アークナイツRPG トロフィー「救済の手を」取得RTA   作:星ねこ

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たとえ世界が貴方を嫌っても。貴方を恨んでも。貴方を忘れても。

私は、貴方を守り続ける。貴方を救ってみせる。
あの時から、この意志は変わらない。


それでも、私は

 

 

 

「……何故。」

 

何故。

 

「何故、お前がそちら側にいる……!シクス!」

 

 

何故だ?何故なんだ?

何故、彼女が目の前にいる?

数ヶ月前は何ともなかったのに、なんで。

 

 

 

【何だって!?シクスと言ったか!?】

 

 

無線越しからドクターが驚いたように聞いてくる。どこかで、彼らも出会ったのだろうか?いや、今はいい。シクスが何故レユニオンにいるか、それを聞ければそれでいい気がした。

 

 

「……?何故レユニオンにつくかってこと?」

 

 

そうだ、何か理由があるはずだ。

 

黙って頷く。般若に添えた手は有り得ないくらいに震えていた。

 

 

「……そうだね、強いて言えば【様々な物を見た】からかな。」

 

 

「様々な……?」

 

 

「うん。私はレユニオンで、色々な物を見てきた。彼らの生き方、彼等なりのルール、彼らの思想。それらをそれなりに見た上で、ここにいる。」

 

 

思想、生き方、ルールだって?

それはロドスも同じはずだ。

 

「……それは、ロドスも同じはずだ。ロドスだって、ルールや生き方、思想が―――」

 

 

「あるだろうね、何となくわかるよ。」

 

 

そうやって返すのを知ってたように、言葉を遮られた。

 

 

「そうだね、ホシグマ。貴女はレユニオンについて何も知らないもの。」

 

 

彼女は続ける。

 

 

「レユニオンにはね、感染者という理由だけで迫害された家族や、老人。子供なんかもいた。」

 

 

「多分、ロドスにもいるはず。そういう人が。でも、何かが違うの。こう、根本的に違う。

……言葉にするのは難しいけど、言えることと言ったら、みんなとある数人の人を信じ続けて感染者の地位を上げようとしている、まぁそんな感じ。みんな、そんな思想で固められていたよ。軍隊みたいだったね、懐かしさを感じるくらいにはそれっぽかった。んで、私はあれを見て―――」

 

 

「確かに、レユニオンにも思想やそれぞれの思いがあるのは分かっている。だが!ロドスにも思想は、私にも思想は、願いはある!私は、お前を救いたい。お前に、鉱石病で苦しんで欲しくない!この行動がお前の邪魔になったとしてもだ。」

 

 

遮ってまで、そう言い切る。

 

 

彼女にとっては邪魔かもしれないけれど、私はそうしたいのだ。あの時、ずぶ濡れで横たわってた私に傘を差してくれたように。

 

 

「じゃあ、貴女は何を為した?いや、龍門は?あのロドスは?何を感染者のために為した?」

 

 

「……」

 

 

「鉱石病の治療?それは時間をかければ自ずと発展していく。まぁ、それを加速させてるのは確かにロドスかもしれないけどさ。それより問題は、感染者と非感染者の溝をどうするかでしょ。薬が出来たとて、その溝って思ったより深いものだよ。」

 

 

 

言い返せなかった。

 

龍門が行った感染者に対する行動は、良いとは言えない状態だった。

そんな状態だったからスラムができた。そして、この人と出会った。

 

 

私は、結局なにも出来なかったのだ。

あの時、必死に何か人のために為そうと考えてたのに。

 

 

「病気ってのはね、心も弱くなるもの。体だけじゃなくてね。私自身もそうだったし、私もそれをレユニオンで見た。あの人達の死んだような目をね。体は元気だったのに、心が弱っていた。そんな人たちを見てきた。その人たちは、結局体も弱っていって死んでったよ。」

 

 

人の、死んだような目。隊員の葬式で遺体を見送っている部下たちの目。戦場に捨てられ、何も出来ずに味方や周りの人々だけが殺されていった者の目。

 

 

思い返すほど、そんな【目】はよく見ていた気がする。酷い時は、1週間に1回くらい。

 

 

「これは他人を傷つける仕事なのだから、仕方の無い行為だ」と、自分に言い聞かせて解決したつもりになっていた。

まだ放心状態の隊員たちに何も出来ずにいたあの時を、無力だったあの日を、鮮明に思い出した。

 

 

 

「今の【ロドス】は信用出来ない。【感染者と非感染者との溝】に何も為していないから。だから、私はレユニオンにつく。たとえ滅びゆく時が早くとも、こっちの方が幾分かマシだ。多分みんなそう思うよ。」

 

 

滅びゆく、時。

 

