英雄王(偽)異世界で斯く戦えり   作:ス○ラァァァァァ

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友人A「ゴールデンウィークのお仕事お疲れさん」
作者「   」
友人A「いや本当、移動時間やらを含め一日最長
1⚫時間も」
作者「 休んでもいe」
友人A「だがソレとコレは別だ。さっさと書け」
作者「」
友人A「愉ンンッ、楽しみにしてる奴もいるんだから
例えば俺とか。
だから書け、はよ書け」
作者「(真っ白になっている。燃え尽きてしまったようだ)」



英雄王(偽)と銀座の英雄2

───ギルガメッシュside

伊丹の前からまるでサーヴァントが霊体化するかのように消えて自宅へと戻った

「ふぅ」

これで一息つける

そう思ったせいか口からは溜息が出た

後の面倒ごとをある程度回避するため様々な芝居を打った。最も大きいのが自分がサーヴァントだと思わせた事だろう

サーヴァントだと思わせておけば有象無象の雑種共がどのような事をしてくるか想像しやすい

─例えばサーヴァントを倒そうとした場合

これが最も分かりやすい

手っ取り早いのがマスターの抹消だ。それに加えこの方法だとサーヴァントと戦わずに済む

サーヴァントというのはマスターからの魔力供給で存在を保っている

故にマスターが倒れるというのは(イコール)でサーヴァントの消滅を意味できる(『単独行動』というスキルを持つアーチャークラスはしばらくは存在を保てるだろうが)

─尤も、伊丹を殺させはせんが

何せあの男には色々世話になった。それに我自身が奴を気に入っている

 

 

 

 

「さて、これからどうなるか」

─異世界への行き来が可能になったこの世界

  向かうは破滅かはたまた繁栄か

 

そんな先の事を考える

そして自分のこれからも

 

 

『王』として国を治めていた時には千里眼(未来視)を多用し未来を見ていた故にあらゆる出来事に対して既視感がすさまじかった

─だがこの世界は違う。もう我は『英雄王ギルガメッシュ』として振る舞わなくていいのだ。

後のことーすなわち『ギルガメッシュ』の物語が後世に与える影響、『Fate/Zero』に喚ばれる事などを

千里眼で未来を見なくてもいい、冷静沈着でなくていい。何故なら完璧な『王』として君臨しなくていいから

─これで千里眼を使った時の頭痛を、使ったせいの既視感を無くすことができる

─本当の感情を出し続ける事が出来る

─この世界では前世でも『英雄王ギルガメッシュ』として振る舞っていた時にも出来(存在し)なかった未知(異世界)を心ゆくまで堪能出来る

─何より自由に生きられる、生を謳歌できる!

『異世界に行ける』この事実と先の戦闘が相まって今まで燻っていた感情も爆発した。だが

「(著しいキャラ崩壊はせぬ。

『英雄王ギルガメッシュ』として振る舞っていた時間があまりに長い。半ば癖になっているし、何より我自身が嫌だ)」

そんな事を思いながらベッド(宝具)に横になる

まだ陽は沈んでないがたまにはこういうのもいいだろう

それが眠る前、最後に考えた事だった

 

『銀座事件』と呼ばれた一日はこうして終わった

 

 

 

 

 

 

─朝八時

 

「っ!?おっ、おはようございます!ギルガメッシュ王」

インターフォンを押そうとしたタイミングでドアを開けて顔を合わせてやった

我の能力をもってすれば事前に察知する事など容易

─フッ愉悦

そんな事を考えながら返事をする

「おはよう、だ伊丹よ。所で何故ここまで来た?貴様の事だ朝の挨拶をしに態々来た訳ではあるまい?」

そう、訪ねてきたのは『伊丹耀司』

我の『マスター』と思われているであろう友人だ

「皮肉げに言わないで下さい」

疲れとも呆れとも見て取れる表情でそう言ってきた

おそらくは我の事で散々質問攻めにあったのだろう

「話したい事があるだろうがしばし待て。何、時間はかけぬ。」

「あっはい」

返事を聞かずドアを閉め部屋へ行く

時間をかけぬと言った手前急いで用意する

 

