俺の個性がそう言っている   作:大紫蝶

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 感想にありましたが「このキャラならしなくね?」というのはキャラが成長してからの判断です。USJの時は成長する前ですので甘い部分が多いです。実際、原作ではここから成長していくので。 
 なので、USJ以降は皆成長しますが、ここでは精神的に皆幼いです、


USJ襲撃事件5

side:赤血

 

 どうも防衛機関ボーダー朱雀支部の支部長補佐をしている赤血 総司(せっけつ そうじ)です。

 俺は大学卒業後、家でニートしてたら家を追い出されて朱雀組のフロント企業に就職、逃げ出そうとしていたらいつの間にか組に入って若頭になった男です。以前、敵対組織との抗争で刑務所に入っていたら組が”ボーダー”という組織に取り込まれ、とりあえず脱極道を達成した上で就職先も見つかってホッとしていました。というのも、新しく制定された”対暴力団法”は「暴力団組員やその関係者の人権を奪うこと」を目的に作られたようで本当に危なかった。ボーダーがいなければ暴力団数万人が野垂れ死にかヴィランになる未来が視えていた。

 そのため、元暴力団の人達は自分たちの人権を守ってくれているボーダーの長・迅悠一に逆らえない。まぁ、本人が国相手のシノギあるから上納金とかはほとんどないし、企業のようなノルマはあるが達成できる程度のもの。それも余裕をもって、だ。労働環境はかなり良いため下の人間は喜んでいる人が多い。上の人も薬・武器・資金などを考えなくていいからと喜んでいる。俺の様にヒーロー免許持ちまでいるし、名目上「暴力団ではない」と国が保証しているので昔ながらのシノギも活動できるようになった。債権回収や用心棒などで堂々と稼げるようになればシノギなんていくらでもあるし、かつての他の組(ライバル)も味方になったから敵は海外勢と他ヴィラン組織だ。

 

 今日もいつも通り仕事をしていた。

 ことの始まりは迅悠一こと福佐陽介が雄英入学したことにある。現在のボーダーはホワイト企業なのだが、暴力団と関係しているどころか元暴力団・犯罪者が主な構成員で企業の株式を抑えている関連会社以外だとまともな人は少ない。弱み握られているか業界から追い出された人ばかりだ。そのためトップは未成年、社員は元暴力団・ヴィランで堅気は訳アリ。しかも約4万人が満足に動けないから人手不足だ。そこで今度の雄英体育祭に「福佐陽介の関係者で彼を応援したいんです!」と地域の人を説得しボーダーで祭りを開くことにした。雄英敷地内ではなく街で騒ぐなら雄英の許可はいらないし、さり気なく”福佐陽介の関係者”と宣伝することでボーダーのイメージアップを図るのだ。彼は”未来視”など強力な能力を複数持っているし、戦闘力は強化された元組員数百人を無傷で叩きのめすほど。だからこそ、”福佐陽介の関係者”としてイメージアップを図り、構成員の増大を考えていた。それほど優秀なヒーローが懇意にしている組織なら問題ないだろう、と。なのに・・・

 

「「ここで何をしている、ボーダー・・・!!」」

 

 現在、俺達はヒーローに囲まれた状態でオールマイトやエンデヴァーに脅されています。え、何で!?言ってみたらただ仕事で来ただけだよ!!?ちょっと祭り以外でも仕事あるけど!

 こうしてヒーロー達に拘束されて一日が終了しました。でも、今思えばこの時が最後の平和だったかもしれない。これ以降、ボーダーはヒーローと対立することになるのだから。

 

 

 

―――――――――――――――

 

side:福佐

 

 

 俺の持つ手札で全員を助けるには”ヴィランの撤退”が必要だな。こいつらを捕まえるには犠牲が出過ぎる。方法は敵首領の恐怖を呼び起こす。限定的にフェンリルを使って威圧、脳無をペースト状になるまで切り刻むことで帰ってもらう。ここで倒れても問題ない。限界を超えろ!

 

―――ヴィランが憎い。真面目に生きている人々を傷つけるヴィランが。

 

 脱力しながら憎しみを抱く。フェンリルとは俺の持つ憎悪。それを制してこそ本来の力を扱える。

 しかし、それは不可能に近いのだ。だって、常に大切な人が傷つけられる未来(映像)を見せられ、全身に拷問の方がマシなレベルの激痛が走っているんだ。ついでに頭は未来視の処理のせいで上手く働かない。正直に言おう、俺は理性が効きにくい。楽になりたいと思ったが、母さんや先生がいたからここまで来れた。それなのに、こんな状況で自分の弱さを、恐怖を、憎しみを制するなんて無茶な話だ。でも、ここでこいつを倒さないと本校舎に向かうかもしれない。そうなれば先輩に危害が加えられるよな。

