担当ウマ娘がダンボールかぶってる   作:徐々に奇妙な冒険

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いいか? 焦って小説を書くとこうなるんだ。


警察と不良の邂逅

メールしたらすぐ来るってさ親父。

まぁ今回の件、親父んとこにも行ってるみたいだから、単純に仕事に協力してくれるのならって感じかな。

病院から出てそのままに、指定された交番にウマ娘二人連れて車を飛ばす。

ハリボテエレジーは常時ふわふわしていたが、ナイスネイチャは「これから会う人は超偉い」とか「ご挨拶」とか頭を抱えていたがこちらの知ったことでは無い。俺についてくると言ったらもうそこでゲームオーバーなのだ。

 

さ、つきましたよお嬢様。交番です。

 

「交番だぁ」

「交番ですね……」

「うん、交番だけどどうした?」

「いや、そのなんか、あんまり交番って行く機会ないなぁって思って」

「まぁまぁ、二人は事件に関与しているんだから拒否権などない」

「言い方がやんわりしてそうでお堅い!?」

 

さ、早よ入った入った。

トレセン学園の制服は目立つから交番に入っているところが目撃されたら何言われるかわからん。

 

「うぃーす」

「あぁ坊ちゃん。お父様、いらっしゃってるよ」

「あざー」

「勝手知ったるって感じ?」

 

ナイスネイチャが首を傾げていた。

勝手知ったるのは俺がここと関わりがあるからじゃなくて、オマワリサンの誤解で何度か連れてこられてるからなんだが。

まぁとにかくだ。まずはおやっさんがいるであろう奥の部屋にガチャリと。

 

「……で、いい加減に吐いたらどうなんだ」

「知らねぇって! オレここ通りすがっただけなんだぞ!?」

「つってもねぇ。オマワリサンが君を連れてきてるんだよチョクセンバンチョーくん」

「あいつクビにしろ!!」

 

ドアを開けた先には、取り調べ現場が待っていました。

まだほっかほかの茶を見るに、拘束されてから時間がそこまで経っていない。

青ざめた顔でツッコミを入れるチョクセンバンチョーは急に開いたドア───つまり俺の方を見ると、パアッと顔を明るくさせた。普段の彼女らしくなくてギャップ萌え。

 

「アッ、先生! 先生じゃねぇか!! 頼むよ! 助けてくれ!」

「ふむ。トレセン学園の教師の方ですか。これはこれはご苦労様です」

「あぁ、毎度お世話になっております。それで、今回は如何いたしましたか───」

 

 

 

 

 

「───お父さん?」

 

 

 

 

 

「ぐああああああっ!?」

「毎度毎度このクソ親父は何回怒れば良いんだよぉ!」

「ごっ、ごめんじゃん! ただの警察ジョーク……」

「警察ジョークで不良しょっぴいて詰問するやつが居るかって!! 暇潰しも大概にしろ!!!!」

「ぐぎゃああああああ!? キマってる!! 我が息子、関節キマってるって!」

「キメてんだよ!!!!」

「あががががががっ!!!!」

 

流れるように寝技をかけ肩を引っ張っていると後から続くハリボテエレジーとナイスネイチャがもう一度目を丸くする。

職務怠慢な特殊部隊の隊長様は関節キメられて悲鳴をあげているが俺の知ったことでは無いので引き続き結構割と本気めで肩をくだこうと力を入れた。

 

「ちょっ、そこまでしろとは言ってないって!」

「いいんだ。これくらいがいいんだ。どうせまたシバかれるなら先にシバいといたほうが良いんだ」

「無になってる……」

「ギブ! ギブだって! 死っ、やばいこれ……」

 

そろそろヤバそうなので手を離すと、その場に蹲った親父が呻き声をあげる。

自分にも非があるのでなんともいえないらしい。

 

「チョクセンバンチョー、踏んでいいぞ」

「踏むゥ!?」

「警察は頭を下げなさすぎだからな。靴は脱いでSMやるみたいに踏め」

「な、なんでオレが……帰るぞ!?」

「まぁ、別に帰るならソレで良いけども」

 

父親と違って俺は不必要にウマ娘をらちったりしないのだ。

と、回復して起き上がった親父が、柔和な笑みを浮かべて俺を見た。

 

「まぁまぁ、今日はチョクセンバンチョーくんにも用事があって来たんだよ。だから、帰られると困るんだ」

 

座りたまえ、と親父が促す。

チョクセンバンチョーとハリボテエレジー、ナイスネイチャが椅子に座り俺はいつでも動けるようにナイスネイチャの隣に立っている。

で、なんなんだ一体。

視線で言葉を促すと、親父の笑みは途端に消え去った。部屋が急に冷えたような感覚に覆われ、七月に入るというのにプレッシャーで汗が出る。胃がいてぇ!

