俺の個性がそう言っている   作:大紫蝶

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次回からは雄英での話に行きます。


中学生活5

「それで、調子はどうだ?」

「はい!以前から進めていた出会い系サイトのサクラは順調に利益を出しています。」

「違う。あれはお前らのそれをノウハウにした「出会い系風の恋愛シュミレーション」だ。間違えるな。」

「いや、やってることあんまり変わらないですよ?ただ、「サクラの女性役が相手します」って書いていますけど。」

「それより、なんであんなのが儲かるんだ??俺らが組の時はここまで利益出なかったのに」

「そんなの「出会い系は悪い」と先入観があるからな。ヤクザがやってるとか。少し名前変えれば安心するんだよ。闇金を給与ファクタリングって言ってんのと同じ。」

「でも、昔から思ってたが普通に女作るなり、プロの店に行く方が良くねぇか?」

「”個性”発現前の社会からでも草食系とかが多かったしな。最近、重婚制度が日本でも認められて世界的に重婚を認めてない国の方が少ない。それだけ()()()()()()の方がいいんだ。」

「ならゲームやればいいのにな。あっちなら一度払えば課金しなくても十分遊べるのに。」

「そんなの「2次元より本物の女の方がワンちゃんあるかも!」っていう妄想があるからだろ。」

「「「流石にキモ過ぎる」」」

 

 

 現在、俺は会社でシノギ事業について役員や社員と相談に来ていた。

 うちは元ヤクザが多いため、シノギをベースに合法化した事業を率先して行っている。単純にノウハウがあるし、元組員もやりやすいからだ。一番楽なのは出会い系サイト風の恋愛シュミレーション。正確には、社員やバイトにマニュアル渡して相手させているだけだ。そこまで過激でなくとも、「本物の女と話している」というのがウケた。女性と上手く喋れなくても、自分を大きく見せたいと男でも簡単に夢が叶えられる。ゲームだと決められた選択ししかないが、人間相手なら幾らでも話を膨らませられる。元組員からすれば「他のサイトに誘導しなくていいし、勝手に金落とすから楽」らしい。

 

「そういえば、これには例の女性たちが関わっていますよね。」

「ああ。そういえば、例のAVに無理矢理参加させられた女性たちはどうなっている。」

「はい。我々で保護した後、カウンセリングを受けながら我が社で働いています。」

「主な業務は先ほどのサクラですね。自分を弄んだ男たちを掌で転がすのが快感だと恍惚としながら業務に励んでいます。」

 

 最近問題となっている特定の”個性”持ちの女性の売買やAV撮影。所謂、犬や猫の”個性”持ちによる疑似獣人や()()()()()()()使()()()”個性”のことだ。その手の”個性”を持つ女性は需要に比べると少ないため、攫ったり脅したり騙したりで調達するケースが増えている。それを解決しようと被害者の保護や未然に防ぐ努力をしているのだが、クズヒーローが情報をヴィランに流したり、ヒーローが協力しているために被害は増える一方だ。ついでに、その被害者たちを接待として権力者に流しているから質が悪い。斡旋させるためにすぐに出所しちまうからな。

 俺たちはそんな被害者の保護や社会復帰にも力を入れている。”個性”によって人生が狂うことは少なくないが、性関係の問題は頭を悩ませている。他にも問題は山ほどあるのに。

 というか、ヒーローは何をしてんだ。オールマイトがDETROIT SMASHでもすれば少しは効果があるだろうに。

 

 

「まぁ、ちゃんとしてるならそれでいい。他の業務だが、警備部門はどうなっている。」

「はい。ヒーロー免許の取得率は当初予定していた数値の80%ほどとなっており、現在も人手不足が続いてます。」

「そうか。まぁ、ねじ込んだりしてるし、お前らの経歴もあるしな。」

「この間までヤクザだった奴がヒーロー免許所持しているほうがおかしいけどな。」

 

 

 昔からやっていた用心棒をヒーロー免許を持つことで正当な業務としたのが警備部門だ。

 普通にヒーロー免許持ちのボディーガードがいるため、「警備で使う」という理由があればある程度はごり押せる。当然、ヒーローに必要な知識や技術は取得させているから試験も合格しているしな。

 ”個性”を自由に使えるのはありがたいが、一番の目的は()()だ。ヤクザが使う道具、拳銃などは勿論違法なものだが、サポートアイテムとすれば合法となる。元組員からも「昔から使ってるものだからしっくりくる」「隠さなくていいから現役時代より楽」と好評だ。

 この警備員たちは普通の警備もしているが 一番は風俗店の用心棒となっている。問題行為を起こした客はスタッフが追い出せばいいのだが、それでおとなしくするなら問題を起こさないのだ。そのため、用心棒が元々いたのだが、暴対法もあり難しい。だが、ヒーロー免許があれば話は別だ。月額の契約料で店は守られるし、昔から世話になっている人たちなら今までとやることは変わらないしな。警察に見つかっても免許持ちで警備の仕事と言えば逮捕されない。仕事も迷惑客に拳銃を1発ぶちかませば(体には当てないが)おとなしくなる。最初はビビっていたキャストや他の客も慣れれば「ヒーローが守ってくれる安心できる店」として高級店を中心に契約を結んでいる。

