ハイスクールD×D 赤龍帝を宿し転生者   作:END

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あまりに執筆が進んで、早くあげる事ができました。


白崎香織

「は〜楽しみだなぁ。はやく放課後になればいいのに」

 

あまりの楽しみさに、ついセリフが溢れる。私は学校に来て早々放課後の事しか考えていなかった。

 

私の名前は白崎香織。駒王学園に通い、今年で17歳になる高校2年生。

 

特技はお料理で同年代なら誰にも負けない自信があるし、太陽くんの朝ご飯も毎日私がつくっている。今日の作り置きしてた朝ごはん、もう食べてくれたかなぁ……。私は太陽くんが美味しそうに食べてくれる姿を想像して顔がニヤけてしまう。

 

 

「おやおや〜、朝から幸せそうな顔してどうしたの?」

 

「藍華ちゃん。おはよう!」

 

 

私が太陽くんのことを考えているとクラスメイトで私の友人である桐生藍華ちゃんが声をかけてくれた。

 

三つ編みに眼鏡をかけていかにも真面目そうな格好をしている彼女は実はとっても大人な人で私に色々な事を教えてくれる。

 

男の人はどんな事が好きで、どこを攻めたら興奮するのかとか……エッチな内容に最初は戸惑っていたけれど今ではとても勉強になる。

 

そんな彼女は私の席の前の椅子に座り、たわいもない会話を始めることにした。

 

 

「もしかして、例の彼氏と何かあったの? いや、楽しみにしているのを見るにこれから何かあるのかしら?」

 

「あ、分かるっ? ふふふ〜えっとね〜。実は今日帰ったらその人とエッチできるの! だからとっても楽しみなんだ〜」

 

「そ、そう。取り敢えず声のボリュームを下げようか。みんなこっち見てるし」

 

「? 分かった」

 

藍華ちゃんは少し恥ずかしそうにしながら私の口に人差し指を置き静かにさせる。周りを見渡せば男子は血涙を流して嘆いていて、女子は顔を赤らめていた。そこで私はようやく自分が恥ずかしい事を言っているのに気づいた。

 

「ご、ごめん藍華ちゃん。すごく嬉しくて声が大きくなっちゃって……」

 

「いいわよ。でもこれからは気をつけなさい。あんたはただでさえブレーキのない突撃少女なんだから」

 

「うん。そうする……」

 

 

私は反省しながらも、話を戻すことにした。

 

 

「まあそんなわけで、今日はすぐに帰って楽しく過ごせるから、今から楽しみなんだよね」

 

「良かったじゃない。それにしてもアンタの彼氏も幸せ者よね〜。ウチの学校で『女神』って呼ばれる程の超絶美少女とイチャイチャできるんだから。確か20歳で経営者やってる人なんでしょ?」

 

「うん。最近新しい事業に手を出したらしいよ」

 

 

太陽くんは裏では転生者と戦う戦闘組織のリーダーだけど、表の顔としてホテルやバーの運営をしている。年収は聞いた事ないので分からないが、所有しているビルの数は二桁を越えていたのですごいお金持ちだと思う。

 

気がつくと、周りの男子は「金かっ! やっぱり金なのか!」「俺も今から起業して美少女をゲットするぞ!」「やめとけ。すぐに潰れるわ」と騒いでいる。一体どうしたのだろうか?

 

藍華ちゃんの方はその話を聞いて深く頷いていた。

 

 

「うんうん、経済力は大事よね。私もそんな男と付き合いたいわ〜。あ、私も香織の彼氏にアタックしちゃおうかしら」

 

「……………藍華ちゃん?」

 

「ひっ!?」

 

 

私は思わず低い声で藍華ちゃんを呼んでいた。

 

 

「いくら藍華ちゃんでも、それは困るかな、かな? 太陽くんの魅力はお金じゃなくて、もっと他にあるものだし」

 

「わ、分かってるわよ! 冗談、冗談だから! だからその般若様をすぐにしまって!」

 

「……なーんだ! びっくりした〜。ライバルが増えたらどうしようかと思ったよ〜。タダでさえ周りに女の子がいっぱいいるのに、これ以上増えたら大変だもん」

 

「……アンタの彼氏。いつか刺されそうね」

 

 

藍華ちゃんは冷や汗をかきながらそう呟く。一体どうしたのだろうか? 私は疑問を覚えながらももうすぐホームルームが始まるのに気づき藍華ちゃんとの会話を切り上げた。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

