side:オールフォーワン
「先生!どういうことだ!!」
「どうしたのかな弔?何か問題でも?」
「問題どころの話じゃねぇ!!オールマイト用の脳無はガキにやられた!”個性”もバレてた!!何から怒ればいいか分からないぜ・・・!」
「ふむ、詳しく聞きたいな。」
「はい。今回雄英職員室に向かったのですが、教職員は予定通りいませんでいた。しかし、生徒の1人が待ち伏せしており、その生徒が脳無を倒しました。それも事前に”個性”を知っている口ぶりであり、正直私も理解不能な点が多いのです。」
「そうだね、その生徒の特長はあるかな?雄英のビックスリーの様な有名な生徒かもしれないし、今年はエンデヴァーやインゲニウムの親族も入学している。そういう訓練された生徒かもしれない。」
「そいつは男だ。それと茶髪にオールバック、眼は青でグラサンを付けた胡散臭い奴だった。あとは・・・実力派エリートとか言ってた。」
「(だろうね。)それはこの人物かな?」
死柄木に見せられたのは1人の写真、それは脳無を撃破した生徒だった。
「そうだ!知っているのか!!?」
「彼が入学しているのなら厳しい戦いになるだろうね。彼はあのボーダーの最高司令であり、かつてのトップヒーローウィザ・バング・ボンブに育てられた武術家だ。去年は世界大会でベスト4。何より現在、日本の裏社会の支配者と言われる人物でもある。君たちには迅悠一と言った方が分かりやすいかな?」
「なるほど。彼があの迅悠一でしたか。」
「誰だよ。」
「覚えてませんか?数年前、当時の議員やヒーローなどの権力者300人以上が虐殺された事件。他にもいくつかの国を滅ぼし、クーデターを成功させたことなど話題に尽きません。何か大きな事件の裏には彼がいるとすら言われています。このオールマイト時代に現れた”最強のヴィラン”と呼ばれていますよ。」
「最強のヴィラン?この俺を差し置いてか?」
「彼の実力は世界レベルだ。各国のN0.1ヒーローを倒していることからも分かることだね。何より5万人の戦闘員で殴られれば、どんな実力者も倒されると思うがね。」
「なんだよそれ。ただの部下任せのじゃねぇか。」
「違うよ弔。それほどの人材を従えることも1つの強ささ。」
「しかし、たしか彼には”未来を視る”個性や”未来を改変できる”個性など言われていますが・・・そんな相手なら今回の事も納得ですね。寧ろ上手くいったと言えます。」
「そうだね。しかし、彼に警戒された状態で襲撃をするのかな?成功率はずいぶん低くなると思うよ?」
「先生、手伝え。流石に
「そうか、ならば協力しよう。そんな君に良いお知らせがある。新たな対ヒーロー脳無が出来上がった。それと脳無も稼働できるだけでも
「それは何とも心強い!!」
「先生、作戦を練るから知恵を貸せ。」
「勿論だとも。すべては
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「なるほど。脳無と呼ばれる複数の能力の”個性”持ち、”ワープ”を使う存在、雄英バリアを簡単に破壊できる”個性”持ち・・・厄介な者たちが現れたね。」
「こっちも外から人員を呼ぶ予定だし、撃退はできると思う。けど、相手が簡単に脳無と呼ばれる存在を出したことが気になるんだ。」
「何故かな?」
「脳無という奴は強いと思う。少なくともプロヒーローでも単騎で倒せる奴は少ない。再生系”個性”を持つなら持久戦に持ち込まれたら不利だしな。そんな存在をイレギュラーだとしても簡単に出し過ぎだ。能力がバレたなら対策なんて簡単だし。」
「確かにそうだ。その”打撃耐性”と”再生”ならオールマイトには有利でもエンデヴァーなら”倒すのに時間がかかる”くらいの存在だ。だから君も彼の協力を求めたわけだしね。何ならイレイザーヘッドとオールマイトで大抵の存在は倒せると考えると不明な点が多いね。」
「そう、だから1つの考えが出る。あれは
「どう言う事かな?」
「もし、俺が大量生産できるならあの行動に納得がいく。使い捨てだから簡単に出せたと、他にも代わりがあるから。そうなれば雄英の教師や生徒では手が足りない。最悪、数十体が来ると考えるべきだ。」
「なるほど・・・(そこまで読んでいるのか)ならば、その対策を考えよう。」
「ああ、徹夜になると思うけど頼むよ、
まったく、手のかかる生徒に自慢できる生徒。どちらも可愛いのだが、もう少し甘えて欲しいと思うのは我がままかな?波動ねじれやリューキュウに時間が取られて寂しいが、彼が成長する姿は喜ばしい。教育とはままならないな。
生徒が成長する姿に喜びを覚えながら僕は教育の、子育ての大変さを改めて実感した。でも、やはり楽しいな!今年は体育祭などで陽介が活躍する。弔も活躍するだろう。楽しみが多いのはいいことだね。
―――――しかし、この時の僕には考えもつかなかった。雄英襲撃によって、あんな残酷な未来が訪れることを・・・
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side:福佐
「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう一人の3人体制で見ることになった。」
「(他のヒーローはサプライズか?朝からヒーローは見えても、USJにいる未来が視えないのだが・・・)」
「ハーイ!何するんですか!!?」
「災害水難なんでもござれ、
「レスキュー・・・今回も大変そうだな。」
「ねー!」
「これこそヒーローの本分だぜ!腕が鳴るぜ!!」
「水難なら私の独壇場。ケロケロ。」
「おい、まだ途中。」ギロッ
