中学に入学してから、2週間が過ぎた。授業はいまだに簡単なものが多い。ただ、英語は今までやっていなかったため、苦手な者が多い。
俺か?俺は渡された単語帳を全て覚えている。何なら、社会と理科なんかの暗記は凡そ終わりが見えてきた。数学も余裕だ。そもそも、数学検定1級、英語検定1級、漢検1級を持っているし、中学1年レベルなら問題ない。今の時代、YouTubeでも勉強動画があるため、小学生の内から高校レベルの問題も解ける。当然、穴が開いている部分もあるため勉強はしている。しかし、授業で聞くより自習している方がましに思える。それもこれも
「いや~、俺が学生の頃はこんなこと―――――」
この過去話の長いバカのせいだ。この教師はどうやら授業の進みが異常に遅く、試験前になると1日で10ページ以上進むらしい。これまでの授業では5ページしか進んでいない。どういう思考回路していればこんなことが起きるんだ。
まあ、ちなみにこの教師は地雷四天王と呼ばれ、その中でも最弱らしい。俺のクラスはその四天王全員が担当だ。科目は数学・英語・家庭科・音楽だ。受験で使う5教科の内に全員がいなくてよかった。興味あるか知らんが、過去話の数学。高学歴自慢の英語。メシマズ家庭科。意識高い系音楽。こいつらは俺らが卒業するタイミングで定年となる。だが、夏休み前に全員消えると俺の個性が言っている。ちなみに赴任して2年目の4人だという、ある意味奇跡だろう。
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午前の授業が終われば昼休みだ。近年、少子化対策の重婚や少年法の廃止運動など様々な変革があり、学校給食なんかも存在しない。それぞれが買ってきているか弁当を持参して皆で食べているが、俺の飯は1分もいらない。完全栄養食のドリンクを1本飲んで終了だ。金がないわけではない、これだって1本1000円はするものだし、栄養価も高く、直ぐに栄養が吸収されるため授業を効率的に受けられる。それに昼寝をする為にもここで時間を使う訳には行かない。そんなことしていたら、友人はできないだろうが、今までまともな友人は出来なかった。俺の周りに居たのは家族や知り合いのヒーローや警察以外 だと、ゴミかクズだけだった。ならば、最初からそんなもの必要ない。俺に近寄る人間の殆どはゴミクズだけ、どんな笑顔で近づいても俺には分かるのだ。
だからこそ、今目の前にいる女が分からない。珍しく痛くないが、ぽわぽわしている感じがする。いや、これは園児のなんでなんでと同じやつだ。1番理解できないのが、この女と会うなんて想定していない事だ。俺の”個性”がこの女と会うなんて言っていなかった。読み違えたのか?この俺が!?ありえない、こんな面倒そうで病みそうな奴となんて会いたくない。
「ねえねえ、君だよね?福佐君って。1度話してみたかったんだ〜。知ってる?皆君の事ばっかり噂してるんだよ??」
俺の”個性”よ、仕事しろ!!!