怪獣娘一言シリーズ   作:電王牙

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今回のお話はミクちゃんこと牛丸ミクの誕生日回です。
ミクちゃん誕生日おめでとう!

後から(具体的には日付変わる前くらいに)エレキングさんのお話も投稿します。



番外編・牛丸ミク誕生日編

微睡みの中、いきなり体に人ひとり分の重さを感じで意識が現実に引っ張られる。

 

「ケ~ン~ト~!起~き~ろ~!」

 

そして自分の上から聞こえる幼馴染みの元気な声が覚醒を促してくる。

 

「……後5ヘクトパスカル……」

「台風!?」

 

適当な妄言を吐きながら、もぞり、と体を動かして意識がはっきりするのを待つ。

 

……そして彼は今寝起きであるがゆえに。

 

「ひゃ!?」

 

彼の下腹部とミクの臀部が触れる。寝起きの生理現象で『それ』は固くなっており、その感触にミクは驚いた。

 

「な……なに固くしてんの!」

「寝起きなんだからしょうがないだろ……」

 

そう言いながら、弥七ケントは体を起こし、幼馴染みにして恋人のミクラスの怪獣娘、牛丸ミクに向き直った。

 

「おはよう、ミク」

「おはよー!ケント!」

 

こうして、騒がしい一日が今日も始まりを告げるのだった。

 

 

 

 

 

─────────

 

 

 

 

 

 

ミクも交えて朝食を取ってから部屋に戻った二人。

 

 

「それで、何かアタシに言うことない?」

 

ミクはワクワクとした様子で尋ねた。

 

「おう、誕生日おめでとう」

「えへへ~」

 

今日はミクの誕生日だった。

 

「それでさ、遊びに行かない?」

「確かGIRLSでパーティ無かったか、午後3時ぐらいに」

「だからそれまで遊ぼうよ!」

「OK、そんじゃ出掛けるか。どこ行く?」

「考えてない!」

「……まぁ、適当にぶらぶらしながら決めるか」

「いつも通りだね!」

 

こうして、彼女の誕生日に二人は街に繰り出すのだった。

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

二人が最初にやって来たのはバッティングセンターだった。

 

「よいしょー!」

 

ミクのスイングで時速130kmの球が軽快な音を立てて飛んでいく。

 

「いよっ……と!」

 

ケントも同じく時速130kmの球をどんどん打っていく。

 

「デート取り敢えずバッティングセンターって辺り、色気ないよな~俺達っ!」

「それもそうだ~ねっ!」

「やるなコイツ……ウラァ!」

「あはは……負けないよっと!」

 

軽快な音と共に次々に速球をカキンカキン打ち飛ばしていった。

結果はお互いに全球当てて終わったのだった。

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

続いて二人がやって来たのはボウリング場だった。

 

「あー、端が2本残った~!」

「ははは、がんばれよー」

「行けー!よっしゃ、スペアだー!」

「あー、やるなコイツ。次は俺だ」

 

ケントの投げた球は右端の1本だけに当たるという器用な結果を残した。

 

「1本だけだね」

「次でスペアを取れば問題ない!」

 

そういうケントが投げた球は今度は左端の1本だけに当たるというまたしても器用な結果だった。

 

「逆にすごくない?」

「自分でも驚いてる……」

 

こうしてボウリング場での対決は過ぎていった。

結果はミクの勝利である。

 

 

 

 

 

────────

 

 

 

 

 

 

存分に遊んだ二人はGIRLS東京支部に向かって居た。

 

「あー楽しかった~!」

「それはよかったな」

 

GIRLSの最寄り駅で降りて二人並んで歩を進める。

 

「いつもありがとね、ケント」

「何言ってんだよ、いきなり」

「勉強とか色々お世話になってるからさ……」

「そんなの、昔から変わらないだろ。むしろ、そのくらいじゃないと落ち着かないっていうか……」

 

ケントの脳裏に思い出が甦る。

 

テスト前に泣きついてきたあの日。

夏休み最後の日に泣きついてきたあの日。

 

「…………うん、後ちょっとがんばってくれ」

「そこでそうなっちゃうの!?」

「いや、うん……せめて自力で赤点回避してくれよ」

「えぇぇ~……」

「おいおい……」

 

ミクは唇を尖らせながら言った。

 

「だってそうなったらケントが教えてくれないじゃん」

「お前なぁ~……ホント、しょーがないな……」

「えへへ~」

 

そうして、二人は他愛もない会話をしながらGIRLSへと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

GIRLS東京支部では賑やかな誕生日パーティーが開かれた。

ミクとランの二人が同じ日が誕生日だったので二人纏めて祝う事になっていたのだ。

そして賑やかなパーティーが終わり、ケントとミクが帰路に着く。

その手にはプレゼントの入った袋があった。

 

「にしてもエレキングさんとお前が同じ日生まれとはな~」

「ビックリだよね~。レッドキング先輩とピグモンさんも同じ日生まれだったよね」

 

他愛も無い会話をしながらゆっくりと歩んでいく。

 

「ありがとね、ミサンガ」

「おう。ファイターやるのに金属系はアレだと思って作ってみたんだ」

「あ、手作りだったんだ!」

「ミサンガの作れる所調べてちょっとな」

 

そう言うミクの手首にはミサンガがあった。これがケントからの誕生日プレゼントだった。

 

「ミサンガが自然に千切れたら願いが叶うって聞くよな」

「う~ん……でも折角貰ったのに切れたらなぁ……」

「ははは」

 

 

「……ケント、ありがとね。これからもよろしくね!」

「おう」

「大好き!」

「おい、荷物抱えてる状態で抱き付くなよー、ったく……」

 

そうして二人は仲良く歩んでいったのだった。

 




解説コーナー

・牛丸ミク
今回のヒロイン。
過去最大級の健全な関係とお話となってしまった癒し枠。
毎朝ケントを起こしに突撃して行くのが日課。

・弥七ケント
今回の彼氏枠。
大半の彼氏くんが両親の出張(というご都合主義)やらで一人暮らし状態の中で普通に両親と一緒に住んでいる一番の普通枠。
運動能力は高いが妙に抜けている部分がある。
成績的には普通より上程度だが、教えるのは上手い。
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