ウルトラマンオタクと怪獣使いの居候   作:ボルメテウスさん

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重ねる面影

「はぁ、これから、どうなるのか」

 

そう言いながら、俺は部屋の中でウルトラマンジードを見ていた。

 

それは、隣で一緒に見ているムジナも一緒だった。

 

「ムジナが、こんなにウルトラマンを見るとは」

 

「ベリアル融合獣が実際に出たから、興味が出たから」

 

そう言いながら、ムジナはスカルゴモラが暴れているシーンを睨みながら言う。

 

「陸、ベリアル融合獣ってのは、一応は変身者がいるんだよね」

 

「まぁ、劇中設定だとな」

 

だが、今回出てきたのはダークネスファイブだった。

 

ウルトラマン本編でもマルチバースについては語られていたので、こうして見ているウルトラマンジード自体も、こことは別の平行世界で実際に起きた出来事かもしれない。

 

そして、考えてみれば、劇中ではベリアルに忠誠を誓っていたはずのダークネスファイブの存在が消えていた。

 

それは、未だに謎が多いがもしかして

 

「実験の為に?」

 

俺はそのまま言うが

 

「実験って、何のこと」

 

ムジナはそのまま俺へと詰め寄る。

 

「えっ、どっどうしたの」

 

「さっき、陸が呟いた言葉。

実験って、どういう事」

 

そう言いながら、ムジナは俺に詰め寄ってくる。

 

「いや、なんていうか。

もしかしたら、ベリアル融合獣のような奴を生み出す宇宙人がここに来ていたりしてるかなぁなんて」

 

「・・・」

 

そう俺は、どう答えたら良いのか分からず、呟く。

 

その言葉に対して、ムジナはそのまま何も言わず、俺を抱き締める。

 

「むっムジナ!?」

 

「宇宙人だろうとなんだろうと関係ない。

余所から来た奴らに、陸は奪わせない」

 

「ちょっ」

 

そのままムジナは人間が出せる力を遙かに超えて、俺を抱き締める。

 

締め付けられ、俺は苦しみ出すと

 

「っ、ごめん」

 

それに気づいたムジナはそのまま離れる。

 

「ははっ、大丈夫だよ。

それにムジナもそんなに心配しなくても大丈夫だから」

 

「そうだね。

大丈夫、陸は死なないから」

 

そう俺は必死に笑っていると、ムジナは真っ直ぐと俺を見つめながら

 

「私が守るから」

 

「むっムジナさん」

 

その言葉と共に、俺に近づくムジナ。

 

「あの、俺、明日も仕事があるけど」

 

「だったら、早くやろう」

 

そう、俺の言葉を聞くと、既にムジナは止まるつもりはなく、そのまま俺は彼女に押し倒され、0時頃まで行う事になった。

 

そして、翌日

 

「えっと、それで、そのこの人がウルトラマンジードなんですか」

 

「おぉ、俺のバイト先の先輩でもある朝倉陸だ」

 

俺はガウマさんに呼ばれて、そのまま紹介された。

 

聞けば、残りのダイナゼノンのパーツを持っている二人らしく、麻中蓬君と南夢芽さんらしい。

 

「んっ、南?」

 

「どうかしました?」

 

「いや、なんでもない、気のせいだと思う」

 

どこか聞いた事がある名前だと思ったが、俺はそのまま頭を傾げる。

 

「んっ、もしかして知り合いか?」

 

「いや、知り合いじゃないと思うけど、なんだろう、どっかで聞いた事があるような?」

 

「えっと、もしかして、陸さんって、フジヨキ台高校出身ですか」

 

「えっ、よく分かったな」

 

卒業して、両親は引っ越していったが、俺はこっちで大学を通う事もあって、アパートへと引っ越した。

 

元々は実家暮らしだったが、せっかくこちらの大学に通っていたので、一番安かったアパートに引っ越したが

 

「あの、南香乃さんって、知りませんかっ」

 

「南香乃?

