今回の話は切りがいいとこが見つからず、長めになってます。
総合評価が遂に2,000超えました。これからも応援よろしくお願いします。
side:雄英
「しかし、校長。本当に来るでしょうか。」
「そうだね。たしかにUSJにはヴィランの襲撃が来るだろう。ワープという”個性”がある以上、襲撃されない方が考えにくい。」
「そうではなく・・・ボーダーの事です。」
「彼らが来る可能性は限りなく低い。」
「まぁ、来るならわざわざ教えませんしね。」
「来るにしても迅悠一が3年になってからだろうね。」
「こちらの情報を得てからですか・・・ありそうで怖いですね。」
「それでオールマイト・・・大丈夫かい?」
「はい!八百万グループ製の人造臓器のおかげでまだ活動時間は残っていますよ!!」
「医者のあたしから見ても凄い時代になったもんだ。今は臓器が開発されている。本当に凄い時代だよ。」
「それで、具体的にはどれくらい戦えるかな?」
「そうですね・・・(ワンフォーオールを譲渡したこともあり、活動時間は短くなったが)後2時間は戦えますね。」
「それなら安心だね。ここにはエンデヴァーやジーニストを始めとしたヒーローが来てくれた。いつでも襲撃に備えられるようにね。」
「一応、1年A組以外は本校舎にいます。守るべき場所はここだけですから・・・侵入しても対応は楽ですね。」
現在、雄英校長室では校長の根津やオールマイトが集まっていた。そもそも、何故オールマイトがここにいるかというと、前日の会議が原因だ。
会議で決まった内容は以下の通り
1.外部のヒーローは雄英敷地内に散らばって待機。
2.エンデヴァーとベストジーニストは本校舎で防衛。
3.緊急時はヒーロー科3年を中心に生徒の自衛行為をのための”個性”使用許可を出す。
4.オールマイトは本校舎で待機し、授業終了時間にUSJへ赴く。
5.USJ担当は30分毎に定時連絡をする。
6.警報が鳴るか定時連絡が途絶えた場合、オールマイトや外部のヒーロー、雄英教師を派遣する。
7.6.が起きた際、”個性”使用許可・ヒーロー科はコスチューム着用をし、一般生徒はシェルターへ避難させる。この際、ヒーロー科は後方支援とする。
これが会議で決まった内容だ。生徒への被害を失くしたものであり、迅悠一への対処も出来る。それは”嘘を見抜く”という能力だ。人は嘘を吐くときに意識する。この意識がある以上、「オールマイトが来ない」という嘘は一瞬でバレるだろう。しかし、最後にオールマイトが来るなら嘘ではないため、能力が発動されない。
実はこの作戦は正しい。福佐は未来視を始めとした多種多様な能力があるため、1つの能力を意識して使うことはない。全てを無意識で処理しているため、普段は裏まで考えていないので些細なことを気にすることはないのだ。
―――――それでもオールフォーワンに鍛えられているため騙される事はほとんどないが
しかし、雄英教師陣が集まっている中、彼らの考えもしない事態が発生した。
『校長!緊急事態です!』
「どうかしたのかな?」
『雄英周辺にボーダーの人間が多数出現!数はおよそ100!!』
「「「何!!?」」」
「何故このタイミングで!?」
「ありえないわ!何もメリットがないでしょ!?」
混乱するのも無理はない。自分たちが考えた”最も実現性の低い可能性”が起きたのだ。これなら人工衛星の破片が家に落ちてくる方がありえると思っていた者すらいるのだ。何もメリットのない一手、理解できない一手だが1つだけある可能性・・・
「オールマイト、すぐに向かってくれ!町への被害の方を第一に考えている可能性がある・・・この周辺にはヒーロー事務所がないからね。」
「「「っ!!!」」」
「たしかに、それなら理解できますが・・・」
「いや、雄英の目の前で事件が起これば問題よ。それも大量の被害者が出れば大問題どころじゃない。」
「さらに言えばオールマイトがいる雄英の目の前で、だ。それに現在は多数のトッププロが集結している・・・この状況で被害が出ればヒーロー社会崩壊のきっかけになりかねない!」
「(まさか、こんな手に出るとは・・・しかし、今までのことが全てブラフなら)まさかここまで読んでいるとは。」
