怪獣娘一言シリーズ   作:電王牙

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夏らしい話を投下。ラキスケ回。



ヨウとプールと悪戯な風

 

 

夏真っ盛り、ジリジリと太陽光がアスファルトに降り注ぎ、直射と反射で体感温度が跳ね上がる。

 

ザンボラーやソドムやエンザンやマガパンドンが纏めて出現したんじゃないかと疑いたくなるような猛暑の中、久江野アラシは通学路を歩いていた。

 

「あちぃ……」

 

夏休み手前の炎天下の中の通学は体に堪える。

 

「アラシー、おはよー」

 

アラシの後ろから翼のような青い長髪をしたアラシの幼馴染み、風ノ魔王獣マガバッサーの怪獣娘、風巻ヨウが歩いてきた。

 

「おはよう……暑いな……」

「ホント暑いよなー……でも今日はプールあるだろ」

「そうだな……」

 

今日は夏休み前の最後の水泳の授業があった。二人の通う学校は室内型のプールなので太陽光に焼かれる事なく涼を取れるのだ。

 

アラシはヨウを見て彼女の荷物が少ない事に気付いた。

 

「てか荷物少なくないか?」

「ん?ああ、すぐにプール行けるように下に水着着て来ちゃった!」

 

そう言うとヨウはスカートをつまみ、めくり上げた。

そこには下着では無く学校指定のスクール水着があった。

 

「……はしたないぞ、ヨウ」

「えへへ」

 

アラシは顔を反らした。顔が赤いのは暑さだけが理由では無いだろう。

ヨウは舌をぺろりと出して悪戯っぽく笑うのだった。

 

 

 

 

だが、これが後に甘い悲劇に繋がるとは二人は知るよしもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水泳の授業中。

ヨウは壁を蹴り水底近くでロケットスタート、そのままの勢いで距離を稼ぎ水面近くに浮上するとそのままクロールに行こうして軽く25mを泳ぎ切った。

 

 

「やっぱ風巻さんすげぇよなぁ」

「ああ、あのスタイルやべーよ……」

 

男子達がヨウを見ながら彼女の容姿について語り合う。

 

「背高いし胸もすごいし脚も長い……」

「それで無邪気なんだからやべーよな……」

 

25m泳ぎ切ったヨウはクラスメイトの女子とハイタッチしてはしゃいでいた。

 

 

スクール水着はヨウのスタイルの良さをこれでもかというくらいに強調していた。

 

身体のラインが出る形状ゆえに彼女の豊満な胸の大きさが、スカートに隠れているヒップラインの丸みもよく分かる。

そして彼女のスラリと長い脚の曲線美もよく分かる。

 

そしてそのスタイルの良さと反比例するかのように彼女は無邪気で子供っぽい性格をしていた。それによりクラスでも男女問わず人気だった。

 

 

(((ホント、風巻さんと同じクラスで良かった……)))

 

 

思春期の男子達はヨウと他の女子のスク水姿を網膜に焼き付けるのだった。

 

(……まぁ、俺はアイツのビキニも見たことあるからなぁ)

 

それを尻目に幼馴染みであるアラシは何度も一緒に遊んでいるので彼女のビキニ姿も見たことあるのだった。

 

(……そういえば女子の裸見たのもアイツが初めてなんだよなぁ)

 

小学校低学年頃に同じ部屋でヨウが水着に着替えようとした事があった。その時にアラシは初めて女子の裸を目撃したのだった。

 

(……すっかり育ったなぁ)

 

記憶の中のヨウと目の前にいるヨウは比べるまでもないくらいに違っていた。

子供からすっかり大人の女性になりつつあるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が終わりヨウは女子更衣室で着替えていた。しかし……。

 

「あ………………」

 

ロッカーの前でヨウは素っ裸で硬直していた。女子しか居ないので彼女はバスタオルなど巻いていなかった。

 

「どうしたのヨウちゃん?」

 

クラスメイトの子が話し掛けるとヨウはギギギとブリキのような音と共に首を向けた。

 

「替えの下着……忘れちゃった……」

「ちょっ……!?」

 

ヨウのその衝撃の一言を聞いて着替えていた女子達に衝撃が走った。

 

ヨウの通う学校の夏服は上はYシャツ、下は膝上のミニスカートである。

この状態で下着無しは非常にまずい。

それに加えてヨウのボンッ!キュッ!ボンッ!のスタイルである。

男子達の邪なる視線を確実に集めてしまうだろう。

 

「わ、私は予備のブラあるんだけど……」

 

一人の女子が予備のブラを取り出すが……。

 

「いや、あなたのだとサイズ合わないでしょ……」

「うぐぅ……」

 

その娘は貧乳であり、ブラも小さい。

今もたぷんたぷんとしてるヨウとおっぱいは収まらないだろう。

仮に着る事ができたとしてもヨウのおっぱいの弾力によりブラが破壊されるのに時間は掛からないだろう。

 

「…………取り敢えずこれで上は誤魔化して!」

「そ、それって…………!?」

 

 

 

 

 

 

 

─────────

 

 

 

 

 

 

 

(ヨウ、どうしたんだ?)

 

アラシはプールの後のヨウの様子を不審に思っていた。

いつもなら元気に歩き回って居るのだが、今日はトイレに行く時や移動教室を除いて机に座ったままである。

しかも顔が赤い。

 

(((しおらしい風巻さんもいい……!)))

(((気付くな男子ども……!)))