怖いな~。でも、これから見える未来に希望が無いのは気のせいかな??先生と考えた作戦が無駄になりそうなんだけど・・・
「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。」
「(さて、どうするかな。)」
俺は刀とナイフ、後は超質量の飛び道具などを装備する。他は邪魔になるから置いていく。とりあえず生徒を避難させ、先生には誘導でいいだろう。それまでの遅滞戦闘は俺がやる。避難完了後に反撃となる。まぁ、他のヒーローがいればそれが最善だが・・・
「私思ったことを何でも言っちゃうの。緑谷ちゃん。」
「あ!?ハイ!?蛙吹さん!!」
「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの”個性”オールマイトに似てる。」
「!!!そそそそそうかな!?でも、僕のはその、えー」
「確かに似ているよな。でも、オールマイトは腕壊したりしないぜ。似て非なるアレだぜ。」
「うん。僕の”フルカウル”は超パワーにまで身体能力を上げるんだけど、反動に耐えられなくて普段は3%くらいしか使えないんだ。」
「しかし、増強型のシンプルな”個性”はいいな!派手で出来ることが多い!俺の”硬化”は対人じゃ強ぇけど地味だからなー。」
「そんなことないよ。十分プロでも通用する”個性”だよ。」
「プロなー。でもヒーローも人気商売みてぇなとこあるぜ!?」
「派手で強ぇっつったら、やっぱ轟と爆豪だな。」
「ケッ」
「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気でなさそう。後、福佐ちゃんも。」
「んだとコラ出すわ!!」
「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されているってすげぇよ。」
「てめぇのボキャブラリーは何だコラ殺すぞ!!」
俺とそれを一緒にするな。というか、俺ってそんなに人気出ないか?能力は地味だが最強クラスだと思っていたが・・・それに、ボーダーを総動員すれば人気なんていくらでも出せる筈だ!世の中金だ。金勝負で俺と戦える人間は世界でもいない。人脈だってあるし、国によっては
「もう着くぞ。いい加減にしとけよ。(さて、覚悟を決めないとな。)」
「すっげ―――!USJかよ!!?」
「水難事故、土砂災害、火事etc.あるゆる時価や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も
『『『本当にUSJだった!!』』』
「スペースヒーロー13号だ!」
「災害救助で目覚ましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」
「わ―――!私好きなの13号!」
「13号。
「それが、通勤時に制限時間ギリギリまで活動していたみたいで仮眠室で休んでいます。」
「不合理の極みだな。」
制限時間?たしかにオールマイトの制限時間は知っているが・・・たしか
「えー始める前にお小言を1つ2つ・・・3つ・・・4つ・・・」
『『『増えてる』』』
「皆さんご存じだとは思いますが、僕の”個性”は”ブラックホール”どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます。」
「その”個性”でどんな災害からも人を救い上げるんですよね。」
「ええ・・・しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう”個性”がいるでしょう。」
「超常社会は”個性”の使用を資格制にし厳しく規制することで一見成り立っているように見えます。」
「しかし、一歩間違えれば容易に人を殺せる”力”を持っていることを忘れないでください。」
「イレイザーの体力テストで自身が秘めている可能性を、オールマイトの対人訓練でそれを人に向ける危うさを体験したと思います。この授業では人命のために”個性”をどう活用するのかを学んでいきましょう。君たちの力は人を傷つける為にあるのではない。助けるためにあるのだと心得てくだ「先生、ヴィラン多数!!それと来ます!!」
「「(来たか・・・)」」
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side:雄英
福佐が先生と襲撃に向けた作戦を練っている時、雄英教師陣も同じように作戦を立てていた。
「3人共、おそらく迅悠一によってヴィランの襲来や数を伝えられると思う。でも、おそらく生徒に危険は少ないはずさ。」
「本当ですか?」
「ああ。正確には彼が対処するだろう。だから、そこまで警戒する必要はない。寧ろ、注意すべきは教師の方さ。」
「俺たちが標的になると?オールマイトさんもいますよ。」
「だからこそだ。敵の狙いはオールマイト。そしてイレイザーヘッドだろう。2人はヴィランにとって厄介な存在だからね。」
「なら校長、私たちも向かうべきでは?」
「ソノ通りデス。我々モ向カッタ方ガ確実デハ?」
「いや、そうなると敵もより強くなり生徒への危険が増すだろう。ここは相手の策に乗る方が安全だよ。」
「では、USJの担当は3人で。他はどうしましょうか?」
「ああ、後は・・・」
彼らは福佐による好感度稼ぎが狙いの1つであると考え、敵に対する警戒を向けていなかった。オールマイトも担当することでその気持ちはより強くなっていただろう。寧ろ、福佐による攻撃や本校舎への襲撃をメインに作戦を立てていた。