怪獣娘一言シリーズ   作:電王牙

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前回からの続き物。

またしても今回のお話の時空ではウインちゃんの方が先に恋人と交際を始めています。

そして二人の彼氏の固有名称も登場。

ウインちゃんの彼氏
→二瀬 ナナヤ

エレキングさんの彼氏
→水無月 レイジ



先輩と後輩の話(レイカとラン編)

ウインダムの怪獣娘の白銀レイカとエレキングの怪獣娘の湖上ラン、彼女達はGIRLSの調査部に所属している。

現在、調査を終えて喫茶店で一休みしていた。

 

「これで、今日の調査は終わりですね」

「ええ。これでこの後はフリーになるわ。早速ショップ巡りに行きましょう」

「はい!」

 

二人は週刊少年ツブラヤで女子中高生に大人気の連載作品『お前にピットイン!』を愛する同好の士である 。

調査の後の空き時間を利用して『aniだらけ』をはじめとしたアニメショップを巡りを予定していた。

今は一服がてら予定の打ち合わせをしていた。

 

「ところで…………ウインダムって交際している相手が居るのよね?」

「え、あ、はい。居ます。ナナヤさんが」

 

ランからの突然の質問に一瞬戸惑うもレイカは答えた。

二瀬 ナナヤ、彼もGIRLS調査部に所属する男性職員の一人だ。

そしてランは躊躇いながらも質問を続けた。

 

「その……えっと……今はどんな関係なのかしら……」

「へ、どんな関係って……?」

「その、男女の関係でどこまで進んでいるか……という意味なのだけど……」

 

ランは頬を少し朱に染めながら聞いた。

レイカも頬を染め、目を反らしながら答えた。

 

「あ……はい、まぁ……それなりに」

 

レイカの回答は曖昧な答えだった。

 

「ぐ、具体的には?キ、キスとか、したの?」

 

ランは少し身を乗り出しながら尋ねた。

 

「は、はい……しました。今日もこちらに来る前に会った時に『行ってらっしゃい』って、その……キス、して、くれました」

「今日も、って……そ、そんなに頻繁にしているの!?」

「まぁ……はい。昼間には深いのはしませんし、場所は弁えてますけど」

 

レイカの頬は更に赤く染まった。

ランは答えを聞きながら自分の恋人である水無月レイジを思い浮かべた。

 

「な、なるほど……(やっぱり、レイジと、もっと……キス、した方がいいのかしら……)」

「そういえばエレキングさんも交際中なんですよね?」

「うぇ!?んんっ…ゴホン、そうね」

 

ランは突然の質問に驚き、変な声を出してしまった。そして、わざとらしい咳をひとつしてからいつもの調子で答えた。

 

「(今、なんか変な声出てましたね……。それとわざとらしい咳払いも……)

エレキングさんのお相手はどんな方なんですか?」

「彼……レイジとは昔からの付き合いで、所謂幼馴染み、といったところかしら」

 

そう言うとランはティーカップに口を着けた。

水無月レイジ、ランの幼馴染みにして彼もGIRLS調査部の一人であり、ナナヤとは仲の良い親友である。

 

「幼馴染み……王道ですね」

「確かに定番よね。……負け属性とも言うけど」

 

幼馴染み属性のヒロインは負け属性になりやすい、そういう風に言われている。

 

「でも付き合ってるじゃないですか」

「そうね。家同士の付き合いもあってよく遊ぶ仲だったの。お互いに趣味も近かったし、漫画とアニメの嗜好が一部重なってたのも大きいわね」

「ふむふむ」

「『おまピト』も元々レイジが読んで居たのを私も読んで、それで今に至るの」

「なんと彼氏さん経由で『おまピト』を!?」

 

『おまピト』は掲載誌が少年誌なので本来のメインターゲットである読者層は男性だが、男性キャラクターの関係性が女性層にも受けて高い女性人気を誇っている。

 

「それに……私が怪獣娘と分かっても変わらず付き合ってくれてるし、それに…………これは別にいいわね」

 

恋人との思い出を回想しながら話していたラン。ある思い出を思いだし話そうとするも辞めた。

だが途中まで言いかけたのだから気になる。

レイカは言いかけた内容がなんなのか尋ねた。

 

「それに、何なんですか?」

「その……私の怪獣娘の姿を初めて打ち明けた時の反応なんだけど……」

「はい」

「はぁ……『エロい』の一言がノータイムで飛び出して来たの」

 

ため息ひとつ。ランは答えた。そして答えを聞いたレイカの顔はなんとも言えない表情をしていた。

 

「それは……その……」

「全く……見せる前に嫌われたらどうしようとか思って悩んでたた私が馬鹿みたいじゃない……」

 

唇を尖らせそう言いながら、失言したレイジを真っ赤になって平手打ちした時のことを思い返していた

 

「あはは……本当に大切な人なんですね」

「そうね、うちの両親も気に入ってて今は公認でお付き合いしているの。

交際を始めて……大体三ヶ月くらいね。ウインダム、貴女は?」

 

ランはレイカが恋人であるナナヤとどのくらい交際しているか尋ねた。

 

「え~と……もう四ヶ月くらいですかね」

「結構長いのね……」

「はい、『好き』『愛している』『恋しい』……思いを大切な人に伝えるというのは……とても……いいですね」

 

好き、愛している、恋しい……そういうレイカの脳裏にはナナヤの顔が浮かんでいた。

 

そして、ランは話を戻した。

 

「ところで……話は戻るけど、関係はどこまで……」

「あー、え~と……そのぉ……」

 

レイカは顔を赤くして俯きながら小さな声で答えた。

 

「よ、よよよ……夜の営み……までは……その、しまし……た……」

「よるのいとなみ?」

 