 

アラシを除くクラスの男子は普段よりややしおらしくなっているヨウに釘付けになり、女子は冷や汗を浮かべながらヨウの現状が気付かれないかハラハラしていた。

 

 

 

そしてHRが終わり……。

 

「アラシ!帰ろ!」

「おい、引っ張んな!?」

 

ヨウは鞄を掴むと同じく鞄を持ったアラシの手を掴んで一目散に教室から去っていった。

 

尚、クラスの男子達はアラシへの嫉妬以上に立ち上がって走り出したヨウのぷるんと揺れた胸やひらりとしたスカートから覗く太ももに釘付けだった。

 

そして女子達は脱力して机に突っ伏したのだった。

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

学校を出て暫くしてアラシはヨウに尋ねた。

 

「ヨウ、どうしたんだ?なんかプールの後からやたら大人しいけど」

「えー……えっとね……」

 

ヨウはスカートを押さえながらもじもじとしていた。

 

「ホントにどうした?」

「うう……実はさ…………」

「うん」

「…………下に水着着て来たけど替えの下着忘れちゃって…………」

「…………は?」

 

『替えの下着を忘れた』というワードをアラシの脳内が正しく認識するまで少し時間を要した。

 

「え!?ちょ……ええっ!?」

「うう……」

「つまり……今……!」

「うん…………ノーパンだし、ノーブラ……」

 

そう言ったヨウの顔は真っ赤だった。

 

「マジかよ……」

「おっぱいの方は絆創膏を貼ってどうにかしてる……」

「うわぁ……!?」

 

そう、現代のヨウはクラスメイトから貰った絆創膏を胸の先に貼り、透けないようにしていた。

誤魔化せているがアラシの脳内にはなんともマニアックのエロスを放つヨウの姿が浮かんでしまった。

 

「…………よし、早いとこ帰るぞ。いろんな意味でヤバい」

「うん……」

 

二人は下校を急ぐのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炎天下の中を歩けば汗が出る。それは体温を下げる為に必要な生理現象である。

 

(うう……スースーする……)

 

ヨウはスカートを押さえながら歩いていた。その中に時折そよ風が入ると普段は感じることのできない涼しさを感じていた。

(汗でシャツが透けて中の絆創膏が見えてきてるじゃねーか!?)

 

アラシはヨウの胸元が汗で透け始めているのを見た。

押さえる物のない胸がぷるぷるしている状態に加え、汗で肌に貼り付き透けている上に現在貼られている絆創膏も透けていた。その光景はなんともいえないエロスを放っていた。

 

お互いにやたらうるさい心臓の音を意識しないように歩みを進めるとヨウの自宅前にたどり着いた。

 

「や、やっと着いた……」

「早いとこ着替えてこいよ……」

「うん……」

 

ヨウが安心したその時だった。

一陣の風が吹き抜けた。

 

「えっ……」

「あっ……」

 

安心しきっていたヨウはスカートを押さえておらず、更にはアラシの方を向いていた。

その風はスカートをはためかせ、持ち上げるかの如くめくり上げた。

 

そして突然の出来事にアラシは対応しきれず、その一部始終をその網膜に焼き付けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

痛いほど沈黙が二人の間に発生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

それを破ったのはアラシだった。

 

「そ、それじゃあ!?」

 

彼はそう言うと全速力で自宅に走っていくのだった。

 

「え……あ……」

 

ヨウは反応しきれず、マガクリスタルよりも真っ赤な顔のまま自宅に入るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜……。

 

 

アラシは布団の中で悶々としていた。

 

「モロに見ちまったよ…………!」

 

アラシの脳内では一陣の風が巻き起こした絶景が何度もリフレインしていた。

 

「明日からどんな顔して会えばいいんだよ……!」

 

後日、アラシは寝不足になったという……。

 

 

 

 

同じくヨウも悶々としていた。

 

「み、見られた……見られちゃった…………!」

 

ベッドの中で顔を真っ赤にしたまま布団を頭から被って目に涙を浮かべている。

 

「恥ずかしいのに……なんかドキドキする…………うぅ……」

 

後日、ヨウも寝不足になったという……。

 

 

 

 




解説コーナー


・風巻ヨウ
服の下に水着を着て来て替えの下着を忘れてノーパンノーブラ状態になるという定番ネタを起こした。彼女のスタイルでそんな事しようものなら破壊力はまさに魔王級。

尚、悪戯な風は彼女が風ノ魔王獣の魂を受け継いで居たがゆえに発生した模様。

クラスの女子からは大型犬みたいな感じに可愛がられている。


・久江野アラシ
後にヨウと付き合う男。
盛大なラッキースケベに遭遇する幸せ者。
幼少期にはヨウと一緒に着替えたり風呂に入ったりしてるが、流石に高校生でラッキースケベしたのは色んな意味で強烈だった。


・クラスメイト女子
ヨウの事は大型犬みたいにかわいいと思っている娘たち。
今回はヨウのノーパンノーブラが発覚しないか気が気じゃなかった。

尚、ヨウはクラスで一番スタイルがいい。
比率は貧乳4、普乳5、巨乳(ヨウ)1。


・クラスメイト男子
ヨウのスタイルに釘付けになっている思春期達。
ヨウのノーパンノーブラには気付けなかった。哀れ。

ちなみに乳派(最大勢力)、尻派(次点)、脚派(結構多い)という感じ。


・竜波ユカ
後日、事の顛末をヨウから聞いて脱水状態になる程の汗をかいた。
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