ダークエルフと悪役令嬢   作:アヤ・ノア

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裏切り者との決戦です。
うちの子は裏切り者には容赦しないタイプなのです。


第41話 戦闘! 魔族ロルフ

「トランス:スケイル!」

 アエルスドロは瘴気を身に纏い、防御力を高める。

「皆さん、まずはロルフを守る奴らから倒しますわよ!」

 マリアンヌはアエルスドロ、マリアンヌ、ミロ、驟雨、茜に号令をかけ、

 先駆けで護衛兵に向かって走った。

 驟雨は忍術で分身を作り、攻撃が当たらないように撹乱する。

「ヒュプノティックフォッグ!」

 魔族ロルフはライフルから催眠効果のある煙を放った。

 アエルスドロ、驟雨、ミロの攻撃を当たりにくくするのが目的だ。

「そうはさせないわ!」

 ミロは煙が届く直前で風を呼び出し、煙を吹き飛ばした。

「何っ!」

「あたしにできない事はないわ。さあ、かかってきなさい!」

「この!!」

 護衛兵がミロに向かってきたが、驟雨は彼女の前に立ち、

 攻撃が分身に命中して驟雨は回避に成功した。

 さらに驟雨は二本の短剣を振りかざして護衛兵に反撃した。

「ガトリングショット!」

 マリアンヌは魔族ロルフとその護衛兵諸共、二丁拳銃で蜂の巣にした。

 すると、護衛兵の一人が魔族ロルフを庇い、代わりに無数の銃弾を受け切った。

「主を必死に守るとは……敵ながら素晴らしいな」

「そんな余裕も今のうちだ。ダブルショット!」

 魔族ロルフは、ライフルから二発の弾丸を撃った。

 ターゲットは、エリーとユミルだ。

「ひゃあ!」

「うわっ!」

 弾丸はエリーとユミルの防具が覆っていない場所に命中し、ダメージを与えた。

 エリーはすぐさま、ライフヒールを範囲拡大して使い、

 その後にユミルが自身とエリーに当たった弾丸を取った。

「風の精霊よ、見えざる衝撃を! ウィンドブラスト!」

 ルドルフは瀕死の護衛兵に風の衝撃波を飛ばし、戦闘不能にした。

 

「うわー、ルドルフ、容赦ないね」

「敵を減らせばこちらの被害も減りますから」

 

「邪魔よ!」

「ラ・ロタ・ド・イグニ!」

 ミロが護衛兵を蹴り飛ばした後、続けてユミルが杖から火炎弾を飛ばし護衛兵を焼き尽くす。

「ピアシングブレード!」

「活殺重力破!」

 アエルスドロは残りの護衛兵を瘴気を纏った剣で貫く。

 茜がアエルスドロに続いて、渾身の一撃を護衛兵に当てた。

「……一度は届かなかったこの煙。もう一度、貴様らに当ててやる!」

 魔族ロルフはもう一度、ライフルから催眠煙を撃った。

「せっかく止めたってのに、また来たわ! もう、これ食らったら目も当てられない!」

「……。……浄化風」

 驟雨は、その催眠煙を全て吸い込んだ後、忍術で無害な気体に変えて吐き出した。

「くそっ! また当たらなかったか! こうなったら、本気を出してやる!」

「いかにも小物がおっしゃりそうですわね、その言葉。まぁ、いいでしょう。

 わたくし達も、本気を出しますわよ!」

「おーーーっ!!」

 マリアンヌは仲間達を鼓舞し、能力を上げた。

「敵は目の前におりますわ! 手加減なしで、徹底的に倒しますわよ!」

「ああ!」

 

 八人は、魔族ロルフを倒すべく、彼を守る護衛兵を片付けようと動いた。

「電光撃」

「スカルクラッシュ!」

 驟雨は最後の護衛兵の急所を見極め、2つの手裏剣を投げつけた。

 その威力は、マリアンヌの鼓舞により高くなっていた。

「そろそろ、あなたを倒さないといけませんのよ!」

 マリアンヌは最後の護衛兵を倒すべく、二丁拳銃に強力な銃弾を込める。

「マグナムショット!」

 そして、銃弾が最後の護衛兵に当たると、ブレストプレートは砕け散り、膝をついた。

 

「ま、まさか、私の護衛兵を皆、倒すとは……」

「さあ、後はあなただけですわよ!」

「ふん……だが、私のやる事は変わらない! 貴様らを皆殺しにするだけだ!」

 魔族ロルフはライフルに銃弾を込めた後、アエルスドロとマリアンヌに連射した。

 弾丸はアエルスドロの装甲に罅を入れていき、マリアンヌの服に穴が空き、

 彼女の身体に傷を負わせていた。

 何とかエリーとユミルが防御魔法を使ってダメージを減らしたが、

 魔族ロルフはまだ、ダメージを受けていない。

 時間がかかると鼓舞により上がった能力が元に戻るため、早く決着をつけなければ。

「ルドルフ、一気に決めましょう。ボクの魔法とあなたの魔法を掛け合わせます」

「え? 何故?」

 ユミルは、合体攻撃魔法を使い、魔族ロルフを一撃で倒そうとした。

 ルドルフは、協調性がなさそうな彼が協力を申し込んだ事に驚いていた。

「マリアンヌの応援がもたなくなるからです。

 応援が続く間に倒そうというのは、一体誰が決めたんですか?」

「……」

「手段は問いません。合体魔法を!」

「……分かりました」

 最早、じっくり考えている時間はない。

 ルドルフとユミルは、魔族ロルフを倒すべく、魔法の詠唱に入った。

「光の精霊よ、その輝く身によりて闇を穿て」

「ラ・レクス・ラ・ゲイト・ラ・ステラ・ド・ハンズ・ド・テネブ・ド・ポプル・デ・グラブ」

「「レイ・ボウ!!」」

ぐぎゃああああああああああ!!

 ルドルフとユミル、二人の光の魔力が混ざると、

 非常に太い光の矢が魔族ロルフに向かって飛んだ。

 矢の速度はまさに光そのものであり、魔族ロルフは避ける事も防ぐ事もできず、

 そのまま光の矢が魔族ロルフを貫き、大爆発を起こした。

 魔族ロルフは、死体すら残らずにこの世界から跡形もなく消え去ったのであった。

 

「ふ……ようやく成敗、いたし、ました、わ……」

 魔族ロルフを倒したマリアンヌは、ぺたんと座り込んだ。

 彼女の身体は、もうボロボロになっていた。

「お疲れ様、だな。マリアンヌ。後はゆっくり休んでくれ」

「はい……」

 アエルスドロはそう言って、マリアンヌを背負って小屋に運んだ。

 こうして、裏切り者の魔族は、ナガル地方から消えたのである。




こういう厳しい展開も入れなければ、成長しないと思ったので、書きました。
アエルスドロとマリアンヌも「ヒト」ですから。
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