「!!?そんなことが!?」
「ともかく、急いで急行だ!」
「「「はい!」」」
こうして雄英教師陣は街に出現したボーダーに向かって急行した。
―――――USJからの定期連絡の有無を確認せずに。
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side:福佐
「”旋空弧月”!」
俺は最後の脳無を切り捨てた。戦闘開始からここまで約5分でした。
いや、俺も覚悟はしたんだが・・・こいつらの動きがすごく分かりやすかったんだよ。何か俺に似ていたし、連携もボロボロだしで楽勝だった。”壊刃”を使いながら再生に必要なエネルギーを消費させて、最後に”旋空弧月”で切り捨てれば動きは止まった。何なら黒い脳無以外は切り刻むだけで倒れたから、本当に頭数揃えば勝てると思われて様だ。
「腹は立つな~。まぁ、良いことだよな?うん。」
文句は終わってから言おうと心に決め、まずは入り口と広場に向かうことを決める。
最優先事項は応援を呼ぶことだ。現在の雄英にはオールマイト以外にもエンデヴァーやベストジーニストなどの強力なプロヒーローが大量にいる。オールマイトやエンデヴァーなら速攻で来れるだろうし、他のスピード系ヒーローも来てくれれば勝利と同じだ。これは飯田・爆豪・轟が適任だ。単純な速度なら飯田だが、轟の氷で異変に気付かれればヒーローも来るだろう。エンデヴァーなら文字通り飛んでくるはずだ。これは13号の指示で飯田が向かう未来が視える、千里眼でも見えているので問題ない。
次に生徒の安全の確保。これは各個人がどうにかするしかないが、爆豪や轟などが向かってくれれば可能性は高まる。現状、山岳地帯の八百万・耳郎が危ない。次いで蛙吹だが、一緒にいる峰田・緑谷もいるし未来を視ても大丈夫そうだ。と言うのも、性欲が高いヴィランが多い。女目当てのヴィランは多いし、それでやってきた連中もいる訳だ。それに”強個性”揃いだから攫って売れば金になるとかもあるな。だからこそ、女2+役立たず1の山岳地帯が危ない。
俺も山岳地帯に行きたいのだが・・・広場にいる奴らがマズいな。あの脳無は他とは”格”が違う。それに動きだけで分かるほどの武術家だ。今までの脳無が高いスペックのNPCとするなら、あれは廃課金プレイヤーだろう。”個性”の数も動きも違う。あれにまともな思考力があるのなら、俺でも勝つのはキツイ。バング・ボンブの連携か師匠の”
まぁ、こっちには対”個性”のスペシャリストがいるし、”個性”消した後”ブラックホール”で吸い込めば流石に勝てるだろ!
一応、爆豪を探して他の生徒を助けるように説得(本当に大変だった)してから、俺は広場に向かう。
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side:飯田
「皆は!?いるか!?確認できるか!?」
「散り散りになっているがこの施設内にいる。」
「・・・!!」
「物理攻撃無効でワープって・・・!?最悪の”個性”だぞ!!」
「・・・委員長!君に託します。学校まで駆けてこのことを伝えてください。」
「警報は鳴らず、電話も圏外になっています。警報機は赤外線式・・・福佐君が暴れて、イレイザーヘッドが”個性”を消し回っているにも拘らず無作動なのは・・・おそらくそれを妨害する”個性”持ちがいて、即座に隠したのでしょう。ならば、その”個性”を探すより、君が駆けた方が早い!(そろそろ定時連絡の時間だ。それがないとすれば、本校舎にいるヒーローが駆け付けるはず・・・最悪、飯田君が失敗しても問題はない。)」
たしかに、俺が行く方が先生方に早く伝えられるだろう。しかし・・・!!
「しかしクラスメイトを置いて行くなど、委員長の風上にも・・・」
「行けって非常口!」
「外に出れば警報がある!だからこいつらはこん中だけ事を起こしてんだろう!?」
「外にさえ出れば追っちゃこれねぇよ!!おまえの脚でモヤを振り切れ!!」
「救うために”個性”を使ってください!!」
「食堂の時みたく、サポートなら私超できるから!する!から!」
「「「頼むぞ/お願いね、委員長!!」」」
ここまで言われて・・・兄さんなら・・・!!