 

「それで、今回預かった件についてだけど」

「ハルウララのドーピングの件?」

「その通りだ。内容や情報は事前に受け取った」

 

俺が送った。

 

「ちょ、ちょっと待てよ。ドーピングってなんのことだ?」

「知らないのか?」

「親父。トレセンはこの件は重く捉えてるんだ。他には話さないでくれ」

 

チョクセンバンチョーが一度の情報量についていけずにぐるぐるしている。

ハリボテエレジーとナイスネイチャは何回かこの話をしたからかそれはもう知っているとばかりに次の言葉を待っている。

 

親父が出した一枚の紙。

なにやら手紙らしい。

……ん? あっ、もしやソレって。

 

「レースの招待状だ」

「トレーナーさん、あれって……」

「多分、横浜ステークスだな」

「ほうほう……え? なんで?」

 

恐る恐るといった表情でチョクセンバンチョーが封を切る。

そこには、ハルウララの代わりとして招待されるという旨が書かれていた。

……ハルウララの代わりかぁ。

 

「どうしてオレが?」

「幼少期の君の成績を判断してとのことらしい。他のウマ娘は都合が合わないそうだ」

 

……ちょっと待て。

その理由でチョクセンバンチョーに招待状が送られるのなら。

 

「なんで親父がこれを持ってたんだ?」

「あ、たしかに……」

「前任の専属トレーナーが、一度見てほしいと。それで一度、私が君を見ることになった」

「はぁ!? トレーナーライセンスも持ってないやつに任せられるかよ!」

 

チョクセンバンチョーが激昂する。あぁ見えてトレーナーには信頼を置いているんだろうか。

でも、その怒り方は無意味だ。だって、だってさ。

 

「私はP.P.U.のウマ娘を鍛えている。実績はあるぞ」

「……なる、ほどな」

 

空気が凍りつく。

とてもつまんない。

あぁ、本当にとてもつまらない。

 

「はい! 口出ししていいですか!!」

「どうぞ、我が息子」

「シリアスな雰囲気は性に合わないので簡単にまとめるたいと思います!!」

 

つまりはハルウララが出れないからチョクセンバンチョーに代役頼んで、それでチョクセンバンチョーのトレーナーが親父にサブトレーナーを依頼したってことだろ!? めんどくさいねんそういう駆け引きとかは! もっと単純に考えんかい!!

 

「はい! 以上が全てでございます! ナイスネイチャもハリボテエレジーも来る必要なかったね! 帰ろ!!

「え、あ、えっと……その、本題の事件の方がまだなんだが」

「もうその説明さんざんしたんだわぁ!?」

「えぇ……」

「い、一応偉い人なんですから落ち着きましょう、トレーナーさん」

 

サモン、ゴルシ!!

パチンと指を鳴らすと親父の後ろから芦毛の何かがぬっと現れる。

 

「暴れろ!」

「ゴルシちゃんまだ捕まりたく無いでゴルシ」

「いつものお前はどうした!?」

 

らしくない、らしくないぞ!!

 

「……なぁ」

「なんだ親父!」

「……でっかくなったなぁ」

 

…………。

まぁそりゃ日本男児ですから。

大和の國ですから。そりゃ成長もすらぁ。

 

「何年ぶりかな」

「さて。わからないね」

「たしか10年ぶりだぞ」

「そうか、10年……待て芦毛の君、なぜ知っている」

「ゴルシはそういうやつです。指を鳴らせばすぐに駆けつけるし大体は知ってる」

「なんでもは知らないわよ。知ってることだけ*1

「いやまず私たちが10年会っていないことを知っている方がおかしいのだが」

「諦めろ親父、ウマ娘はみんなこんなんだ」

「「「あの人(アイツ)と一緒にしないで」」」

 

まさに不沈艦である。

 

「それで、チョクセンバンチョーは横浜ステークスに出るで良いんだな?」

「……もうオレ、JWCの申請書書いたんだけどな」

「出て損はないぞ。なにせナイスネイチャがいる」

「……そうか。……しゃあねぇ、印を押してやる」

 

まぁ、とにかく。

チョクセンバンチョーは親父をサブトレーナーに就かせ、かつハルウララの枠を埋める形でチョクセンバンチョーが出る事になった。

もう、何が何だかわからん。帰って寝た方がいいと思う。

……あーあ、最初の頃に戻れないかなぁ。ピチピチトレーナーだったあの頃に。

 

「おう、なんならお前もサブトレーナーとしてこっちこい。拒否権は無いぞ」

「え?」

*1
羽川ゴルシ




そんなわけでトレーナーはハリボテエレジーの専属トレーナーとチョクセンバンチョーのサブトレーナーもする事になりましたまる。
だって! プロットと合わないんです!!
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