応する数を減らす」が一番楽だ。対応が間に合わなくて殺られるケースが一番多かったし。あとは・・・
「何だこいつ!」「ヤベェ逃げろ!」「誰か助けてー!」「何だよ、記念に来ただけなのに...」「ママー!!」
遂に0Pヴィランが姿を現し、俺以外の受験者がいる区画へ行った。
うん、いや、分かってたけどね?それでも一応ヒーローの卵としてもどうなのよ??小学生でももうちょいマシなやついるぞ?
まぁ、俺の作戦の最大の目的はこいつらの保護だ。だって、あの0Pヴィランは壊れているみたいなんだよ。ブレーキなしで奴らを踏み潰す未来に加えて「雄英高校入試で死者多数!?職員の怠慢かヴィランによるテロか!?」的なニュースが夕方に流れる未来も見えた。
まぁ、受験者は俺以外1区画に集まってるし、俺は仮想ヴィランの後ろにいるから不意打ちで倒せる。やっぱり”未来視”は反則だわ~。
「あ、先輩にリューキュウ?入試終わった〜。ポイントも250以上で、俺以外全員の受験者救ったから間違いなく合格!筆記?満点以外の自信がないわ。」
「はいはい。今朝まで師匠と死合いしてたから連絡出来なかったんだよー。入試終わった記念に何か奢ってー。え?家に用意してある?んじゃ、早めに帰るね〜。」
「あ、先生?入試終わりました。まぁ、合格でしょ!入学試験過去最高得点出したと思いますよ。じゃぁ、また今度!」
「師匠、入試終わりました。貴方との死合いの後だったからキツかった!!敵?ただのロボだよ、ロボ。スコーピオンで受け止められた奴もいたから弱いやつだよ。修行にもならなかった。」
こうして俺の雄英高校の入試は終わった。誰1人俺の合格を疑わなかったのは、俺の力を知るからこそだろう。
当然、その後の結果で筆記満点。実技レスキューポイントという審査ポイント合わせて300ポイント超え、雄英高校入試では歴代最高点だった。400ポイントいったかもと思ったが、意外とレスキューポイントは少ないな。自分以外の受験者全員助けたのだから、100ポイントくらいは出ると思ったが、レスキューの最高得点が50ポイントとかだったのか??だとしても、ヴィラン撃破ポイントだけで270ポイントでもおかしくないと思っていたからちょっぴり残念だ。