前話のレース準備を〜って所をジュニアメイクデビューから学園内での模擬レースに変更しました。ゲームだとジュニアメイクデビュー会場は学園内では無いようなのとストーリーでは学園内で模擬レースがあると思い出し研修生がわざわざ外の競馬場での準備を手伝うより学園内のレースの方が有りうるかと思ったからです。
それから二、三会話をしたら彼女はそろそろトレーナーの所に戻ると言って去っていった。自分もレースの準備に戻るとしよう。
準備も終わり模擬レースの時間が迫る。研修生はトレーナーと共に特別に見学を許された。今回のレースはまだトレーナーのついていないウマ娘のスカウトも兼ねているそうで研修生はトレーナーとしてこれから伸びるであろうウマ娘の見極め方、トレーナーとして選んでもらうための交渉術をそばで見て学ぶのが目的であるそうだ。殆どのウマ娘がまだトレーナーが付いていない中すでにトレーナーが付いていると思わしき発言をしていたジラフはこの世界では優秀、若しくはこれからをかなり期待されているのかもしれない。
レーンを外から眺めているとソイツは現れた。他のウマ娘と同じく体操服とゼッケンという極めてシンプルな格好をしているのにも関わらずその飛び抜けた身長のせいでかなり目立っている。所々黄色が交じる栗毛をなびかせゲートイン、集中しているのだろうか、それとも緊張しているのだろうか目を閉じ大きく呼吸をしているのが遠くからでも見て取れた。JWCでは登場する他の馬に負けず劣らずのユニークな走りをしていた彼女が此処でどんな走りを見せてくれるのかレースが始まる前から不思議な期待と高揚感が自らを襲う。
懐かしく感じる…この感覚は前世で友人につられて初めての競馬観戦に来た時のあの時の気持ちを思い出す。どの馬がどんな走りをするのか、誰が強くてどの騎手が上手いのか何も知らない。けど会場の熱気が、馬と騎手の闘争心が、当時の自分には全てが未知であったのにも関わらずこれから何かとんでもない事が起きる、そう確信させてくれたあの時と同じなのだ。その後競馬にのめり込み幾多のレースを観戦、手に汗握る試合は幾つもあった。
喉が枯れるまで声をあげたこともあった。
思わず涙してしまうこともあった。
あまりの展開に笑いながら馬券を破り捨て友とヤケ酒をしながら語り合う事もあった。
でも…それでも自身にとって一番のレースとは何も知らない中見た、初めて見たあのレースなのだ。未知への期待、目と前でこれから行われる出来事に少年のようにワクワクと胸を躍らせまだかまだかと身を乗り出し観戦した。人生で最も興奮した長くもそして一瞬にも感じる不思議な一時だった。
あの時とは違い会場は学園の中、立派ではあるが本物の競技場には劣る。演奏も無ければ観客もトレーナー等の一部の関係者のみ、走者に至っては8人のみだ。幸い実況は学園に実況者を目指す人向けのコースがあったのでプロではないが付くらしい。
あの時とは何もかもが劣る。でも胸に湧くこの期待感は負けてない。
とんでもない世界から飛び出した異物、分かるのは得意とする脚質が差しであるということのみ。この世界には騎手もおらず居たとて走行中の競走馬の背を走り抜けるような奴だ、あんなクレイジーな奴を判断材料には使えまい。
さぁレースが始まる
〜実況〜
これからを背負う未来の英雄が今その1歩目を今日この場で踏み出します
本日の結果に涙するものもいるでしょう
挫折し高い壁にぶつかるかもしれません
つまづき次の1歩が遠のくのかもしれません
たがそれらを跳ね除け奮起するものだけが遥か高い頂きに手が届くのです
憧れのセンターへ立つ
今その為の第1歩をこの場で我々は目にする事となるでしょう
さぁウマ娘トレーニングセンター学園模擬レース2000m始まります
注目はなんと言ってもこの娘
遥か海の向こうイギリスからやって来たジラフ
その大きな体でどんな走りを見せてくれるのか
出だしは様子を見ているのか後方からスタート
先頭集団快調に飛ばしていく
順位さほど変わりなく落ち着いたままレースが展開していく
さて残り1000m半分を切った
ジラフ大人しいこのまま実力を発揮出来ずに終わるのか
先頭集団との差が縮まりません
おっと此処でジラフ大きく外に出た
勝負にでるのか
長い脚を大きく動かし前に前にと進むッ
頭を縦に降り始めた
ジラフ来たっ 来たっ 来たッ
頭と腕を大きく振り加速していく
すごい振りッ! すごい振りッ!
残り僅か先頭と並ぶ 並ぶ
このまま前に出れるのか
おおっと此処でジラフ大きく振っていた頭を体を地面と並行になるまでで倒した
すごい前傾だッ倒れないのか
倒れません 抜け出した 完全に抜け出しました
後続との差開いていく
その差1馬身 2馬身
これは決まりか 誰も追いつけない
このまま来るのかジラフ!ジラフ!
先頭そのままジラフ ジラーフ!!
これは今後もこのウマ娘から目が離せません!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「次のレースは30分後に開始します」
そのアナウンスと共に思わず大きく息を吐く。凄かった。語彙力のない自身が恥ずかしいが素直に思った事だ。何故あんなに頭を振って加速するのか、あんなデタラメなフォームでスピードが出るとかどんなに考えても理解出来そうには無い。確かにJWCでも首をブンブンと振っていたが……ウマ娘とはそういうモノだと納得する他ないのだろうか。
最後の超前傾走行も良かった。アレも恐らく向こうでの走りが元となっているのだろうがこの世界でやるとなると首を前に倒すだけでは出来ない。他のウマ娘でも前傾走行が得意な者がいるが190cmを超えるジラフがそれをするならば柔軟性や体幹だけではなくその大きな体を支える為の筋肉、体力が必要だ。ゲームと違いステータスなど確認は出来ないが恐らく殆どの能力がバランス良く高水準でまとまっているのだろう。
仮にも…設定だけだったとしてもだG1どころではなく無く賞金が10億のWORLDCUPを制しただけはある。
無敗の三冠馬で世界レコードすらもつギンシャリボーイですら下したのだ。
いやほんとにこのウマ娘を抑えられる奴はいるのだろうか…幸いというか辛うじてというかこの学園には無敗の三冠馬である会長がいるがソレですら難しいのだろうなと感じる。
ホントこの先の日本競馬はどうなってしまうんだろうか…
「続きまして第2レース」
「1番ハリウッドリムジン、伸びのある走りが特徴のウマ娘ですね。後半に向けて伸びは恐ろしいものがありますよ。」
「2番ピンクフェロモン場を支配する事にたけた娘ですね。時に大胆な作戦に出る事があるのでこの娘も目が離せません。」
「3番…」
いやほんとにどうなるんだ…
という訳でジラフがウマ娘にいたらというifを外から見たら?というテーマの短編でした。プロット無いし、初投稿作品なのもあって大分粗があるしお恥ずかしい出来なのですがJWCを知る方々に少しでも読んでいただけたのなら嬉しいです。
もうすぐゴルシウィークですね。彼女が何をやってくれるか非常に楽しみです。次なるイベントへむけ因子ガチャ頑張りましょう。因みに私はまだ星3因子はキングヘイローで賢さの1つだけなので中長距離の娘で欲しいと思い汎用性の高そうなゴルシやクリークで走ってますが気分屋だったり綻びだったりで安定しません。皆さんは育成のしやすさか固有の強さか因子ガチャは何を優先してますか?
因みにサブタイトルはわかる人にはわかるでしょうが特に意味は無いです