「手段がないとはいえ、敵前で策を語る阿保がいますか。」
「バレても問題ないから語ったんでしょうが!!」
ここでやらなければ、俺がヒーローになる資格がない!!
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side:オールフォーワン
「それにしても、よくここまでの脳無を作成できたものだね。」
「先生の協力が無ければ不可能じゃよ。福佐陽介の作った孤児院は世界最高峰の警備が導入されているし、奴の関わった施設は素材を入手することが事実上の不可能じゃ。」
「そうかな?逆に彼が処断して販売している人間は簡単に入手できたと記憶しているけどね?」
「ふんっ。それはそうじゃが、あんなの福袋と同じじゃよ。中身が良く分からない”個性”が多くて脳無の素体ようにしかならん。それも、
「他の研究所にも販売しているからね。僕の友人も喜んでいるよ。リスクが少なく、心も痛まないから仕事しやすいとね。」
「まぁ、性根が腐った奴らじゃしな。どうせ死んでも悲しまない。寧ろ喜んでもらえるような者達じゃしな。」
福佐のシノギ。その1つは簡単にいうと
ボーダーは儲かる。被害者は前へ進み、子供は自由に勉強をできるようになる。ゴミも人としても責任を果たし、社会貢献にも環境改善にも役立つ。社会からもゴミが消えて、新たな被害者を出さない。誰も悲しむものがいないシノギだろう。
―――――それも、ボーダーが国際的な後ろ盾のある組織だからだけどね。
「じゃが、やはり福佐陽介の細胞が一番の要因じゃな!これで拒絶反応が抑えられ、脳無の製造方法が確立できた。細胞や血液は定期健診で手に入るからコストも低い。」
「おや?彼の”個性”の研究に使うのではなかったのかな?」
「勿論しているが・・・はっきり言って難しい。検査の度に細胞が変化するとはな。純粋に医者としても研究者としても納得できんよ。
「そうだね。でも僕らからすれば、それが邪魔なんだよ。波動ねじれと会ってからの陽介は想定とは違う成長をしたしね。」
彼女には感謝している。陽介がこの短期間で、
幼少期から年単位で行った肉体改造や実戦での戦闘訓練の効果も予想より高いし、必要な知識は戦闘以外も勉強している。もちろん、実践して結果も出している。トリオンの発見はぼ僕らにも喜ばしいことだった。
「でもね、だからこそ陽介の”個性”発現が遅れた。今は女共の”個性”だが、彼の”個性”は後3つ。それが発現しない限り、陽介は次へ進めない。」
「そのための脳無か。あれは強い。制限時間を気にしなければ、全盛期のオールマイトにすら勝算はあるほどに。」
「だからこそ、今の陽介では勝てない。弱体化したオールマイトは論外だ。2人で協力してどうにか勝てるレベル・・・だからこそ、陽介はさらなる力を求める!
あの力をコントロールできて、ようやく”個性”が発現する!!」
「3つの”個性”か。2つは確認できたが、あれは神の力じゃろ。もう1つも容易に想像がつくが・・・しかし、そのためにあれをぶつけるとは。」
「おや?あんなのがいても陽介なら無事だよ。最悪でも逃げ続けて生き残るさ。陽介でもあの脳無を倒せないけど、あの脳無も陽介を倒せない。最終的には時間切れで陽介の勝ちだし。」
「それでも、福佐陽介のクローン脳無をぶつけるのはやり過ぎじゃと思うがの。」
「そのレベルじゃないと話にならないからね。弔が成長しても役割は果たせるだろうけど、時間を無駄に消費する。それならこっちが効果的だよ。」
さぁ、これからが忙しくなる。ウィザ翁たちも良くやってくれたよ。後は陽介の危機感を煽れば力を求める。そこで僕が指導すれば夏までにコントロールできる。当面の予定は”未来視”の制御だ。その準備も済ませてあるのだから。
今回でオールフォーワンの目的の1つが出ました。
最強の脳無は「最強のヴィラン”福佐陽介”のクローンを素体にした脳無」です。
他の脳無にも福佐のDNAが入っているので、基本的には”福佐陽介”の動きを基にしています。