朝のチャイムが鳴り先生が教室に入ってくる。いつも通り挨拶をしてから連絡事項を終えるといつもとは違う事があるようだった。

 

 

「えー今日は転入生を紹介したいと思う。鳴上君、入ってきたまえ」

 

「はい」

 

 

先生の声に教室の扉から金髪の男子生徒が入ってきた。彼は教壇の近くに立つと黒板に名前を書き自己紹介する。

 

 

「鳴上誠也です。駒王町には最近引っ越してきました。前の学校では剣道部に所属していて自分でいうのも何ですが結構強いと思います! これからよろしく!!」

 

 

そういうと教室は拍手で賑やかになる。その中で男子達はケッと唾を吐いて女子達は騒ぎ出していた。おそらく彼がイケメンだからだろう。

 

日本人の名前なので金髪は染めているのだろうか。だとしたらチャラいイメージがつくが、それを差し引いても整った顔立ちをしているから人気が出るのだろう。

 

そんな事を考えていると、どうやら彼は私の隣の空いている席に着くようだった。私は彼が席につくと一応挨拶する。

 

 

「えっと、よろしくね鳴上くん」

 

「……白崎香織?」

 

「え? なんで私の名前……」

 

「あ、いやいやっ! ぐ、偶然他の生徒から聞いたんだよ。この学校には『女神』って言われてる美少女がいるって」

 

「あ、そうなんだ。でも『女神』だなんてそんな、えへへ……」

 

 

私は仰々しい呼ばれ方に苦笑いしつつ、隣に座った鳴上くんと話を終えるのだった。

 

 

その後、授業が始まり先生の話を聞きながら、私は考え込んでいた。

 

 

「(やっぱり転生者、かな……。私の顔を見て名前言ってたし……また襲われないように注意しなくちゃ)」

 

 

私は太陽くんに教えてもらった事を思い出す。太陽くんは転生者と呼ばれる存在で前世の記憶を持って創作物の世界であるこの世界に転生したらしい。それでどうやら私は別作品のヒロインらしく、狙ってくる転生者がいるようだった。

 

私としては一番は太陽くんなので他の人のヒロインだったという所は実感が湧かないが、太陽くんが言った事なので事実なのだと結論づけた。

 

それに昔、確かに転生者と名乗る人に襲われそうになった事があった。その時は偶然居合わせた太陽君に助けてもらって、今では彼にベタ惚れしている。

 

太陽くんは女の子が大好きで、私以外の女の子ともエッチな事をしていたが、太陽くんへの愛は止まる事を知らなかった為、彼の懐に突撃して大事にされる存在になるよう頑張る事にしたのだ。

 

 

「(ともかく、彼にはあまり関わらないでおこう。というより今日は太陽くんとの時間が優先事項だから絶対面倒事は起こさないようにしないと!)」

 

 

私は心の中でそう決意するのであった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

そしてついに一日の授業が全て終わり、放課後になった。

 

 

「(やっと放課後になった! 早く帰って太陽くんとエッチしよう!)」

 

 

私は机の教科書を鞄の中に入れ、全速力で帰ろうとした。

 

 

しかしそれは失敗に終わってしまう。

 

 

「白崎ちゃん。ちょっといいか?」

 

「な、鳴上くん……」

 

 

隣の席にいた鳴上くんがこちらに接触してきたのだ。私は心の中で絶叫しながらも、これから起こり得るであろう展開を予想しながら会話を始める。

 

 

「どうしたのかな鳴上くん? 何か用事?」

 

「いや、実はな。転校してきたばかりでこの学校の事をよく知らねえんだ。だから案内して欲しくて」

 

「(それは読んでたよ!)ごめんね。実はこの後用事があって、帰らないといけないの」

 

「そうなのか? だったら学校はまた今度でいいから途中まで一緒に帰ろうぜ! 白崎ちゃんの用事の助けになるかもだし」

 

「(いやいやどうしてそうなるの!?)本当に大丈夫だからっ」

 

 

状況が悪くなる一方で、私は追い詰められていた。もうこのまま強行突破しようかと思ったその瞬間、私に助け舟が入る。

 

 

「ごめんね鳴上くん〜。香織はこの後私と下着を買いに行く予定なの。だからちょっと男がいるのは困るんだよね〜」

 

 

藍華ちゃんが私に肩を回しながらそう言ってきた。最高のタイミングで私は内心ガッツポーズする。

 