もう、レユニオンは解体するのだろうか。そんな感じを思わせるような言葉だった。だとしても、彼女はまだ向こう側に着くようだ。

 

彼女の目には迷いはなく、信念を貫こうとしていた。

 

 

「……なら、私は私のできることを貫く。たとえ、お前が敵になろうとも私はこの街を守る。お前を殴ってでも、吹き飛ばしてでも救ってみせる、守ってみせる。それが、私だ!」

 

 

すると、彼女は少し悩んでから

 

 

「ふぅ……争いとは自分の思想を押し付けるものとは、よく言ったもんだね―――いや、これについて議論しても無駄、か。」

 

と言いきった。

 

 

 

それに続いて、彼女はいつの間にか握っていた刀を抜刀しながら言った。

 

 

「さ、ソレを持って。結局のところ、私達は戦うことしか出来ないのだから。だってここは戦場だもの、ねぇ?」

 

 

「……っ!それでも私は、お前とは――」

 

 

「……そっか。なら―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【何も出来ずに無様に死ね。】」

 

 

あまりに一瞬の出来事だった。

 

 

本当に目の前、顔スレスレの所から生えてくるように剣が飛んできた。

 

が、何とか反応して防ぐことが出来た。

 

 

少し体勢を崩す。多少よろめき、身体がほんの少しだけ無防備になった。

 

 

それを狙ってたかのように、シクスが一歩、また一歩強く踏み込み一瞬で傍に近づき、刀を突き出す。気が付いたら、すぐそこにシクスがいた。

 

 

急いで体を捻らせ、般若で刀の突きを防ぐ。その衝撃は、大きく響き渡るような感覚を私に与えてきた。

 

 

 

ふと、先程目の前から飛んできて間一髪で防いだ剣を見ようと、顔を下に向ける。

が、視線の先に落ちたはずの剣はなく消え去っていった。

 

 

「ふーん、これを防ぐんだ。じゃあ、まだまだいけそうだね。」

 

 

その言葉に影響を受けたように、また目の前、今度は頭上、真横からと剣が飛んでくる。

何とか今は防げてはいるが、これ以上ペースが上がると防ぎ切る事は不可能に近いだろう。

 

 

これも彼女のアーツか?

それにしては少し妙な気がする。

 

 

数が多い、数ヶ月前に見た時よりも、明らかに手数が増えている。普通の刀と組み合わせて隙を見せないように襲ってくる。こんなトリッキーにアーツを使わなかったはずだ。まるで何かの制限が外れた兵器みたいに――――

 

 

 

 

急に、猛攻が止まる。

それと同時に、彼女が喋り出す。

 

「貴女は、そういう人だものね。」

 

 

「そうだ、ホシグマ。約束をしましょう。これで私が負けたら、私はロドスに行く。私が勝ったら―――それは少しお預け。」

 

 

「それは……!」

 

 

 

「ただ、わざと負けるつもりはさらさら無いよ。ここは戦場だから。」

 

 

「本気でかかってきて、ホシグマ。私に、あなたの言う思想を見せてみてよ。」

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

龍門郊外 レユニオン仮拠点にて。

 

 

「ふむふむ……まぁ、シクスらしいっちゃらしいかな?」

 

 

「……なんでいるの?」

 

 

「あらW、久しぶり。シクスが世話になってるからここに見に来たの、どう?」

 

 

「どうって言われても……まずその前に、足元に倒れてるこいつらはどうしたのよ。」

 

 

「あぁこれ?なーんか知らないけど、レユニオンの仮面付けてたからさ、シクスがどこにいるか聞いたらロドスの奴らか〜って言われてさ。襲われたからテキトーに【対応】しただけだよ。」

 

 

「殺してはないわよね?そいつら割と有用だから死んでちゃ困るのだけど。」

 

 

「あぁ、生きてるよ。まぁ、それなりに【対応】したからいつ起きるかは保証出来ないけどね〜。」

 

 

「……はぁ、ミーシャを連れてこなくて良かったわ。」

 

 

「あぁ、あのスカルシュレッダーだっけ?あの子の姉みたいな子よね。」

 

 

「なんで知っ……って、まぁあんたなら知ってるか。」

 

 

「まぁね。見たいものも見れたし、私は帰るわね〜」

 

 

「ん。で、次は何処に行くつもり?」

 

 

「そうだねぇ……」

 

 

 

「1人で頑張ってる弟に逢いに行くかな!」

 

 

 




次はRTA回になる……はずです。はい。

エンジョイプレイ書きたいんですけどよろしいか?

  • やれ(鉄華団)
  • まず完走させようぜ?
  • MODありの奴見たいゾ。
  • 新しくRTA走って、どうぞ。
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