ランはレイカの口から出た言葉の意味を理解するのに少し時間が掛かった。

そして頬を染めながら驚いた。

 

「…………よ、夜の営み!?」

「ちょ、声が大きいですよ!?」

 

周囲の客や店員が一斉に自分達の方を向く。レイカは慌てた。そしてランも更に顔を赤くした。

 

「ご、ごめんなさい!……ゴホン。夜の営みって徹夜のアニメマラソンとか貫徹でのゲームでは無いわよね?」

「は、はい。えっとその……せ、性行為の方です……」

「そ、そうなの……」

 

二人の顔は真っ赤に染まっていた。何よりお互いにいたたまれなくなっていた。

 

このなんとも言えない恥ずかしい空気を打破すべくレイカはランに質問をした。

 

「で、でもエレキングさんもそのくらいは進んでいるのでは……」

「……(ボソボソ)……いの」

「え?」

「まだ……出来てないの……せ、性行為……」

 

ランは顔を赤くしながら答えた。

 

「うぇあ!?そう……なんですか!?」

「だ、だって……はしたない女だと思われたく無いから……」

「あー、なるほど……」

「そ、それに……」

「それに?」

「は、恥ずか……しい、から……」

 

もじもじとしながらポツリと答えたランの姿は普段のクールな彼女とのギャップが大きかった。

 

(エレキングさんが赤面して照れている……!?普段とのギャップ萌えが強烈すぎます!!)

 

レイカはランのその姿とドキッとしてしまった。

 

「それで、改めて聞くけど……貴女は、その……より具体的には……どこまで進んでいるのかしら…… 」

 

ランは不躾な質問と分かっていたが、それでも後輩がどこまで進んでいるか気になった。

 

「えっと、耳貸してください……」

 

レイカはランの耳元で小声で話だした。

 

「その……う、後ろでするのを先日試してみた所です……」

「うしろ?」

「……正確には……その……お、お尻と言うべきかもしれません」

 

『後ろ』『お尻』この二つの単語と男女の関係、以上のキーワードからランの脳裏にひとつの答えが思い浮かんだ。

具体的には昨日の夜に見た薄い本。

 

「え…………そ、そそそ……それってまさか……BLの……R-18な同人誌とかで見る……アレ?」

「……BL的に言うならば『掘られた』という表現が妥当かと……はい……」

 

二人はまたしても顔が赤くなっていた。

 

「う、うそ……!……だ、大丈夫なの!?」

「最初はちょっと……それに、少し痛かったです……」

 

躊躇いがちに答えるレイカだったが、その表情は緩んでいた。

 

「でも、だんだん気持ちよくなって……」

「そ、そうなのね……(う、ウインダム……どこまで進んでいるの……!)」

「はい。……その、ナナヤさんに愛して貰えて、身も心も満たされて……」

 

そう語るレイカの表情はとても暖かな笑みを浮かべていた。

 

 

「その、ありがとう……ウインダム。それと……不躾な質問をしてごめんなさい」

「い、いえいえ!私の方こそこんな話して!」

「今度……ちょっと……頑張ってみるわ」

「はい!応援してますね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

────────

 

 

 

 

 

 

 

数日後、GIRLSの廊下でレイカはどうなったかの顛末をランに尋ねていた。

 

「エレキングさん、成果はどうでしたか?」

「……薄着で同衾したわ」

「おお!」

「でも……」

「はい?」

 

ランはため息を吐くと……。

 

「結局恥ずかしくて何も出来なかった上に……彼も全く手を出して来なかったわ……」

「おぉぅ……」

「しかもいつ来ても良いように起きてたから寝不足なの……はぁ」

 

そう言ってため息を吐くランの目元にはうっすらと隈が出来ていた。

 

「その、お疲れ様です……」

 

ランは返答の代わりに欠伸を噛み殺したのだった。




解説コーナー


・白銀レイカ
ナナヤと交際して四ヶ月になる。
付き合ってそこそこに初夜を迎えており、今でも定期的にしている。
ナナヤに満足して貰おうと性的な方面の知識の探求に余念がない(情報収集がBLに傾くことも多いが)。

先日、後ろの処女を捧げて新しい扉を開いた(開発続行中)。


・湖上ラン
幼馴染みのレイジと交際し始めて三ヶ月程になる。交際は始めたけど、中々距離を縮められないことに悩んでいる。
キスはしたけど、まだ両手で数えきれるくらい。
彼のベッドの下の本などはこっそりチェックしている。

レイジと同じベッドで裸Yシャツ(※パンツはいている)で眠ったが、照れてしまい抱き付いたりできず、レイジも意識はしても手を出す事ができず、お互いに背中を向けて悶々としたまま朝を迎えた。


・二瀬 ナナヤ
レイカの恋人でGIRLSの数少ない筈の男性職員の一人。
レイカとの付き合いは彼女がGIRLSに正式隊員と所属してから始まった。
レイカの趣味にも付き合っており、BLについては多少の理解はある(直接的なのは流石にキツい)。
先日、好奇心と諸々合わせてレイカの後ろの処女を奪った。

【名前の由来】
二瀬→特空機2号に由来。
ナナヤ→ウルトラセブンから。


・水無月 レイジ
ランの幼馴染みにして恋人でこちらもGIRLSの職員。
ランとはお互いに幼い頃からの付き合いであり、付き合い始めた旨を彼女の両親に伝えたら『孫の顔を早く見せてね』と遠回しに催促された。
尚、怪獣娘であると伝えられた時も彼女の不安を感じ取って敢えて『エロい』と率直に答えて平手打ちを受けた。

この作品に置いてはランが『おまピト』に触れる切欠となった。

【名前の由来】
水無月→再生エレキングの別名の『月』光怪獣から月を取って。
レイジ→『ライジング』からのもじり。
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