「今日から雄英か・・・何故か入学式の未来が視えず、体操服着て体力測定してる未来が視えるんだよな~」
今日は4月9日、雄英入学式にして俺の誕生日だ。めでたいことが重なると気持ちがいい。何なら帰ってから先輩やリューキュウ、ボーダーの人間や師匠を始めとする武術界の人間、他にも大勢が俺の入学祝いと誕生会を開いてくれることになっている。ジェントル辺りが「最高の爆笑ジョークを楽しみにしていてくれ!!」と張り切っていたしな。人が多すぎて近くの結婚式場を改造して開催すると言っていた。
「それじゃあ行ってくるね~。」
「行ってらっしゃい!寄り道せずに帰って来てね!」
「ハイハイ。(俺はガキじゃないって・・・)」
母さんに見送られながら家を出ると、目の前に先輩が立っていた。いや、分かっていたけど・・・
「先輩、何してんですか?」
「何って、せっかくの入学式だよ!?一緒に行こうと思ってさ♪」
「いや、確かにそうですけど「それに、これが最後の学校生活でしょ」・・・」
「だからね、一緒に行きたいの。ダメ??」
まぁ、先輩は一般的に考えると美人だし、純粋に一緒に行きたいだけだと分かってはいる。悪い気はしないし、女の裸を見ても1mmも反応しない俺でもうれしいと思う。でもさ、でもな~
「今、何時か分かってますか?」
「えっとね・・・朝の6時だね♪」
「だね♪じゃないよ!てか、まだ
「何となくよう君なら、早めに学校に行くと思ったから!!」
俺は”個性”の性質上人混みが無理だ。視線が刺さると痛いし、未来が見えすぎる。聴覚は壊れそうになるわ、目の前がカラフル過ぎるわ、臭いで鼻がもげそうになる。そのため、交通機関は使わない。ではどうやって学校まで行くのか。それは・・・
「バイクで行くから後ろに乗れよ。一応問題ないから。」
「はーい。私バイクに乗るの初めて。なんで教えてくれなかったの?」
「はいはい悪かった。これからは乗せるから。後、朝食摂ってないから雄英近くの喫茶店で食べるからな。」
昔はバイクの免許は16歳からで俺はギリギリ免許取得できる。しかし、免許センターは開いていないし、そもそも2人乗りは免許取得1年後からだ。だが、令和の終わりくらいに成人年齢や少年法の対象年齢の引き下げに伴い、バイクも15歳から免許取得可能になった。おかげで去年から移動が楽になったし、走って師匠の元に行かなくても良くなったのだ。そして、今日は免許取得してちょうど1年経った。よって、先輩と2人乗りしても問題ない。
その後、事前に契約しておいた駐車場にバイクを停め、喫茶店で朝食を摂った。これからはここで朝食を摂ってから登校するのが普通になりそうだ。”月歩”で空を走ってもいいなら問題ないのだが、”個性”の不正使用と疑われて捕まりたくはない。何度説明しても「人が空中を走れるわけない。それは”個性”を使っている!」と難癖をつけられたしな。仮免でもあれば先輩と飛びながら登下校できるのだが・・・
学校に着くと先輩と別れ、自分のクラスに行くことにする。俺はA組だったので教室に行ったが、まだ誰もいない。仕方ないのでまた寝ていようか。どうせ体力測定で着替えるときに担任が起こすだろ。
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side:緑谷
毎年300を超える倍率の正体。一般入試定員36名、18人ずつの2クラスしかない。・・・しかし、オールマイトから
「ドアでか!あの受験者数から選ばれた人たち・・・(どうか、どうか怖い人たちとはクラスが違うとありがた・・・)」
「机に脚をかけるな!雄英の先輩方や机の制作者に申し訳ないと思わないか!?」
「思わねーよ!てめーどこ中だよ端役が!!」
「(両方いた!!いや、でも一番ヤバい人はまだ・・・)」
「むっ、君は・・・俺は私立聡明中学の飯田天哉だ。」
「よ、よろしく飯田君。」
「緑谷君、君はあの試験の構造に気づいていたのだな。俺は気づけなかった・・・!!悔しいが君の方が上手だったようだ!」
「いや、僕も「あ!そのモサモサ頭は!!地味目の!!」
「(良い人だ———!制服姿やっべええ!!)」
「今日って式とかガイダンスだけかな?先生ってどんな人か緊張するよね。」
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け。ここはヒーロー科だぞ。」
「「「(((なんかいる!!!)))」」」
「はい、静かになるまでに8秒かかりました。時間は有限。君たちは合理性にかくね。」
先生!?ってことはこの人もプロヒーローだよな?でも、こんなくたびれた人見たことないぞ。
「担任の相澤消太だ。早速だが
いま、なんて言った!?福佐陽介って、オールマイトから警戒するように言われた!指定
「はぁ~、今ってどのあたりですか??」
「お前も着替えてグラウンドに出ろ。話はそれからだ。」
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「「「個性把握テストォ!?」」」
「入学式は!?ガイダンスは!?」
「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間ないよ。雄英は”自由”な校風が売り文句。そしてそれは”先生側”もまた然り。」
「中学の頃からやってるだろ?”個性”禁止の体力テスト。国は未だ画一的な記録を取って平均を作り続けている。合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だよ。」
「爆豪、中学の時のソフトボール投げ何mだった。」
「67m」
「じゃあ”個性”使ってやってみろ。縁から出なきゃ何してもいい。思いっきりな。」
「んじゃまぁ(球威に爆風を乗せて―――!)」
「死ねぇ!!!」
「自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段。」
「なんだこれ!!すげー
「705mってマジかよ」
「”個性”思いっきり使えるんだ!さすがヒーロー科!!」
「
「「「はあああ!?」」」
「生徒の如何は
なるほど、これが先輩が泣いていた理由か。まぁ、1ヶ月前まで堅気の中学生だったんだから当然か。それにしても、こいつは噓つきだな。本当は”全員除籍”のあり得る試練か・・・
「最下位除籍って・・・!入学初日ですよ!?いや、初日じゃなくても理不尽すぎる!!」
「自然災害、大事故、身勝手なヴィラン達、いつ来るか分からない厄災、日本は理不尽にまみれている。そういう理不尽を覆すのがヒーローだ。放課後マックで談笑したかったならお生憎様。これから3年間、雄英は全力で苦難を与え続ける。”
「ただし、入試成績歴代1位の福佐陽介。お前はトータル成績1位以外なら除籍する。」