「待たせたな、では行くとしよう」

ドアを開けそう告げる

「えっ、いや行くって何処へ?」

当然返ってきたのは問いかけの言葉だった

「貴様の上が用意した場所だ」

「!まさかお見通しとは」

伊丹は頭の後ろに手を当てて苦笑いしている

当然だ、何せ話す前に此方から言ってやったのだから

その様子に軽く愉悦する

「この我を誰と心得る?」

「『英雄王ギルガメッシュ』です」

「しかり。と言っても貴様の思うソレ(ゲーム・アニメの英雄王)とは違うだろうがな」

「えっ、それってどういう?」

─意味深に言って興味を引く

「その話はここではせん。疾く案内せよ」

 当然この場で話す気は無い

「はぁ分かりました。じゃあ移動します、移動手段は此方で用意した車を使います」

伊丹はそう言い移動を始める

 

 

 

着いた場所は都内でも有名な高級ホテルだった

「用意した場所とはここか?」

「はい、ここがギルガメッシュ王に滞在してもらう予定のホテルです。用意できる最高級のホテルとは言ってましたが、お気に召すかは…」

質問に対しやや他人行儀で答えてきた

距離感が分からないのだろう、それは我─英雄王ギルガメッシュ─に対する畏敬やわずかな畏怖などの念のせいか

まぁ時間が経てば解決するだろう

「人がほとんどいないのはあの野蛮な侵略者共のせいか?」

ホテルの中を移動しながら話しかける

我以外には伊丹と先導の為のホテルマン、二人いるがこのホテルマン、我の事を知っているのかそれともよからぬ事を吹き込まれたか、顔色が悪い。それもかなり。なのでホテルマンに話しかけるのはナシ、必然的に伊丹に話しかける事に

「はい。例の事件、世間一般では『銀座事件』と呼ばれているあの事件で宿泊客が軒並みいなくなったらしいです。

なので宿泊客は私達だけという貸し切りに近い状態になってます」

「ほう?『私達』とな?」

「はははっ、ええそうです。“私達”です」

そう答えた伊丹の顔は苦虫をかみつぶしたようだった

隠そうとしているのがわかるが隠しきれてない

我の監視・連絡役等を上司に押しつけられたか、哀れな

まぁこうなっているのは『我のマスターになった』と思われている事が大きな原因だろうが

 

そうして会話していると部屋に着いた

因みにホテルマンは話の邪魔をしないようにと無言で場を離れている。近くにはいるようだが

我としてはその対応がありがたい。狙ってやったとするならば中々侮れないホテルマンだ

 

「ここが我の部屋でいいのだな?」

「はい。ここで大丈夫ですか?」

「問題ない。それよりもその余所余所しい言動は止せ

一緒にゲームをした仲であろう?」

ここでネタバレ

ギルガメッシュさん=『英雄王ギルガメッシュ』という

まぁ尤も

「え~と、つまり」

伊丹は半ば気付いていたのだろう

だがもし違かったら大変な事になる

それこそアニメ・ゲームで描かれている『ギルガメッシュ』なら『無礼な!』とか言って『王の財宝』使ってくるだろうし

「『察しが悪い』と言うのは酷であろうな

故に我自ら告げてやろう。我は貴様が『ギルガメッシュさん』と呼び一緒にゲームをした者である」

「やっぱり、そうだったんですね」

「やはり気付いていたか」

「まぁ、確信は無かったですけど」

─あぁ緊張したぁ

そう言って大きく息を吐いている

一般人であったとはいえ前世の我だったら伊丹の様な状況になれば無様を曝していた事だろう、この程度で済むとは…

─少し悪戯するか?