 

「うれしいことに契約が追い付かないですからね。もっと警備員の数が欲しいですよ。」

「うちの奴らは頭がな・・・」

「まぁ、いきなり法律や救助のやり方を覚えろと言って出来るわけないからな。」

「それでも、来年の試験にはかなりの数が合格する見込みです。戦闘は皆さんできますからね。」

 

「それと、来週アメリカの医療機関から例の”個性”消滅薬の打ち合わせをしたいと。」

「あれか~。小山にも伝えておけよ、あいつが開発した奴だし。」

「あれってコストがかかりますよね。」

「あれでも当初の半分になってるよ。」

 

 

 ボーダーの開発した”個性”消失薬。正確には「”個性”を限界まで弱める薬」なのだが、これは元々異形系”個性”に向けて作ったものだ。

 異形系”個性”は知っての通り、通常の人間とは姿かたちが異なる。そこで問題となるのが臓器や骨格の位置だ。ある程度なら問題ないのだが、血管や臓器の種類や位置が変わると治療ができなくなる。他にはアレルギーとかな。”個性”の影響で通常では見られない血管があると、それが何の役割を持つのか調べなければまともに手術ができない。”個性”で麻酔薬が効かない患者には電撃で無理矢理痛覚を遮断するか、眠らせるかの方法が取られる。体に微弱な電流が流れている”個性”なら正確な生体情報が読み取れず、薬物が効かない”個性”持ちは薬物療法で治療ができない。

 はっきり言えば、異形系”個性”以外にも医療行為が受けられない”個性”持ちは大勢いる。そのため「”個性”を弱体化させ、通常の人間と同じ状態にする」ことで従来の治療を受けさせることが考案された。これを研究していたのが小山と言う女研究者だ。彼女は”個性特異点”の研究者と同じように、危険思想とされ排斥された。そこを俺が拾ったのだ。

 いまだに費用が掛かりすぎるが安全性は保障されている。”個性”も弱体化前に戻せるため、術後の不安は0に等しい。これをうちの提携している病院や外国に協力してもらって、より多くのデータを集めている段階だ。日本だと「100%安全とは立証できない!」とぬかしやがった。100%安全な医療行為の方が無いと思うが・・・

 

 

 それから、他の事業についてやうちの傘下に入りたいという者達についてなどを話し合った。あとはスポンサーの件と協力してもらっている企業からの業務連絡だな。俺が高校に行くと話す機会が減るからな。時間があるうちに出来ることはしておきたい。

 現時点で緊急性のあることはないし、来週の打ち合わせくらいか。2週間もすれば入学式。俺の”個性”通りならそこでクラスメイトが数人消える可能性すらある。先輩曰く「新入生を除籍する先生がいるの!」と言っていた。俺なら問題ないな!だって、そこらのプロヒーローより強いし、なんならプロヒーローを排出しているし、No.8リューキュウを育てているし。

 

 

 

 

 

 

 翌週、打ち合わせとリューキュウの最後のしごきを終えた後、リューキュウから「職場体験ならうちに来てね」と入学前に内定をもらった。まぁ、事実上のインターンやっていたようなものだしな。リューキュウからしても”未来視”は普通に欲しい能力だろ。




 ちなみに、福佐はソシャゲ課金やネットカジノなどでも「ギリ違法じゃない」精神で稼いでいます。「黒よりのグレーはグレー。グレーは黒じゃないから白、つまり合法!」と法の目をかいくぐっています。
 福佐はヤクザ相手に「もっと稼げる方法を教えてやる」と接触し、シノギで前年の数倍の利益を上げた後で、「俺の傘下に入れば今の倍は稼げる」としてヤクザを従えた人間です。その噂を聞きつけた財政難のヤクザを取り込んでいます。
 本人曰く、「裏仕事の方が性に合っている」と言い、特技が暗躍・脅迫・裏稼業となった男です。元組員曰く「あいつがヤクザになれば、ヤクザ者の復興も夢じゃない」と言われています。

 警備の仕事ですが、普通に”個性”を持つ迷惑客は現実だと凶器を所持している状態なので、一般のスタッフが対処出来る相手ではありません。警備としてその手の客を相手できる人材は貴重です。

 小山は「”個性”を消すなどテロリストと同じ考え」として排斥されました。似た境遇の人たちと協力して医療の発展に尽くしています。現在では臓器の複製、高性能な義手(ヒーローが戦闘でも使えるレベル)の開発などを成功させました。
 他の分野でも、多くの研究者が開発をしています。
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