それって」

 

同時に俺は思い出したのは。

 

「っ」

 

だが、それを思い浮かぶと共に、後ろから爆音が聞こえた。

 

その方向を見る。

 

「あれはベリアル融合獣っ」

 

「こんな時にっ」

 

俺はそのままジードライザーを取り出す。

 

「えぇ、そんな便利な機能なの!」

 

「まぁ、そこは気にしない」

 

それと共に彼女を見ると共に脳裏に思い出すのは、あの後輩の姿だった。

 

「融合!」

 

それと共に俺はウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオンのカプセルを起動させる。

 

「アイゴー!」

 

続いてウルトラマンメビウスのカプセルも起動させ、そのままスキャナーに装填する。

 

「ヒアウィーゴー!繋ぐぜ、絆!!」

 

ジードライザーに二つのカプセルを読み込ませ、そのまま自身の胸元にライザーを構える。

 

【フュージョンライズ!

ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン!ウルトラマンメビウス!

ウルトラマンジード!ブレイブチャレンジャー!】

 

その音声が鳴り響くと同時に俺はウルトラマンジードへと変身すると、同時に怪獣の元へと飛んだ。

 

「本当にウルトラマンに変身した」

 

「おい、俺達も行くぞ!!」

 

「あっはい!」

 

同時に後ろから聞こえてきた声と共にダイナゼノンが出てきた事に気づく。

 

『やっと来たぜ』

 

そう言いながら、先程まで暴れていたベリアル融合獣は俺を見つめると共にこちらを見つめる。

 

『お前もダークネスファイブなのか』

 

『そう、俺は氷結のグロッケン!

そして、この姿はアイスファイアエヴォ!!』

 

『なるほど、確かに厄介だ』

 

僅かに見ただけでも分かりやすい特徴としては、怪獣らしい2足歩行型だが、身体の各部に、何よりも特徴的なのが、両手の巨大な鋏。

 

そして、名前から想像するに

 

『ラゴラスエヴォとレイキュバス』

 

炎と氷を使い分ける強力な怪獣として有名で、ウルトラマンを追い詰めた事のある怪獣だ。

 

だとすれば油断はできない。

 

『さぁ行くぜ!』

 

その言葉と共にグロッケンは口から次々と氷の弾丸を放っていく。

 

氷の息での攻撃を思っていた俺は驚きを隠せなかったが、俺はすぐに腕で振り払うように弾丸を叩き落とす。

 

『ぐっ』

 

腕に痛みが走るが、あのまま氷の弾丸が町に降り注げば、それこそ、町の被害は大きい、

 

咄嗟に行った行動だったが、俺はすぐにメビウスブレスに光を集め、腕を光で包み込み、すぐに氷の弾丸を振り払う。

 

『まだまだぁ』

 

『てめぇの好きにはさせねぇよ!!』

 

その雄叫びと共に俺を通り過ぎたのは無数のミサイルだった。

 

振り返れば、そこには合体したダイナゼノンが脚からミサイルを放っている姿だった。

 

『さぁ行きますよ』

 

『あぁ!』

 

『えっと、こっちの声って、伝わっているのかな?』

 

『向こうの声は分からないけど』

 

どうやら、こちらは声が分かるが、向こうにはウルトラマン特有の声に変換されているようだ。

 

それでも、今は頼もしい。

 

『ちっ、邪魔なロボットだなぁ!

今度は火炙りにしてやる!!』

 

そう言うと、グロッケンはそのまま放たれたのは炎の息だった。

 

すぐに俺はメビウスブレスで作り出した光の壁で、その攻撃を受け止める。

 

『陸さん!!』

 

『行け!!』

 

俺の方から声は届かないとしても、ダイナゼノンは

 

『なんとかビーム』『あぁペネトレーターガン』

 

そう、南さんが言った言葉をガウマさんが訂正した後、両肩に備えられたキャノン砲から光線を放つ。

 

『ぐわぁ』

 

『今だぁ!!』

 

『ダイナセイバー!』

 

同時に俺はメビウスブレスからメビュームブレードを、ダイナゼノンも手のひらにある赤いパーツから緑色の光の刃を展開し、同時にグロッケンへと向かう。

 

『てめぇら、やってくれたなぁ!!』

 

それと共にグロッケンは接近した俺達に対して、腕にある鋏で反撃する。

 

元々レイキュバスの鋏という事もあって、俺のメビュームブレードも、ダイナゼノンのダイナセイバーも傷付けられない。

 

『これでも喰らえぇ!!』

 

『一体っ何をっ』

 

そう思っていると、奴が氷の息を吐いた次の瞬間、ダイナゼノンの一部が爆発した。

 

『なっ』

 

『喰らえ!!』

 

『うわぁ!!』

 

その爆発に動揺している間にグラッケンが俺達を吹き飛ばした。

 

『今っ何が起きやがったっ』

 

そうガウマさんが叫んでいたが、見ればダイナゼノンの爆発した部分を見る。

 

『爆発?