 

「そ、そっか。そりゃそうだな。うん、じゃあ今日はやめとくよ」

 

「そうしてそうして。ほら香織、行くわよ」

 

「う、うんっ!」

 

 

私はそういって藍華ちゃんと一緒に教室を後にした。そのまま校門前まで行くと藍華ちゃんに頭を下げる。

 

 

「ありがとう藍華ちゃん! 口裏合わせてくれて」

 

「いいわよこれくらい。まあ今度パフェでも奢ってよ。後鳴上くんには明日にでも彼氏の事言っときなさいよ」

 

「分かった! じゃあね藍華ちゃん! 太陽くん待っててねー!!!」

 

「はやっ!」

 

 

私は藍華ちゃんにお礼を言うと太陽くんのいるアジトの方へ走り出した。自分でも綺麗だと思うフォームを維持して走る私は、まるで風と一体になっているようだった。

 

 

「(早く早くっ! 太陽くん太陽くん!!)」

 

 

私の思考は既に太陽くんで埋め尽くされており最早この世の全てが太陽くんに感じてしまっていた。ああ太陽くん……早く帰って力一杯に私を抱きしめてっ! 私と一つになってっ! 太陽くーーーん!!!

 

 

「あのっ! ちょっといいですか?」

 

「はい?」

 

 

私が信号の前で止まっていると、突如として声がかかって我に帰り、そちらの方を向く。

 

そこには私と同年代くらいの女子高生がいた。

 

 

「私、天野夕麻って言うんですけど。ここの近くにある公園の場所わかりますか?」

 

「え、はい分かりますよ。ここを行ってすぐです」

 

「そうなんですね。でも私方向音痴で……一緒に来てくれませんか?」

 

「ええ?」

 

 

思わぬ頼みに私は困惑する。正直言うとこのまま早く帰りたかったのだが目の前にいる女の子を放っておく事も出来ず私は悩んだ。

 

 

「……わかりました。一緒に行きましょう」

 

「本当ですか!? ありがとうございます!」

 

 

悩んだ結果、彼女を送ることにした。それ程遠い距離でもないし、そのまま放っておくとかえって太陽くんと一緒の時間に気になるだろうから解決させようとした。

 

 

 

そして天野さんを公園まで連れて行き、噴水前で案内をやめる。

 

 

「ここが公園ですよ」

 

「はい、ご親切にありがとうございました」

 

「いいえ。では私はこれで……」

 

「あ、最後に一ついいですか?」

 

「はい。何でしょう?」

 

 

私がそのまま帰ろうとした時、天野さんの呼び止めにより顔を振り向く。

 

 

「あなたの神器、私にちょうだい?」

 

「え……?」

 

 

天野さんはそう言うと背中から黒い翼を生やした。そのまま上空へ上がると手を掲げる。すると空の色が紫色に染まっていくのが分かった。

 

 

「これは、結界っ!? それに貴女、堕天使!」

 

「あら、堕天使を知ってるの? まあ神器を持ってるならそれもあり得るわね。なら貴女をこうしてるのもわかるでしょう?」

 

 

天野さんは光の槍を生み出し、矛先を私に向けた。

 

 

「私の本当の名前はレイナーレ。堕天使である私は貴女の持つ神器を手に入れてアザゼル様の役に立つの! だから私についてきてもらうわ!」

 

 

        《ちょっと待った!》

 

 

ズドンッ!!!

 

 

突如として、私とレイナーレの間に誰かが飛来し、公園の一角に着地した。

 

 

土煙をあげていてシルエットしか分からないが、誰かが助けに来てくれたのは理解した。

 

 

 

 

 

ーーまさかっ、太陽くん!!

 

 

 

私は最愛の人が来てくれたのだと一気にテンションを上げた! 

 

 

 

 

だが突如としてそのテンションは下がることになる。

 

 

 

「へへっ、嫌な予感がしてきてみれば案の定ってな。香織ちゃん、もう大丈夫だぜ? 神からの使命を受けた転生者であるこの俺、鳴上誠也がくれば一安心さ!」

 

 

「なんでやねん」

 

お呼びでない存在に、私は思わずそう言い放った。




まさか……新しい転生者かいっ!

明らかに香織に色目を使っていた鳴上誠也。彼は一体何者なのか! 敵なのか、味方なのか!

次回《鳴上誠也との愛》! 乞うご期待!
※嘘です。テンションが高いのでふざけました。
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