嫉妬心からかそんな事を思った

 

 

付き合いの長い(約一ヶ月間)ギルガメッシュ王なら大丈夫と思ったのだろう

深呼吸をかれこれ三分ほどしている

─中々に図太いな

そう考えていたら話しかけてきた

「あの、聞きたいことが」

「及第点と言っておこう」

伊丹の話を遮る形で答える

聞きたい質問の答えだったのだろう。顔が引きつっている

「あの、俺まだ最後まで言ってないんですけど…」

「なに、予測しただけよ。貴様が『今最も聞きたいことは何か』と。貴様の質問は最後の騎兵の事であろう?試すために意見を求めたのかと」

「はい。その通りです」

─どうにも気になっちゃいまして

少し間を開けて伊丹はそう答えた

心の中では「さすが英雄王」とか思っているんだろう

そんな表情をしている。まぁ他にも大きな感情がいくつかあるせいで複雑な表情だが

次いで大きいのは『(俺の知る、つまりアニメ・ゲームで描かれているギルガメッシュそのものなのか?)』といった疑問か?まぁ先程お預けしてたしな、向こうから言いにくいなら此方から言ってやろう

「他にも聞きたいことがあるのだろう?

この際だ、どんどん聞いてこい。

ちなみにお預けしていた疑問『我が貴様の思うソレ(ゲーム・アニメの英雄王)とは違う』とはどういう事か、コレについては簡単だ」

()()()()()()()()()()()()()こうも気安く話を、ましてやマスターに貴様を選ぶなどすまい?

「確かに。すっごい説得力をもった答え」

「であろう?」

余程納得がいったのかしきりに頷いている

表情、顔の動きその全てが全力で『すっげー納得した』と言わんばかり

 

 

 

「まだ聞きたい事があるだろう?まとめて申せ

全てとは言わんが答えてやる」

「(確かにゲームやアニメで描かれる『ギルガメッシュ』とは違うな、でなかったらこんな風に会話しないだろうし)

では言葉に甘えて質問を

一つ、どうやって現界したか

二つ、一ヶ月間どうやって現界し続けたか

三つ、目的は何か

四つ、受肉しているのか

五つ、聖杯はあるのか付随して聖杯戦争は起こりえるのか

今思いつくのはこれくらいです」

「(聞きたいこと全てではないがまさかここまでの数を聞いてくるとは…それに『受肉したか』と具体的に聞いてくるか…中々に図太く抜け目ない奴よ)」

─何せ『受肉』していた場合現界し続ける為に必要不可欠な『マスター(伊丹耀司)』が要らない可能性が出てくるのだから

「明確に答えられるモノから言っていこう

まずは『どうやって現界し続けたか』コレについては簡単だ。『王の財宝』の中には魔力供給ができるモノ(宝具)もある、それで現界し続ける事ができたのだ。尤も少しばかり使うのに難儀するが。

次いで『目的』、そうさな、強いて言うなら娯楽だ。

ゲーム・アニメ・漫画・小説とこの時代には娯楽が豊富だ。それらを愉しむ事が『目的』と言っていいだろう

次は『受肉』コレについてはつい先日、貴様の前から消えた後に『受肉』した

最後に『聖杯(関連)』。この質問には賞品である『聖杯』が無いから『聖杯戦争』はまず間違いなく起きん。と答えておこう」

「どうやって現界したのかについては…」

「明確に答えられる問いに答えていくと言ったであろう。

その『現界』については我もよく知らんとしか答えられないからな」

「知らないって…」

「そんな目で見るな、仕方なかろう。『魔獣戦線』が終結した折一息ついたと思えばこの世界にいたのだ……

『玉座で仮眠し、目覚めたら冥界だった』時よりもビックリしたわ」

伊丹の呆れたような目に前世の一般人だった時の精神が揺さぶられつい(うっかり)いらん事まで語ってしまった

「(色々聞きたいことができたけど薮蛇だよなぁ

それに何気なく『受肉した』なんて言ってるし…って事はやっぱりそういう事?)

『聖杯(関連)』の質問に対して『賞品である『聖杯』が無い』とは言ってましたけど…それって『賞品じゃ無い聖杯』はあるって事ですか?」

「ほう?今日の貴様は特段冴えているな?」

そう言って我は『聖杯』を『王の財宝』から出した

 

 




作者情報
・Fate、ゲートはほとんどアニメ知識のみ
・Fate/Grand Orderは異聞帯No.3までしかやってない
・現在Fate/Grand Orderログイン勢
・今現在燃え尽きている



作者「このままだとキャラ増える、どう会話する?
どう扱えば……ウゴゴゴ」
  そんな訳で次回の投稿も未定

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