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「まったく。あのバカ女人の忠告くらい聞けよ」
ホント人の忠告はしっかりと聞いて欲しいものだ。しかし、あのヴィランの”個性”はなんだ?俺の見た未来だと斬撃系だと思うのだが、あいつは一切の刃物を所持していない。となると、”斬撃を発生させる個性”か”武器化の個性”だと思うが、違和感がある。あいつの手の先には穴が開いている。でも、それなら銃の個性のはず。
いや、そういや斬撃の銃ってなんかのゲームで見たような...
「不味い!」
奴が手をピストルの形にし、バカ女に向けている。バカ女は腰が抜けているのかその場にへたり込んでいるし、この辺りは避難所の近くのためヒーローは避難所を警備している奴だけ。ほとんどのヒーローは避難できてない人の捜索やヴィランを見つけるために別の場所にいる。
もう、俺が行くしかないが...あまり顔をバレると面倒だ。騒ぎになってマスコミや学校の奴らに俺がヴィジランテをしていることが知られるのは不味い。
だが...
「失せろヴィラン!!!」ドン!
「!?」
「くっ、お前誰だ!?」
ここで見捨てることはできない。俺に正義などない、これは贖罪なのだから。臆病で、卑怯者な俺ができる唯一の罪滅ぼし。
「安心してろ、バカ女。
「!!」
「なんだ、お前。俺がいる?見ればわかることだろ。男を切り刻む趣味はねぇが、ついでだ。」BAN!
「(撃ってきた!だが、なるほど、厄介な個性だが)俺には効かないな!」
おれはバカ女を抱えてザ・リッパ―の銃弾を素手で弾く。その銃弾を近くの壁に着弾後、まるで複数回切り付けられたように斬撃が走る。
「これがお前の”個性”か」
〇個性:斬撃弾
・内容:手の先から銃弾を発射できる。着弾の数秒後、2つの円を描くように斬撃を発生させるため、回避しても近くにいると斬撃の餌食になる。
「被害者がバラバラだったのは本当に何度も斬りつけていたから。体の数カ所に着弾させればバラバラ殺人完成って寸法か。」
「そうさ、1発でここまでばれるのは初めてだったがな。俺を近接系と考えて距離を取った奴は多いが、馬鹿だよな~。遠距離系に距離を取るなんてよ。だが、どうやってよけた。というより、銃弾を素手で弾かなかったか?」
「別にただの個性だよ。俺は触れたもののベクトルを変更できるんでね。」
「っち、嫌な個性に当たったな。よりにもよって一番嫌な奴だ。」
「それでどうする?お前じゃ俺に勝てねえぞ。ここで終わりだ。俺の”個性”がそう言っている。」
「はっ、何言っている。女一人抱えて俺の銃撃から逃げられると思ってんのか?」
「はっ!わたあめより軽い奴が重りになるわけねえだろ」
「いや、あからさますぎるだろ。というより、重いなんて俺言ってねえけど。」
「死にさらせ!!!」
断言するが、このままだとバカ女の機嫌が悪くなり、面倒ごとになるのを嫌ったわけではない。俺はうるさいヴィランに一発入れた。いや、正確には触れてはいない。俺の必殺技”亜空間アタック”だ。これは神速を超えた超神速の一撃であり、神速の抜刀術を超神速の抜刀術へ昇華させる、最速の抜刀術の素手版だ。いわゆる空気砲だが、絶対に当たらないところからでも当てることができることと
「さて、もう終わったから安心していいぞ。」
「い、今のって...」
「ああ、俺の必殺技だ。ちなみに個性云々はブラフな。相手に遠距離なら自分が有利と思い込ませるためのな。馬鹿だよな~、遠距離持ちにに距離を取るなんてよ。」
基本的に福佐は未来を視ていますが、細かい未来は無意識的に見ないようにしています。その理由は次回辺りで説明したいと思います。