 

「(なぁ、出来るよな?大切な誰かのために戦うなら、助けるためになら。俺にだって・・・)」

 

 

「今だ脳無!」

「(一瞬、俺を暴走させる。自身を闇へ堕とすことで力を得る。)」

 

 自分に正直なると出来ることが増えた、そんな気がした・・・

 制御できない”能力”を制御し、使わない能力はOFFにする。自分が神になった様な全能感が心地良い。

 

「(今ならいける!)””!!!」

 

 俺の元に飛び込んできた脳無へ弧月を振るう。旋空による連撃は斬撃による”死の領域”を生み出す。災害(マキア)を屈服させ、ウィザ翁(師匠)円刃(オルガノン)でも防げなかった斬撃。間違いなく、今出せる最高火力の必殺技だ。

 

「(これで倒せる。できなくてもヴィランを撤退させられる!そういう未来も見えたし、これで・・・!)」

 

 間違いなく最善手。たった1手で終わらせる最善手。

 

 

 

―――しかし、忘れていた。ここには蛮勇(ヒーロー)がいることを・・・

 

 

「スマッシュ!!」

「「!?」」

「(緑谷!?なぜここに来た!!いや、それよりも・・・!!)クソッ!」

「(何で飛び込んできた!?いや、使える!)脳無!!!」

 

 未来視により、いや直感でも、予測でも分かる。緑谷が()()()()()()()未来が視える。

 

「(緑谷は気づいてない。戦場の空気に酔ったのか!!?いや、ヴィランへの勝利やくだらない正義感もか・・・)」

 

 俺は緑谷を吹き飛ばす。だが脳無から逃げられそうにない。

 

「(防御は間に合わない。なら・・・)」

 

 俺は”気”で体を保護し着撃(インパクト)の瞬間に後ろへ飛ぶ。少しでも威力を和らげようとしたが、威力が桁違いで防げなかった。そのまま水難エリア?の水の中に落ちていく。

 

 

―――――――――――――――

side:死柄木

 

 脳無が迅悠一を吹き飛ばした姿を見て思うのは1つ、快感だ。これで邪魔な奴を葬り去った。後はガキとヒーローだけだが、イレイザーヘッドなら脳無の身体能力で勝てる。他のガキは勝負にもならないだろうが、念には念をだ。

 

「黒霧、残りの脳無を送り込め。」

「はい、しかしどこにでしょうか。正直、ここには必要ないですし、他のエリアに送っても手遅れでは?」

「良いんだよ、それで。それに送るのはここだけじゃないし。適当な生徒の場所と本校舎だ。」

「正気ですか!?そんなことすれば「なんだよ、文句あるか?」

「どうせ奴らが来る前に終わるよ。この脳無は特別だし、そもそも主目的は達成している。正直もう帰ってもいいくらいだ。それでも”もったいない”から居ただけだし。」

「では送りますよ。しかし、それならもう帰った方が良いのでは?」

「何言ってんだ、せっかくなら生徒の数人殺してからの方が良いだろ。」

 

―――――――――――――――

side:爆豪

 

「うぜぇ!!さっさと死ねや!!!」

 

 なんだよこの脳みそむき出し野郎!さっきから何度倒してもゾンビみてぇに蘇る。

 こいつが現れたのはついさっきだ。ポニテ女達とヴィランを倒して広場に向かおうとしていたが、1人隠れてる奴を見つけたから軽く倒そうとした。だが、倒したと思ったら立ち上がった。それから10回は倒したのに立ち上がる。強くねぇが面倒にもほどがある。再生系”個性”だろうがそれにしても異常だ。再生するといっても痛みはあるし、再生するときにも痛みがあるらしい。そう考えれば倒れる程の痛み×10+再生の痛み×10の合計を受けているのに・・・

 

「いいからさっさと死ねよ!!!!!」

 

―――――――――――――――

side:轟

 

「おい、状況はどうだ!?」

「と、轟・・・それがよ。」

 

 俺はUSJ出入り口にクラスの連中が集まっているのが見えて状況を確認しに来た。ヴィランから脳みそむき出しの奴がオールマイトを殺す手段と聞いたが、詳しい”個性”などは知らないと情報が得られなかった。

 それで今の状況だけでも聞こうと思ったが、どうやら上鳴達も合流したばかりだという。それで他の奴に聞くと状況は以下の通りだった。

 

1.負傷者は13号先生、飯田、福佐の3人。

2.爆豪・青山・福佐以外は大体揃っている。(福佐は水難ゾーン、爆豪は山岳ゾーンにいる)

3.通信を妨害していた奴は爆豪が倒したからほどなくヒーローがやって来る。

4.現在は緑谷考案のヴィランを倒す策を行うかでもめている。

 

