興味がある方は感想など、お願いします。
「ムジナっ、あの、そろそろ寝相どうにかなりませんかっ!?」
俺はその日の朝食時、ムジナに向けて呆れたように質問する。
目の前にいる居候であるムジナは俺と同じ部屋で寝ている。
普通、男女が一緒に寝ている事に関しては、だいたいの人は少し戸惑うはずだが、ムジナさんは、それが一切ない。
俺と同じ部屋で寝ている事になんの抵抗もなく、服を買いに行った時にも、安かったという理由でTシャツなど、部屋で着る服を決めていた。
出掛ける時には下が結構気になり、結構中二臭い白い制服を着て、出掛けている。
それはまだ良い。
だけど
「何が問題があった?」
「いや、俺の布団の上で寝ているのを」
ムジナは寝相が悪いのか、よくベットの上から落ちて、俺を抱き枕代わりにして寝る事が多い。
薄いTシャツという事もあり、目が覚めると、柔らかな胸の感触が直接覆われるのはさすがに心臓が悪い。
「一ヶ月も続けているのに、今更?」
「その一ヶ月間、直せなかったのも問題ですが」
それは何も今回が初めてな訳ではない。
一ヶ月間、俺が夜勤などで家にいない時以外で、寝ている時は絶対に寝転がって、俺を抱き枕にしている。
「それって、迷惑?」
「いや、迷惑なのは、迷惑ですが」
さすがに目が覚めると、心臓に悪いのは正直な話だけど
「でも、寝ている時、結構嬉しそうだったけど」
ムジナはそう言いながら、特に気にした様子もなく、首を傾げながら呟く。
「へっ!?」
その一言に俺は戸惑う。
「私が先に目を醒めた時、結構気持ちよさそうに寝ていたけど」
「そっそれは、その、なんというか」
確かに心臓に悪いのも本当だけど、正直に言うと、ムジナに抱き締められた時、結構嬉しかったりする。
バイト代のほとんどをウルトラマンのBlu-rayに当てている為、他の娯楽には一切手を出しておらず、それは性欲でも同じ。
だからこそ、ムジナと住み始めて、それが少し困った事でもある。
「とっとにかく、その、なんというか」
俺はどう答えようと必死に考えていると、ムジナはテレビの方を見ていた。
「んっ、これって」
そこに映し出されていたのは、以前現れた怪獣同士の戦いだった。
それも、以前戦ったロボを思わせる怪獣と、今度は別の怪獣の戦いだった。
「ダイナゼノンって、なんだと思う?」
「ダイナゼノン?
何それ」
「赤いカニカマみたいな奴」
「いや、どっちかと言うと、ドラゴンでしょ。
それにしても、ダイナゼノン、ウルトラマンダイナとウルトラマンゼノンが合体した感じの名前だな」
その名前を聞いて思い浮かべたのは、ウルトラマンダイナとウルトラマンゼノンだった。
「ダイナは分かるけど、ゼノンって?」
そして、それを聞いたムジナは案の定、ゼノンの方は知らなかったのか、思わず首を傾げる。
「マックスに出てきたウルトラマン。
まぁ出番は結構少ないけど、それでダイナゼノンだっけ?
怪獣なのかな、どっちか言うと、ロボットに近くない」
「ロボット?」
「あぁ、メカゴモラとか。
でも、あの感じはどっちかと言うとサイバーゴモラかな?
怪獣のデータを元に作り出された感じで」
「ふぅん、じゃあ、怪獣じゃないんだ」
「まぁ、そうかもしれないね」
それを考えると、こういう特撮のお決まりとしては、怪獣は何かの目的で生み出されて、それに対抗する為に作られたロボット怪獣が、そのダイナゼノンか?
「それにしても、なんでダイナゼノンの名前知っているんだ?」
「なんか、言っていた気がするけど」
そう言いながら、ムジナは特に気にした様子もなく呟きながら、既に白い制服に着替えていた。
「あれ、今日は出掛けるの?」
「うん、少し用事で」
そう言いながら、出掛ける準備を終えたムジナはそのまま玄関前に向かっていた。
「どこまで?」
「千葉」
「あぁ、千葉か」
そう俺は呑気に茶を飲んでいたが
「千葉っ!?」
思わず振り返るが、既に出掛けていた。
「ムジナって、結構アグレッシブなんだなぁ。
まぁとにかく、俺もバイトの準備しないと」
そう言いながら、俺も準備していた。
「そういえば、バイト先に変な人が入ったな。
確か名前は、ガウマさんだっけ?
まぁ、ムジナも似たような感じか」