これからもよろしくお願いします。
私は福佐君の”個性”について聞いて絶句した。
『俺は人の心が読める、読心という能力がある。』
詳しく聞くと幾つかの複合らしいけど、要約すると
1.自分に向けられた感情を痛覚で判断できる。このとき相手の感情が負の感情程不快に感じる。
2.自分以外の考えや感情を相手のオーラの色で分かる。
3.嘘をついた相手の口から黒い煙が見える。また、部分的な嘘の場合、どの部分が嘘かもわかる。
大体この3つで相手の心が読めるらしい。詳しくはわからなくても、人をだまそうとか危害を加えようとする人の判別くらいは簡単にできる。人から受ける痛覚は人からいろいろ言われるのと同じらしい。目は口ほどにとは彼のためにある言葉だと思う。
私はそんな力があったらと思い、怖くなった。相手の考えや感情が分かれば自分に何をしようとしているか分かる。もし仲のいい友達が何か悪いことを考えていたら、もしあの聖人とすら呼ばれた男の子が何か企んでいるのが分かったら。女の子は男の子の視線に敏感というけれど、彼はそんなレベルじゃない。それに自分以外の感情が分かるなら、詐欺師や犯罪者も分かるし、犯罪を使用としている人間も分かるけど、
なら彼は?人の感情や考えまで分かる人間ならどうなる。そんな”個性”があると分かったらまわりの人はどんな態度で接するか。彼は詳しくは言わなかったけど、理解できた。過去に何があったかなんて幾らでも想像できる。
「辛くないの?」
「知ってるか?傷は腐ると痛くなくなるんだぜ?」
「そう。ありがとね、教えてくれて。」
「別にいいさ。ただ、俺とは関わらない方がいいぞ。俺みたいな気味の悪い奴と一緒だと困るだろ、株が下がるし。」
「そんなこ「ある!!!」っ!」
「あるさ、だから関わらない方がいいぞ。」
何も言えなかった。その目は私でも分かるほど哀しい目をしていたから。
「それじゃあね。」
「ああ。」
彼はそのまま屋上で眠ってしまった。私はそっと屋上から離れると
「あんた、今日はまっすぐ家に帰りな。
後半は分からなかったけど、彼が心配してくれてるのは分かった。悪い子ではないと思うけど、私は自分のふがいなさを感じた。つらい思いをさせるヒーローがいるのだろうか雄英に行ってヒーローになったら彼を救えるのかな。
―――私は後悔した。あの時、彼の忠告を聞いていればあんな怖い思いはしなくてよかったのに。
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「ねえ、この後カフェに行かない?」
「近くに新しいカフェ出来たんだよ。」
「あそこって、おいしいって評判だよね。」
私は彼の話で気分が重くなっていたから、気分転換に友達と新しいカフェに行った。ちょうどレディースデイで安くてみんなで楽しく談笑しながら遅くまで食べてた。
みんなと分かれて暗くなって来た道を私は一人帰っていく。でも、なんで誰もいないんだろう。住宅街には一人もいなかった。その時、学校からお知らせメールがスマホに入っていることに気づいた。その内容は数年前の事件を彷彿とさせる内容で、目の前が真っ暗になった。
〇緊急連絡!!!
・このあたりに指名手配犯のザ・リッパ―が目撃されました。全員、避難所に避難してください!相手はすでに5人を殺害しているシリアルキラーです。巡回中のヒーローや警察の方を見かけたらすぐに助けを求めてください。避難の際に”個性”の使用は特例で認められています。
ありえない。ヒーロー社会において、ヴィランの出現どころか目撃で避難所に避難を呼びかけることはない。特に、この街は世界的にも安全な街のはずだ。私は走った、いや個性を使って飛んで学校まで逃げようとした。この先の路地を抜ければすぐに学校に行ける。皆がよく使う学校までの近道だ、大丈夫、まだ目撃情報だ「獲物はっけ~ん」なんで!?
今、私の目の前にはさっきのメールで添付されていたヴィランが現れた。どうし『今日はまっすぐ家に帰りな。
「なあ、お前いい女だな~。お前を殺したら、どんなに気持ちいかな??」
―――のちに知る。このヴィランが5人もの女性をバラバラ殺人した犯人であり、1時間前に「最も平和な街で犯行を行う」と場所と時間を指定して予告状をマスコミや警察に送り付けた凶悪犯であることを。すでに5人のヒーローを再起不能にした実力があることを。でも、この時の私の心は1つ