そんな能力、ラゴラスエヴォとレイキュバスも『水蒸気爆発』えっ?』

 

そう疑問に思っていると暦さんが何かに気づいたように呟く。

 

『どっかで聞いた事がある。

確か、ドロドロに熔けた金属のような高温の物質と水などのような低温の物質に当たったら爆発するって』

 

『まさか、ダイナゼノンの溶けたパーツを狙って』

 

だとすれば、下手にダイナゼノンを近づけさせたら、危険だ。

 

『だったら、試すしかないな』

 

俺はそう言い、二つのカプセルを取り出す。

 

『融合!』

 

一つ目のカプセルは超古代から蘇った巨人であり、平成でウルトラマンを蘇らせた存在でもあるウルトラマンティガ。

 

「アイゴー!」

 

続いて起動させたのは、ウルトラマンダイナミラクルタイプとウルトラマンコスモスルナモードの二つの能力を備えた超能力戦士ルナミラクルゼロ。

 

その二つのカプセルを装填し

 

「ヒアウィーゴー!繋ぐぜ、絆!!」

 

ジードライザーに二つのカプセルを読み込ませ、そのまま自身の胸元にライザーを構える。

 

「挑むぜ、神秘!」

 

【フュージョンライズ!

ウルトラマンティガ!ウルトラマンゼロルナミラクルゼロ!

ウルトラマンジード!ムゲングロッサー!!】

 

その言葉と共に俺の身体は紫と青を中心にした身体へと代わり、頭部はゼロスラッガーの意匠がある。右胸部はティガのアーマー状で左腕から左胸部は機械化されている。

 

『姿が変わった所で』

 

その言葉と共にグロッケンは、俺に向けて炎の息を吐いて、襲い掛かる。

 

だが、この姿になった俺ならばと思い、俺はその炎の息に向けて手を翳す。

 

それと共に炎の息は俺の手の中に集め、そのままグロッケンに向けて跳ね返した。

 

『ぐわぁっ』

 

『やっぱり、この姿は』

 

先程のルナミラクルゼロはウルトラマンゼロがコスモスのルナモードとダイナのミラクルタイプの力が使える姿だ。

 

だからこそ、ダイナのレボリウムウェーブが使えると思い、試してみたら、上手くいった。

 

『舐めるなよっ小僧!』

 

そう言いグロッケンは鋏を大きく開きながら、襲い掛かる。

 

俺はすぐに両手を構えると、頭にあったゼロスラッガーだと思われる武器が宙を舞いながら、その手に収まると、そこにはスパークレンスにゼロツインソードをつけたような武器があった。

 

『これはっ、よく分からないが』

 

そう言い、俺はそのまま手に持った武器を構え、襲い掛かるグロッケンと対抗する。

 

先程まで圧倒的な攻撃力を誇っていた奴の鋏だが、手に持った剣の切れ味は鋭く、身体がこれまで以上に身軽になった事もあり、攻撃をそのまま受け流す。

 

『ぐっ』

 

『これで一気にとどめだ!』

 

その言葉と共に剣に自身のエネルギーを込め、そのまま宙に浮かばせる。

 

『ツインソード斬!』

 

その言葉と共に剣は無数に分裂し、そのままグロッケンに向けて放つ。

 

グロッケンはそのまま攻撃を受けていき、最後に俺は手元に戻った剣をそのまま振り上げ、とどめを刺した。

 

『倒せたの』

 

『いや、まだだ』

 

俺はそう言いながら、周りを見る。

 

だが、やはりグロッケンの姿はなかった。

 

それでも、なんとか今回の戦いは終わらせる事ができた。

 

『それにしても、あれからもう5年になるのか』

 

そう言いながら、俺の脳裏に思い浮かべた彼女。

 

そして、ムジナ。

 

「なんで、重ねるんだろうな」

 

俺はそう言いながら、拳を強く握り締める。

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