 福佐がそう簡単にやられると思わないが、どうやらヴィランに不意打ちを突こうとした緑谷の方向に避けて衝突したらしい。そこにヴィランの一撃を受けて水難ゾーンまで吹き飛んだらしい。

 それで緑谷の策は「複数の拘束系”個性”で拘束してからクラス全体での波状攻撃を仕掛ける」ことらしい。生徒は概ね賛成しているが、相澤先生は反対しているとのことだ。特に、5分以内にヒーローが来るなら時間稼ぎをすればいいとのことだ。しかし・・・

 

「相澤先生、俺は緑谷の策に賛成です。」

「「「轟(君/さん)!」」」

「轟・・・」

 

 相手の”個性”は再生・耐久・身体強化の複合系”個性”ということまで分かっているなら倒すのは難しくない。それにオールマイト以上というヴィランを()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

―――――――――――――――

side:本校舎

 

「もう!準備してたのに!!」

「被害なしで倒せたなら良いことだよ、波動さん。」

「まぁ、波動さんだから倒せたんだと思うよ。」

「でも厄介なだけで強くなかったよ?その気になれば皆でも倒せたよ。」

 

 ことの始まりは3分ほど前、本校舎にヴィラン(脳無)が1体現れたことにある。最初からヴィラン襲撃の可能性を知らされていたため驚きはなかった。しかし、結果はねじれの攻撃で終わった。不意打ちのねじれる洪水(グリングフロッド)で動きを封じ、次の攻撃を仕掛けようとしたらヴィランは戦闘不能。ねじれは福佐から情報を得ていたためヴィランを警戒していた。そのためあっけなくて驚いていた。

 

「でも先生があそこまで言っていたんだから他にヴィランがいるんじゃない?」

「「「っ!!!」」」

「たしかに、それならこいつは陽動か!」

「まずい、早く見つけ出さないと!」

 

 本校舎に残っていたヒーローとヒーロー科生徒たちは本校舎に現れた可能性を考えて捜索に行った。

―――――USJからの警報に気付かずに

 

 

―――――――――――――――

side:福佐

 

「(ありえない、ここまで未来が変わるのか・・・)」

 

 今、俺がやられてから数分で未来が変わった。それも地獄みたいに当初見えていた最悪の未来しか視えない。こんなことありえない、あっていいはずがない。何故なら

 

「(もう、犠牲者は必ず出る。問題は誰を犠牲にするかだ。)」

 

 1番マシなのはイレイザーヘッド。この場合、今後イレイザーヘッドはヒーロー引退するだろうが生徒はとりあえず無事。

 次点が八百万などの女子がヴィランの慰み者(オモチャ)になること。精神的な被害以外はない。雄英を辞める奴やその後の対応がヤバいが・・・

 あとは最低5人以上死亡する未来しかない。どうなっている?なんでこんな未来になった。

 

「(違う!!そんな未来を変えるために鍛えてきたんだ!!!)」

 

 犠牲の上の社会を変えるために備えてきた。礎にされてきた奴らの無念を知っているから。どれだけ悔しかったか!どれだけ惨めだったかを!!

 

 

 この時の俺は気づいていなかった。自分の本質、いや正体を。それを嫌でも自覚させられる。

 

 

―――ヴィランが憎い。真面目に生きている人々を傷つけるヴィランが。

 

 

 

 

―――ヒーローが憎い。肝心な時に何もしない無能(ヒーロー)が!

 

 

―――民衆が憎い。守られることが当然と考え、尻拭い(理想)を強要する民衆が!!

 

 

―――オールマイトが憎い。守れなかった人なんていなかったと笑っているオールマイトが!!!

 

 

―――俺を助けてくれない奴らが・・・憎い。




・襲撃前の福佐→まぁ用意したし大丈夫。どんな未来でもつかみ取る。
・現在の福佐 →運命を捻じ曲げてでも皆助ける。
・緑谷の介入がなかった時の福佐→あー疲れた~。
・始めからヒーロー達がいた時の福佐→(5分後)全員捕まえた!

 知らない間にブリーチのユーハバッハ並みの未来改変を要求された福佐。彼の”個性”は覚醒するか?

[オリキャラ紹介]
 赤血 総司(せっけつ そうじ)
・シノギと懲役刑で若頭になる予定だったが、その前にボーダー傘下に入ったため支部長補佐(実質的若頭)になった。ボーダーでは自由にやらせてもらっている。ヒーロー免許持ち。
・個性は”操血”で「自分や他人の血を操る」、名前の通り呪術廻戦の赤血操術に近い。失血死の危険があるため、普段は証拠隠滅に使っている。また、他人の血液を固まらせて心筋梗塞に見せかけた暗殺が可能。
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